連載
男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第257回「負けるのが楽しくなってきている」
早いもので今年ももう残すところ1か月を切ってしまいました。「モンスターハンター4」は一人でストレスなくクリアできそうなクエストが減ってきて,ここにきてようやくほかのゲイムにも目を向けられそうな精神状態になってまいりました。クリスマス商戦だしな,もうすぐ。
などと言いつつも日課としてプレイしている「実況パワフルプロ野球2013」(PlayStation 3 / PlayStation Vita / PSP)の「サクセス」モードでは,天才選手がようやく現れたにも関わらずオールAに育てられなかったという屈辱を味わい,ちょっと心が折れかけているわ。
ブーストミスをやらかしてしまい,走力を上げたかったはずのに,何を思ったかパワーを上げてしまい,パワー97,走力72というイマイチ運のせいにできない失敗をしでかしてしまったのよ。次に天才が出たときにオールAにできないようであれば,もう私にはサクセスの才能がなかったということで,オールAにこだわるのは諦めようと思う次第。
そして,「ワールドサッカー ウイニングイレブン 2014」(PlayStation 3 / PSP / ニンテンドー3DS。以下,ウイイレ 2014)に関しては,ようやくオンラインでも対戦相手ではなく自分と向き合うことができるようになったわ。
これまで自分は普通よりはうまいほうだと思ってプレイしてきたんだけど,ひょっとしたらへたなほうにカテゴライズされるべきなのでは? という気付きがあって,ついには勝てなくてもいいやと思いながら対戦するほど開き直った状態でプレイできるようになったわけ。
まあこれって,負け犬根性と言えなくもないんだけど,人生って勝ったり負けたりの繰り返しだからね。私には「たとえ負けたとしても,その負け方は自分の納得いく負け方だったのか,自分に勝って負けたのか,その点こそがその勝負の価値だ」というそれっぽい持論がございまして。
世の中には勝者がいれば敗者もいるわけ。勝ってるときはいいよ。負けたときですよね,人間が試されるのは。負けて悔しいのはみんな同じ。結果が出なくて落ち込むのはみんな同じ。「悔しいです!」っていうのは誰でもできるけど「どの部分が悔しいのか」をクリアにできるかできないか。
ぶっちゃけ,次に勝てるかどうかなんてこの時点ではどうでもいいのよ。勝つに越したことはないし勝とうとしないといけないんだけど,負けたときに何を力に変えるか。失敗したあとに,その原因をどう潰すかが重要なの。
エジソンの名言の中では「天才とは1%のひらめきと99%の努力」というのが有名だけど,私は同じエジソンの名言でも「それは失敗じゃなくてその方法ではうまくいかないことが分かったんだから成功なんだよ」というもののほうが好きなのね。ちなみに,「天才とは1%のひらめきと99%の努力」は誤訳という説もあるらしくて,「1%のひらめきがなければ,99%の努力は無駄になる」っていう意味だという話もあるみたい。
意味が逆すぎじゃないかと思うものの,世間でよく言われる「努力をすれば報われる」という言葉に私は違和感を持っていて,「正しい方向に努力すれば報われる可能性がでてくる」ぐらいがちょうどいいと考えているから,そういう意味では非常に納得できるわ。
……ここまでいい話っぽく書いてきたはいいが,ビビるぐらいゲイムに関係ないってことに気付いて,落としどころをどのように作ればいいのか内心困ってはいるけども。大丈夫! 失敗なんかじゃない! この話の切り口ではゲイムに展開できないってことに気付いたんだから,ここまでの冒頭は成功なの! まあ,要は負けたり勝ったり失敗したり成功したりを繰り返して人間は生きているんですよって話ですかね。
だから,最近はウイイレ 2014でも負けるのが楽しくなってきているっていうことが言いたかったわけだな,私は。生きてる限り戦いは続くわけだから,この考え方に至ることができたのは人生における収穫かもしれないわね。きっかけをくれたウイイレ 2014,ありがとう。
えー。人間にはとある性質がありましてね。良くも悪くも,自分の置かれている環境以外の世界を想像しづらいっていう。簡単に言えば,自分の好きなモノは他人も好きなはずだと思い込んでしまったり,自分の知っているモノは他人も知っていると思い込んでしまったり。
私もちょっと前までは,信長の野望を誰もが知っていて,誰もが大好きなんだと思い込んでいたわ。でも,悟ったね。あるトークイベントに出たとき,「こういう職業(プロレスラー)だと,日本全国に恋人がいる選手もいる,47都道府県を制覇する勢いで」という話題になったときに,私が「信長の野望かよ!」ってツッコんだのね。私としては会心の一撃だったんだけど,そりゃまあ滑ったよね。厳密には,滑ったというか「え?」っていう空気。あの瞬間に思い知ったね。信長の野望をみんなが知ってるってわけではないのだ,と。
ちなみに,その延長で「世界中に恋人がいるプロレスラーもいるのか?」という話題のときに破れかぶれで「『蒼き狼と白き牝鹿』かよ!」ってツッコんだんだけど,これは私が悪かったと思っているわ。信長の野望でダメだったのに,これが通用するわけなんてないし,オルドシステムを知ってるとも思えないし,そうでなくとも根本的にツッコミとして語呂が悪いし。正解は「『ランペルール』かよ!」か「『大航海時代』かよ!」だったわね。
まずね,私はまだ信長の野望シリーズをプレイしたことのない人に言いたい。勝手に難しいものだと思い込んでるんじゃないですか? と。まだ発売してないからこんなことを言うのもアレだけど,事前情報の雰囲気から察するに,今作から信長の野望デビューするのは極めて正解な気がするわよ。
なぜかというと,どうやら今作のテーマが“人間ドラマ”っぽいのよね。戦国武将の一生をドラマ的に味わえる。戦国時代の物語って,基本的には世界中で日本人が一番楽しめるものだと思うのよ。なぜなら,想像できるから。日本地図にしてもそうだし,歴史的にもそう。日本人なのに信長の野望を楽しまないなんて,もったいないことだと思うのよ。……まあ好みもあるけど。
ただ! まだプレイをしたことがない人に聞いておきたい。それは食わず嫌いじゃないんですか? と。もちろん日本の歴史に興味があるかどうかにもよるんだけど,NHKの大河ドラマを楽しめるのであれば,信長の野望を楽しむ下地は十分あるわよ。
歴史のifを自らの手で作るのが信長の野望シリーズをはじめとしたシミュレーションゲイムの面白味なんだけど,今回はそれに加えて,戦国武将の人生に焦点を当てているというんだから,とっつきやすくなってるはずなのよ。少なくとも,アクションゲイムではないから反射神経は必要ない。コツさえつかめば誰でも楽しめる要素はあるの。だからここは一つ,先入観なくプレイしてほしいの。
ホラ,私としてはシミュレーションゲイムがちゃんと売れて,どんどん続編が出てほしいしね。その点,今回の信長の野望・創造は,初心者にもオススメしやすい雰囲気で良かったな,と思っているわ。実際に発売されて本当に初心者にもオススメできると確信したら,この連載でまた取り上げると思うので,心の準備をしておいてちょうだい。
えー,そんなこんなで,クリスマスや年末まであともう少し! 私はどうせ今年もみんなが冬休みの時期は忙しいんだろうけど,それもまた年末。商売としては,忙しくないほうが困るしね。だから,忙しくなるまでゲイムで遊び倒そうかと思ってるわ。エジソンも,「私達の最大の弱点は諦めることにある。成功するのに最も確実な方法は,常にもう一回だけ試してみることだ」と言っていることだし,ひとまず天才が出るまでパワプロ2013をヤり続けようかな,と。また来週!
今週のハマりゲイム
(文字通りゲイムスロットにハマっているゲイム)
PlayStation 3:「ワールドサッカー ウイニングイレブン 2014」
PlayStation Vita:「サカつく プロサッカークラブをつくろう!」
PSP:「サモンナイト5」
Wii U:「The Wonderful 101」
Wii:「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン」
ニンテンドー3DS:「大合奏!バンドブラザーズP」
Xbox 360:「Minecraft:Xbox 360 Edition」
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