連載
男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ / 第54回:「道」
〜道〜
人は歩みを止めた時,そして挑戦を諦めた時に年老いてゆくのだと思います。
この道を行けばどうなるものか。危ぶむなかれ,危ぶめば道はなし。
踏み出せば,このひと足が道となり,このひと足が道となる。
迷わず行けよ。行けば分かるさ。ありがとー!!
著者近影
これはかの有名な,アントニオ猪木氏引退時の一節。いろいろな解釈はあるんだけど,要するに挑戦しろ,と。何歳になっても,恐れずに一歩踏み出せ,と。道は踏み出したところから始まるんだ,と。よし分かったよアントン。日本プロレス界のドンであるアンタがそう言うなら,いち汁レスラーの私も踏み出そうじゃないの。
ここでどうでもいい情報を一つ。最近になってアントニオ猪木氏がホテルでプロレス専門チャンネルを見たらしいのね。で,「最近,リング上で対戦相手のカマを掘ってるような奴がいるらしいな。俺はそれを見たとき,そいつを殺してやろうと思ったよ」と言っていたとか。本当か嘘か分からないけど,物騒な話だわ。ったく,誰なのかしらね,そんな不埒なプロレスラーは。猪木氏の怒りももっともだわ。リング上の戦いは神聖であるべきだ!
というわけで,話を戻して私も今さらながら猪木氏に感化されて,この齢で一歩踏み出してみたのよ。何をって「信長の野望・天道」を。ま,道つながりってやつね。
説明すると,今回は文字通り道がテーマ。何をするにも道を作って施設を繋がないといけないのね。例えば内政をしようにも,街を道でつながないと施設が建てられないし,敵国に攻め込むにも敵城までを道でつながないと攻め込めないって感じ。言い方を変えると,犬のマーキングみたいなもん。縄張りを道で表現しているわけだから。
んで,実際に道を敷いてみたら,これがまた楽しいのよ。「シムシティ」を思い出させる感じって言えば分ってもらえるかしら? あ,でもシムシティの道を作る作業が好きだって言って同意されたことないから,ひょっとしたら私だけかもしれないけど……。
今回,天道をプレイして気付いたっていうか,厳密には前作「信長の野望・革新」でも気付いていたんだけど,私,問答無用で箱庭が好きなのかもしれないわ。今にして思うと,昔スネ夫がのび太によく自慢していた「ジオラマ」って単語にテンションがガン上がりだった気もするしね。
なので,こういう仕様は個人的には嫌いじゃないわ。施設を道でつなぐ……この語感のなんたる地味なことか! そして,なんてシミュレーションっぽいことか! ただ残念なことに,ジオラマーズハイを味わえるのはゲイム中盤くらいまでなのよねー。
なぜかと言えば,ゲイムが進むと当然CPUも道を作ってくるわけだから,国と国もつながり始めて,現在でいうところのインフラが整っちゃって,ジオラマを作る感覚がなくなってしまうのよ。そこからは,なんとなく新しくなった革新っぽい印象になってしまうわね。駄洒落っぽいけど。
だから,何から何まで新しくなった信長の野望のシリーズ新作! という期待を持ってプレイすると,ちょっとスカされた気がするかもしれないわ。
ただ,革新よりは確実にユーザーフレンドリーになってるわよ。ゲイムはリアルタイムで進行する(もちろん進行を止めることもできる)んだけど,そうすると全国で同時に事件が起こっているわけじゃない? そこへ一気に画面を移動できるような機能が充実してるから,比較的すぐに飛びたい地方に飛べるの。この具合は革新の時よりも好印象ね。
ということを踏まえたうえで,革新からのまったくの革新を求める人には,正直オススメできないわ。けれども,革新未プレイの人,もしくはそこまで革新から革新してなくても基本システムが安定して面白いなら大丈夫! って人には断然オススメ。プレイしといて損はないと思うわよ。
というわけで,普段あんまりプレイしないPCゲイムに一歩踏み出したついでに,もう一歩踏み出してみようそうしよう。ってことで,体験版をプレイしてみたわ。PSP「J.LEAGUE プロサッカークラブをつくろう!6 Pride of J」のね。
プレイしてみた感想はというと,「予想外」だった。無理やりサッカー用語で表現するならば,攻め込んだ逆のスペースに,いるはずのないDFがオーバーラップしてきて,それに合わされ失点した感じ? ……うん,何のこっちゃ分かんないわね。
簡単にいえば,重いのよ。イヤ,もちろんロード時間がって意味ではなく。むしろロード時間はシリーズでも短い方。体験版だからかもしれないけど。
で,何が重いかというとプレイ感覚。今回の6は携帯ゲイム機ではシリーズ初めてのナンバータイトルなわけじゃない。だから,携帯ゲイム機に合わせて,もっとライトな仕上がりになると思っていたのよ。ニンテンドーDSで出た「サカつくDS タッチandダイレクト」みたいに。
でも,そんなことはなかったわ。今までのサカつく以上に,プレイヤーがやれることが増えてる。これはヘビーユーザーである私としては歓迎すべき点ね。しかも,少なくとも体験版ではロード時間が短い。
そしてこれが一番重要な点なんだけど,ちゃんとサカつくっぽい。これだけで,私としては買いだわ。待った甲斐があった。そして,東京ゲームショウ 2009で少ない観衆の中,サカつくお姉さんにユニフォームを貰った甲斐があった。
龍が如くのブースの盛況の片隅で「サカつくファン,集まれー」とお姉さんに呼ばれて行ったものの,数えるくらいしか集まらなかった(編注:ビジネスデーだったし……)あのときの切ない気持ちも,いい作品ができた今となってはノープロブレム。踏み出せば,そのひと足が道となり,そのひと足が道となったわけです。
なので,TGS2009のサカつくイベントに集まらなかったサカつくファンのみんな! ちゃんと素敵なサカつくに仕上がってるっぽいので,11月12日(木)にキックオフ(お姉さん風)!
……あ,不安な人はとりあえず体験版をダウンロードしてヤってみるのがいいよ。もちろん無料! 面白ければ買えばいい。迷わず行けよ。行けば分かるさ。ありがとー!!
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信長の野望・天道
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J.LEAGUE プロサッカークラブをつくろう!6 Pride of J
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