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[E3 2010]FPS黎明期に数々の名作を放ったデベロッパid Softwareの最新作「Rage」。特設シアターで行われたデモンストレーションの内容はこんな感じだった
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印刷2010/06/16 21:28

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[E3 2010]FPS黎明期に数々の名作を放ったデベロッパid Softwareの最新作「Rage」。特設シアターで行われたデモンストレーションの内容はこんな感じだった

 QuakeシリーズやDoomシリーズといった伝説的なFPSで,オールドシューターにとっては特別なデベロッパであるid Software。現在はBethesda Softworksの傘下にある同社が現在制作中のFPSが「Rage」PC版 / Mac版)だ。
 本作はidのカリスマプログラマーJohn Carmack氏の手による最新ゲームエンジン「id Tech 5」を利用して制作されており,そういった技術的な点でもゲーマーの耳目を集めている作品だ。今回のE3 2010では,ベセスダブース内に設置されたシアターに人を集めて,解説を交えながらデモプレイを披露するという形式で紹介が行われていた。

画像集#001のサムネイル/[E3 2010]FPS黎明期に数々の名作を放ったデベロッパid Softwareの最新作「Rage」。特設シアターで行われたデモンストレーションの内容はこんな感じだった

「Rage」ティザーサイト


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 Rageの舞台は未来の地球。そして本作は最近流行(?)のポスト・アポカリプスものなので,ゲーム内で描かれる未来の地球の風景はすっかり荒廃している。このようになった原因は,宇宙からアステロイドが地球に降下してきたためだという。人類はそのことを事前に察知していて,地下シェルターのようなものを作ってその中に避難した。そして隕石による大災厄の時をやり過ごしたのだ。混乱が収まってから地上に出てきた人々は,驚いた。一つは,完全に破壊し尽くされると思われていた地上が,そこまでひどくは崩壊していなかったという理由で。そしてもう一つは,その地上が,隕石の影響で生まれたミュータント達の住処となっていたからである。

 プレイヤーはそんな風にして生き延びた人間側の一人だ。人間達はボロボロになった地上に再び社会を作り始めている。その社会は,イメージでいえば西部劇の世界に近い。「Fallout 3」のような狂気のにじむ,やるせない未来という感じではなく,もっと景色も人心もカラリと乾いているイメージだ。プレイヤーはそんな,強引にできあがった新たなフロンティアを生きていくことになる。

画像集#003のサムネイル/[E3 2010]FPS黎明期に数々の名作を放ったデベロッパid Softwareの最新作「Rage」。特設シアターで行われたデモンストレーションの内容はこんな感じだった

 地上部分では基本的に自由に探検が楽しめる。地上マップはオープンな構造になっており,プレイヤーはそこを自由に行き来できるのだが,マップはかなり広いようで,長距離の移動にはバギーカーのような車を利用することになる。それに対して敵対的なミュータントも車を操るので,彼らと接触した際には,当然ながらドライビングしながらの撃ち合いが発生するという寸法だ。この部分が「Rage」の特徴の一つつであるレースゲーム,というか「自動車を使ったTPS」といった感じの部分になる。
 実際のデモプレイを見た印象では車のスピードがかなり速く,「このディテールのマップをこんなスピードで疾走させてしまっては,すぐに次のマップのローディングなどが発生してしまうのでは?」と心配になったが,少なくともデモではそういうことはなく,マップはシームレスに繋がっているようだった。

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 また世界にはいくつかの町が存在し,町では買い物を行うなどのサービスを受けられる。デモでは町の人々に混じって,ちょっとしたギャンブルが楽しめるミニゲームなども見ることができた。
 町にいる特定のNPCからはクエストをもらうことができるようで,デモでは下水道にいるミュータントを倒すクエストを受けていた。クエストを遂行するために侵入した下水道はクローズドな印象で,この部分は,例えば「Doom 3」のようなクラシックなFPSを想起させらる雰囲気だ。

画像集#006のサムネイル/[E3 2010]FPS黎明期に数々の名作を放ったデベロッパid Softwareの最新作「Rage」。特設シアターで行われたデモンストレーションの内容はこんな感じだった

 襲ってくるミュータントと戦うための武器には,一般的なタイプの銃器のほかに,さまざまなユニークな武器が存在する。まず印象的だったのが,左手で投げるナタ(?)のような刃物。このナタはうまく当たる相手の首がポンと飛ぶ。ちょっとあれだが,刃物を抜く音や飛んでいく様が小気味よくて,それを見て「おお」と感心の声を上げる参加者もいた。
 またデモでは,電気を帯びたボルトを発射するクロスボウも使用していた。これは水に撃ち込むことでその水に浸っている敵を感電させられる。一発で多くの敵を仕留められると気持ちがいい。
 タイヤのついたラジコン爆弾は,敵のたむろする部屋の中に送り込むことで,ミュータント達を一網打尽にできる。また,持ち運びできるタレットなんかもある。70センチほどの高さの設置式の砲台で,正面にターゲットが現れると自動的に銃撃を開始する仕組みのようだ。この設置した後に背後から敵が来たのだが,その敵は足でタレットを蹴り転がすことでそれを無効にしていた。敵方もこちらのさまざまな武器に対していろいろな対応を取ってくるようだ。さらに自分で移動して敵を見つけて攻撃する,MMORPGでいう「ペット」のような動きをするロボットも見ることができた。

画像集#005のサムネイル/[E3 2010]FPS黎明期に数々の名作を放ったデベロッパid Softwareの最新作「Rage」。特設シアターで行われたデモンストレーションの内容はこんな感じだった

 クエストが終わり,次に見たのはデッドシティという場所。この場所の周囲には崩れたビルがたくさんある。災害以前はおそらく大きな町の中心地域だったのだろうと思われる場所だ。ここでは通常の敵よりも大きなボスとの戦いを見ることができた。とくに特殊な攻撃を仕掛けてはこないが,次々と湧いてくる雑魚を処理しつつ戦わなければいけないやっかいなボスだ。それを倒して一息ついていると,今度は崩れたビルの陰から,建物数階分はあろうかという新たなボスの姿がぬうっと現れて……というところでデモは終了となった。

 「Rage」は2008年の夏にその存在が明かされてから,idがすでに長い時間をかけて開発し続けているタイトルだ。Quakeに衝撃を受けたプレイヤーの一人として,思い入れのあるidの最新作はなるべく早くプレイしたいところだが,本作は今年中には発売されそうにない。残念ながら,リリースは2011年以降になるとのことだ。
  • 関連タイトル:

    RAGE 日本語版

  • 関連タイトル:

    Rage

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