「Guild Wars 2」がいよいよ本格始動か。8月にドイツで開催されるゲームショウ「Gamescom」でのプレイアブル展示が決定だ

「Guild Wars 2」は，発売が発表されて以来，あまり情報が公開されず，ファンをヤキモキさせているゲームの一つだ。そんな本作の発売元であるNCsoft，開発元のArenaNetともに，6月15日から開催されるゲーム業界最大級のイベントElectronic Entertainment Expo（E3）への参加を見合わせており，発売はまだまだ先かという風潮が高まっている。だが，同社の公式ブログにArenaNetの広報担当Chris Lye（クリス・ライ）氏によって，うれしい情報が書き込まれたので紹介しよう。

　ライ氏は業界関係者しか入場できないE3を“アンチファンイベント”と呼び，ファンへのアピールが難しいことから参加を見合わせたことを表明し，三つのファン向けイベントでGuild Wars 2を紹介していくと発表している。
　なかでも注目は，8月19日からドイツのケルンで開催されるGamescomで，プレイヤーが実際にGuild Wars 2に触れる初めての機会が用意されるという。さらに，9月3日から5日までアメリカのワシントン州シアトルで開催される「PAX Prime」でも，プレイアブル出展するそうだ。
　また，7月22日にサンディエゴで開催されるComic-ConにもArena.netは参加するが，ライセンスした小説「Ghost of Ascalon」の発表と，Rich Anderson（リック・アンダーソン）氏らGuild Wars 2に関わるアーティスト達のサイン会が行なわれるのみで，プレイはできないようだ。ファン向けイベントに力を入れていき，ローンチに向けた盛り上がりを演出するのだろう。

　Guild Wars 2は一部の大手ゲーム通販サイトで，今年初めから予約受付が行われているものの，実際に発売日が公言されたことはない。最近開催されたNCsoftの株主総会では，2011年2～4月を目標に開発していることが報告され，2010年11月中にクローズドβテストを開始する予定だという。8月にプレイアブル出展されるということは，オンスケジュールと考えてよさそうだ。


　前作であるGuild WarsはPvP重視のオンラインRPGで，エピソード形式のキャンペーン拡張パックを購入することで，新しいコンテンツがアンロックされるというシステムになっていた。
　Guild Wars 2は前作のコンセプトからは離れ，よりMMORPGに近い作品になるとされており，プレイヤーの行動によって受けられるクエストが変化する「ダイナミックイベント・システム」を採用。どれほどのパターン数になるのかは明らかにされていないが，キャラクターを育てるたびに異なるストーリーが展開するらしい。また，新しいゲームエンジンやHavokを利用した物理効果などにも注目が集まっているだけでなく，前作のキャラクターネームを使用できるサービスも提供されるとあって，発売を待ちきれないファンも多いだろう。発売日こそ明言されていないが，ファンが触れられる日が明確になっただけでも大きな前進といえるかもしれない。