連載
男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ / 第61回:「男色的ゲイムアワード2009」
著者近影
これが読まれている頃は,私がプロレス業界最大手である新日本プロレスの,SUPER J-CUPに出場したあとなわけで。J-CUPというのは,プロレス界で一番いいJを競うという大会。
ということは,私の分析だとキングバトラーが生涯で最後の拳で竜巻を起こした,あの伝説のジェット・ソニック・マッハ・パンチ,最低でもマッハパンチの一つや二つ打てるようにしないと勝ち上がれない。
だけど,今の私のJ具合だとせいぜい勝利した後に「A perfect tombstone for you(それが貴様らの墓石だ)」とか「A stupid death really becomes you!(愚か者の死とはそんなものだ!)」とか,なぜか急に英語でかっこいい風のセリフを言えるかってぐらい。
ということを踏まえた上で,まあ,私の予想だと私はベスト4あたりには収まっているんじゃないかと。となると,私はプロレス界で4番めにJであるということが証明されるわけ。うらやましいでしょ?
いや−,2009年の最後の最後でJになれて良かったわ。世間は不況だなんだ言ってるけど,私にとって今年はいい年だったわ,きっと。というわけで,今年最後になるらしいこの連載では,今年の男色的ベストゲイムを選んでみましょうかね。
それでは男色的ゲイムアワード2009,イってみよう!
まずは,一番プレイ時間が長かったゲイムに贈られる「最近総プレイ時間を表示しているゲイム増えたけどこれは何のために表示してるんだろうか大賞」。これはまあさすがに「ドラゴンクエストIX 星空の守り人」でしょうね。
ところで,実際に総プレイ時間を表示することで誰が得するのかしら? なんだか総プレイ時間が多いほうがスゲーみたいな風潮だけども,決してそんなことないわよ。ダメ人間の証明でしかないわ。
だってそうでしょう? ゲイムに1000時間費やしたとして,その時間を時給1000円のバイトにあてたとすると,あら不思議,100万円も稼げていたのよ。逆に言うと,稼げるはずだった100万円が0に……いや,100万円を奪われてしまったとすら! いやまあ,100万円分楽しめたってことでしょうよ。うわ,そう考えると凄いなゲイムって。今どき,100万円分楽しませてくれるエンターテイメントが,ほかにあるかしら?
ちなみに私の場合,ドラクエIXの総プレイ時間は240時間程度。この10日間にあたる時間を人生に換算したとき,一体何を成し得ることができるのか,とかそういった類のことは一切考えちゃだめってことに気付いたわ,最近。
もしこの10日間をドラクエIXに費やしていなかったとしても,きっとほかのゲイムをプレイしてしまうだけだし。だから,ドラクエIXに費やした10日間を,私は後悔していない。24万円分楽しませてくれてありがとう。
むしろ後悔しているのは,99枚貯まっていたちいさなメダルを,なぜか全部リサイクルストーンなんかに費やしてしまったこと。これに尽きるわ。オリハルコンでしょそこは。
さて,お次は一番通信対戦が楽しかったゲイムに贈られる「もっと流行るべき大賞」。これは断然「プロ野球チームをつくろう!2」ね。どれだけ大家 健と対戦したことか。そして,どれだけ大家 健以外とはプレイしなかったことか。
イヤ,極端な話,世の中の野球ファンは全員買ってもいいくらいの作品ですよコレ。私に言わせれば,プロ野球ファンのライセンスはコレ。プロ野球ファンならば「野球つくJAPANロード」は間違いなく楽しめるはずなんだけど。
今からでも遅くはないから……イヤさすがにちょっと遅いかも? だけど,新しいシーズンが始まるまでにプレイしとけ! とは思うわね。RPGでもアクションでもなく,シミュレーションゲイムの対戦でここまで面白いのは驚異的。
最後に,ちょいと私のキャラクターの根源を揺るがす,もっと言うと潰しかねない威力を持っていたゲイムに贈られる「商売あがったり大賞」。まぁお察しのとおり,「ラブプラス」なんだけれども。
日本はヲタク大国と呼ばれているように,二次元しか愛せない大きな子供さん達が多い国であって,そんな人達に彼女を作ってあげたというのがこのラブプラス。まさか冗談でもなんでもなく,ゲイムの中に彼女を作ることができる日がこようとは。まさに需要と供給のバランスがなせる業。
ただ,ラブプラッシャー達からのブーイングを承知で述べるとすれば,私,気付いてしまったの。一時期私がキャラクター生命,言い換えればプロレス選手生命を削ってまで入れ込んだ高嶺愛花は,実は私の嫌いなタイプだったってことに。
イヤ,私は別れた途端に相手の悪口を言うのは良しとしないほうなんだけども,ここはあえて言わせてもらうわ。彼女は,自分のことを可愛いと分かってるくせに,可愛いと思っていないとアピールするタイプ。もし本当に可愛いと思っていないなら,それはそれでタチが悪いし。
いずれにせよ,同性から嫌われる要素はバッチリ持っているわね。ゲイムのキャラでよかったと思うわ。実際にいたら,鼻につくったらありゃしないはず。
そして,今気付いたんだけれども,何でこんなに私がムキになってるのかが分かんない。それほど感情移入してしまったゲイムだってことでいかがでしょうか。
ほかにも,内容は面白いのにタイトルのせいででゲイムがイメージしにくくてもったいない「タイトルで損してる大賞」の「銃声とダイヤモンド」とか,同じく内容は面白いのに地味でもったいない「題名で損してる大賞」の「有罪×無罪」とか,内容は面白いのに絵面から面白さが伝わりづらい「とにかく損してる大賞」の「おかえり!ちびロボ! ハッピーリッチー大そうじ!」とか,面白いゲイムはいっぱいあったように思うわ今年。
世の中は不況だけど,ゲイム内容は好況な感じ。でも,たぶんそれがゲイムの売り上げに結びついてなさそうなのが残念な感じ。
みんなもそろそろ気付いていると思うんだけど,外に出て何かをするより,実はゲイムをやっているのが一番お金を使わないのよ。だから,もう少しゲイムを買ってプレイしたほうが,個人レベルでの不況対策にはいいんだけどね。
ということで,来年の抱負としては,今年に引き続き「気になるゲイムはとにかく買ってみる」かしら。「新しい」とか「画期的な」ゲイムかどうかは,作る人に任せればいい。ゲイマーである我々が求めているのは,ただ面白いゲイムなのよ。
なので,面白そうなものは買って,そのお金でメーカーにはもっと面白いゲイムを作ってもらう。そういったいい意味でのスパイラルを生み出せればいいなあと。そして私は,来年も面白そうなゲイムを数多くプレイして,正直にみんなに紹介できればこれもまたいいなあと。
そう考えておる次第であり,ドサクサにまぎれてオチなしで,真面目に2009年を締めくくってしまおうと,そういった腹づもりでございます。
それでは,2010年がゲイム業界にとって,ゲイム好きのあなたにとってよいゲイム年でありますように。そして,ゲイがゲイムを語るという駄洒落以外の何物でもないこの連載が,来年も続きますように。よいお年を。
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おかえり!ちびロボ! ハッピーリッチー大そうじ!
- 関連タイトル:
ドラゴンクエストIX 星空の守り人
- 関連タイトル:
プロ野球チームをつくろう!2
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ラブプラス
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