連載
男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第175回「PS Vitaの凄さに気付きました」
誤解を恐れずに言えば,そもそも新ハードって凄くて当たり前なのよね。だって今までに無いハードなわけだから,今までのものよりも凄い部分がなきゃ誰も買わない。
だから,いくら私が凄いって言ってもみても「新ハードだしそりゃそうだよね」で片が付いてしまうわけね。でも,PS Vitaはただ新ハードとして凄いだけではなく,ゲイム機として――もっと言うなら,ゲイムを遊ぶ環境を提供するデバイスとして――凄いような気がしてきたのです。それはなぜか?
答えは,「重い」から。あ,本体重量のことではないし,当然,本体を持った私の体重のことでもないわよ。プレイ感覚の話。
これだと難しい操作は一切なくて,シミュレーションっぽい遊び方ができるのよ。だから,今までのプロスピシリーズでもだいたいこのモードを遊んできたわ。今回もそう。シンプルで収集欲が刺激されて,なおかつ楽しい。スポーツゲイムのシミュレーションゲイム要素はやはり楽しいもんですな。はっはっはっは!
……はいストップ! ここです! 私が今回伝えたいPS Vitaの凄さはここなんです! 細かく噛み砕いていこうかしら。私がプロスピシリーズを今作でも楽しんでいるっていうことは,当然前作までも楽しんでいた。ここまではいいわね? で,私は今回,全く違和感を感じずに2012年度版を楽しんでいます。前回はPlayStation 3で,今回はPS Vitaで遊んでいるにも関わらず。
そう。お分かりですね。プレイした感覚がPS Vita版とPS3版とであまり変わらないのです。細かい部分を挙げ始めたら,そりゃ違う部分もあるでしょうよ。でも私ぁ自慢じゃあないが,素人な上に一般的なゲイマーよりは若干ディープな程度にはゲイム好き。細かいところなんざ知らんわよ。
でも,そんな私にとっての真実は,PS3でプレイしていた今までのプロスピの感覚と,PS Vitaでプレイしている今回のプロスピの感覚とに,差を感じなかったってこと。これって,凄くない? グラフィックス性能が高いのは,PS Vitaを持ってる人も持ってない人ももう知っていると思うんだけど,ゲイムをプレイし終わった後の充足感まで,据え置きゲイム機と同じってことは,なにげに凄いことなんじゃないかと私は思うわ。
据え置きゲイム機って,「今からゲイムするぞ!」ってケツ意してからスイッチを入れるわけじゃない。大げさに言うと,ゲイムに対して正面から向き合う覚悟を持ってプレイする感じ。でも携帯ゲイム機はその辺がもうちょっとライトで,「暇つぶしにヤってみよう」っていう感覚でもプレイできる。携帯電話用のゲイムになると,さらに軽い感じよね。話がぶれるから,今回は比較対象に入れないでおくけど。
なので,気軽さでいうと,“据え置きゲイム機<携帯ゲイム機”で,プレイ感覚の重厚さでは逆に“据え置きゲイム機>携帯ゲイム機”という図式が成り立っていたと思うの。ところが,PS Vitaが現れたことによって,重厚さでは“据え置きゲイム機=携帯ゲイム機”となってしまったわけ。気軽さでは,“据え置きゲイム機<携帯ゲイム機”のままなのに。
もちろんすべてのゲイムにおいて,ではないわよ。少なくともプロスピではこうなってしまった。それぐらいPS Vitaが凄いってこと。
ただ,そうすると一つ問題が出てくるのよ。それは,ズバリ,PS3の存在意義。PS Vitaは携帯ゲイム機にして据え置きゲイム機のプレイ感覚を我々にもたらしたわ。じゃあ,PS3は,何が売りとなるの? もっと事を大きくして考えるならば,据え置きゲイム機の優位性っていったいナニ?
これって実は今後のゲイム業界の課題にもなっていくことじゃないかしら? 私が思うに,今後,据え置きゲイム機が生き残っていくための方策は2パターンあると思うの。それは,より重厚なゲイムをプレイできるようになるか,それとも別のアプローチで据え置きゲイム機ならではの特徴を押し出すか。
まあ,後者に関してはWiiリモコンであり,Kinectであり,PlayStation Moveであるんだろうけど,据え置きゲイム機が提供するこれらの「プレイヤーが身体を動かす」という新しいゲイムの形は,今後も進化していくのかしら? それとも,いずれ衰退していってしまうのかしら?
そう考えると,実は今ってゲイムの基本的な形についての,過渡期なのかもしれないわね。ここ数年の動向は注目しようと思うわ。……ってことを考えさせられるほど,PS Vitaは凄いんじゃないかっていうお話でした。
どう凄いって,この新・王様物語も,2009年にWii用として発売された「王様物語」をアレンジしたものなんだけど,それと遜色ないレベルのものをPS Vitaで楽しめてしまうの。遜色ないというか,むしろWii版よりも遊びやすくなっているわ。
もちろん,Wiiリモコンで操作するようなダイナミックさは無くなった。でも,その代わりと言っちゃあなんだけど,ものすごく丁寧に作り直されている印象ね。
Wiiの王様物語をプレイした時には,「な,なんじゃこりゃ〜! これはWiiならではのゲイムやで! いや,むしろこの王様物語のためにWiiがあるんやないか?」と思ったもんだけど,PS Vitaで新・王様物語をプレイしてみて考え方が変わったわ。
ワイや。番長や。Wiiリモコンを使って直接画面にポインタを合わせてキャラクターに指示を出せるのがこのゲイムのミソやと思とったけど……違うんやなこのアホウ。このゲイムのシステム自体が根本的に面白かってんな……。そうやねん。普通にWiiリモコンやなくっても,指示どおりにキャラクターが動いてくれたときの達成感,逆に思い通りに動かせなかったときのじれったさ,これらがうまく表現されとるんや。
音楽もええな。あのクラシックの曲……曲名は分からへんのやけど,ファミコンの「チャレンジャー」でも使われとった曲がBGMになってんねん(編注:フランツ・シューベルト「軍隊行進曲」第1番)。これがゲイムの世界観にフィットしてて,悪くないねん。
ま,総合すると安心してプレイできるゲイムやっちゅうことやな。Wii持ってなくて王様物語プレイしてないっていうPS Vitaユーザーがいてケツかるなら,これはプレイしといたほうがええっちゅうねん! 分かったかアホンダラ!
以上,番長日記風にお届けしました。ホントおススメ。PS Vitaで何を買えばいいのか悩んでいる人に是非プレイしてもらいたいわ。これホント。なんとなく長時間プレイできちゃうから。
と,そんな感じで今週はPS Vitaと番長清原の凄さについて語ってみたわ。私は広島県出身のくせに埼玉西武ライオンズファンなんだけど,それは番長清原のファンだったから。きっかけは「月刊コロコロコミック」のマンガ「かっとばせ!キヨハラくん!」ね。桑田の「ホクロ文字」ってワードに懐かしさを感じる人は,私といい酒が飲めそうね。酒飲めないけどな私。
ちなみに,番長の引退試合は,番長が打席に入るたびに「うぉーおーおーおおーおおおおーおー」っていう長渕 剛の名曲「とんぼ」が流れて,泣きそうな番長の顔がアップで映し出されていたんだけど,それがもういちいちシュールでたまんなかったわ。私も引退試合には,試合中にチャンスが訪れるたびにとんぼを流そうかと思っているわ。その時は客席のみんなで合唱してください。ではまた来週。
今週のハマりゲイム
(文字通りゲイムスロットにハマっているゲイム)
PlayStation 3:「UFC Undisputed 3」
PlayStation Vita:「王と魔王と7人の姫君たち 〜新・王様物語〜」
PSP:「幻想水滸伝 紡がれし百年の時」
Wii:「いただきストリートWii」
ニンテンドー3DS:「THEATRHYTHM FINAL FANTASY」
Xbox 360:「トロピコ4 日本語版」
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王と魔王と7人の姫君たち 〜新・王様物語〜
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プロ野球スピリッツ2012
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