ムービー
ネオ昭和から近未来まで,多彩な物語を味わえる。「Steamビジュアルノベルフェス」でお盆休みに遊びたい“尖った”作品10選を紹介!
本稿ではセールの対象になっているタイトルの中から,特に“尖った”変わり種のオススメ作品をまとめて10本紹介する。気になる作品を見つけたら,リンクからストアページをチェックしてみてほしい。
「Steamビジュアルノベルフェス」
特設ページ
ふりかけ☆スペイシー
オタク文化を愛する二浪ハタチのゴスロリドレス女が,突如として放り込まれた「ネオ昭和」を生きるギャグビジュアルノベル。善意でケーキにザリガニを入れる心優しい少女,宇宙テニス甲子園を目指す不憫少女,そしてあからさまな宇宙人など,狂気に満ちた女子高生が跋扈する世界を楽しもう。
絵柄からして既に懐かしいが,あらゆる場面に絶妙に分かりにくいパロディが盛りに盛られており,たとえ昭和以降の生まれであっても勢いで「懐かしさ」を感じさせるパワーがある作品だ。興味を持った人は,そんな“力のノスタルジー”を体感してみてほしい。
7 Days to End with You
記憶を失い,自分が誰なのかも分からない。目前には謎の人物が佇んでいるが,発する言葉の意味はまったく読み取れない。7 Days to End with Youは,そんな“謎の言語”を読み解きながら7日間を過ごすアドベンチャーゲームだ。
謎の人物が発する言葉をどう解釈するかはプレイヤー次第で,言葉の内容や意図は人物の振る舞いから判断するしかない。何度も7日間を繰り返し,言語への理解を深めながら謎を解き明かしていこう。
Endless Monday: Dreams and Deadlines
月曜までに仕事を完了させなければ間違いなくクビ! 仕事を締め切り直前まで放置していた会社員となって,スマホゲーや遊びのお誘いといった誘惑を振り切りながら,なんとか仕事の完遂を目指すアドベンチャーゲームだ。
最大の特徴は,キャラクターからUIまで,あらゆるグラフィックスに可愛らしい手描きアートが採用されていること。あらゆる場面に描きおろしイラストが満載なので,遊んでいて満足感のある作品となっている。
なお,本作はhcnone氏が手掛ける「Endless Monday」シリーズの世界観がベースとなっている。登場キャラクターに愛着を持ったという人は,公式サイトをチェックしてみよう。
BAD END THEATER
「勇者」「少女」「悪魔」「魔王」のいずれかを主人公として選び,それぞれの“行動”を選択することで異なるエンディングに到達できるアドベンチャーゲーム。ただし,たどり着くのはバッドエンドばかり。あっちに行ってもバッドエンド! こっちに行ってもバッドエンド!
各主人公の行動は同期していて,たとえば勇者のストーリーで魔王の討伐を選んだなら,魔王のストーリーで勇者は魔王を攻撃してくる。これを上手く組み合わせることで,さまざまなバッドエンドを楽しめる。もしかしたら,恐ろしい結末から抜け出す方法があるかも……?
1f y0u're a gh0st ca11 me here!
冥界コールセンターで働く主人公となって,幽霊たちを冥界まで導く“アクション”ノベルゲーム。冥界に至るまでの道に迷ったり,除霊されかけたりと,切羽詰まった幽霊たちは冥界の事情など無視してコールをかけてくる。そんな幽霊のコールを,正しい案内番号に繋げるのがプレイヤーの仕事だ。
ちょっとでも手を止めれば,画面はすぐにフキダシで一杯になってしまう。同時に発生する複数の会話を素早く読み取り,制限時間内に可能な限り多くの幽霊を助けてあげよう。体験版も用意されているので,どんなゲームなのか遊んで確かめたい人はダウンロードして遊んでみてほしい。
Her Story
警察のデータベースに保存されている事情聴取のデータを調査し,事件の全貌を明らかにしていくアドベンチャーゲーム。プレイヤーが探るのは,1994年のイギリスで発生した,とある男性の行方不明事件。男性の妻とされる人物への事情聴取は7回に及んだという。
事情聴取のデータは細切れに録画されており,発見するためには対応する文言で検索をかける必要がある。映像内にはさまざまな形でキーワードが散りばめられているので,証言の内容から事件の内容を推理すると同時に,次に繋がるキーワードも探さなければいけない。ほかでは味わえない,独特な感覚を味わいたい人にはぜひ触れてほしい作品だ。
ヘッドライナー:ノヴィニュース
政情不安を抱える国家ノヴィスタンで,人々が受け取る情報を支配する新聞社「ノヴィニュース」のヘッドライナー(編集長)となり,掲載するテキストを選別していくアドベンチャーゲーム。この世界では,ヘッドライナーが選別した情報が世界の真実となる。
真実を伝えたからといって,仕事として評価されるとは限らない。それどころか,広告を出してくれる企業に媚を売ったり,人々にとって耳障りの良い情報を提供した方が名声が高まる。プレイヤーの振る舞いは社会情勢にも影響を与え,いずれ街の風景や,周囲の人々の運命までをも動かしていくことになる。
Orwell: Keeping an Eye On You
国民のインターネット上の活動をすべて監視できるプログラム「Orwell」の管理者となり,爆弾テロ事件の真相を探るアドベンチャーゲーム。パスワードのロックや,個人メールの内容も自由に閲覧できる,ある意味で“現代最強の力”を使って容疑者をあぶり出していこう。
ただし,プレイヤーが確認できるのは文字情報だけで,発信者の意図を完璧に汲み取るのは難しい。プライベートな会話の中で出た攻撃的な発言や,反社会的なメッセージを発するアーティストの言葉に,どこまで実効性を見出すかはプレイヤー次第だ。一歩間違えれば,まったく罪のない人をテロリストに仕立て上げてしまうスリルを味わえる。
MINDHACK
他人の人格を破壊できる天才ハッカーとなり,悪人たちの頭の中をハッピーな人格に書き換えていくテキストアドベンチャー。ギャングの頭領など,手の施しようがない悪人たちを「正常な人格」に戻してあげよう。
人格改変を行う際には,相手の記憶を構成するプログラムが言葉として現れる。それを,明るく楽しいキーワードをタイピングして上書きすることで,人格を無害化するのだ。謎めいたディストピア世界や,手だけがなまめかしく描写される主人公など,独特な魅力を持った作品だ。
現在はアーリーアクセス中で,最終的には8〜9チャプターの物語が実装される予定だ。体験版も公開されているので,興味を持った人はまずそちらをダウンロードして遊んでみよう。
Critters for Sale
ざらつくモノトーンのグラフィックスと共に,5つのストーリーをオムニバス形式で楽しめるポイント&クリック形式のホラーアドベンチャー。悪魔崇拝や宇宙人などのオカルトものを中心とした,不気味かつ理不尽な恐怖のストーリーが展開される。
「ぐにゃぐにゃ」とアニメーションする独特すぎるビジュアルと,たやすくは理解できない物語は好みが分かれるところだが,ハマる人にとっては唯一無二の作品になり得る魅力を秘めた作品だ。残念ながら日本語には対応していないが,有志による日本語化パッチ(開発者の許諾を受けているとのこと)が配布されている。対応言語で敬遠していた人は,こちらを適用して遊んでみるのもよさそうだ。
- 関連タイトル:
Steam
- この記事のURL:
キーワード
(C)2019 Valve Corporation.All rights reserved.