工画堂スタジオ「暁のアマネカと蒼い巨神」の概要公開。発売は2008年3月に

　工画堂スタジオ くまさんちーむ期待の新作，竹内なおゆき氏がシナリオを担当し，駒都えーじ氏が原画を起こす探検アドベンチャー，「暁のアマネカと蒼い巨神」のゲーム内容が公開された。新しい画面とともに情報をお届けしよう。
　ゲームの背景は，「蒼い海のトリスティア」「蒼い空のネオスフィア」と共通。Eテクノロジーと呼ばれるロストテクノロジーの再発見と活用が，社会を支えている世界である。


　そこにある帝国ジュニアアカデミーのパシアテ文明研究会（以下，パシ研）のメンバーが，放課後に繰り広げる冒険で，伝説の秘宝『失われた大遺物』を探索するアドベンチャーというのが，ゲームの大筋である。パシ研メンバーをはじめとする，主要登場人物は以下のとおりだ。


アマネカ・マッハバスター（14歳）
　帝国ジュニアアカデミーの第二学年所属。アカデミー内の同好会「パシアテ文明研究会」通称「パシ研」の会長。行動力旺盛，傲岸不遜。政治戦略の天才。物量と犠牲を強いる戦術が大得意。その反面，失敗に対してちょっと打たれ弱い。許容量以上のメンタルダメージを負ったときは，独り屋上や河原で膝を抱えて幼児泣きをするクセがある。帝国転覆を狙う秘密結社〈ファイアフォックス〉の次期幹部候補だが，そのことは周囲にはいちおう内緒。知られたところで誰にも本気にしてもらえない。



オーギ・カットラス（20歳）
　帝国ジュニアアカデミーの第二学年所属。アカデミーきってのパワーファイター。元は帝国軍の特殊部隊員だが「学のないまま軍隊にいても先はない」と一念発起し，苦学のすえにアカデミーに入学した。公称年齢は20歳。しかし，あまりに肝の据わりすぎた言動とその容貌から「アカデミーの入学規定をすり抜けるため戸籍を改ざんしたのでは？」と疑惑の目を向けられている。




リエ・メインステイ（15歳）
　帝国ジュニアアカデミーの第二学年所属。帝都にある高級百貨店の御令嬢。面白がり屋で好奇心旺盛。あらゆることを平均以上でそつなくこなすオールラウンドプレイヤー。面倒見のいい社交的な性格だが，人をからかうのが趣味。トレードマークは，マルチセンサー機能の付いたレーダー帽と特殊モノクル。




メイル・シーガル（11歳）
　帝国ジュニアアカデミーの第一学年所属。もともとアカデミー吹奏楽部の部員だったが，紆余曲折のすえ「パシ研」に属することに。本心を口に出せない恥ずかしがりやのモジモジちゃん。天使のような無垢な性格。




トアラ・ラボアキン（13歳）
　帝国ジュニアアカデミーの第二学年所属。遠方の小王国から，帝国の進んだ文明を学ぶために留学してきた王族の少年。普段はのほほんとした世間知らずだが，いざなると冷静沈着かつ大胆であり，頭も恐ろしく切れる。小柄な体つきのため，実際の年齢より幼く見られることが多い。アカデミーでEテクノロジーを専攻しているため，機械関連に強い。




フツー（17歳）
　「パシ研」のなかに、なぜかまぎれ込んだ一般人。毒気のない性格。あらゆる能力が平均弱。特徴のないのが特徴。いつも飄々としたヘラヘラ笑いを浮かべている。常軌を逸する破天荒な振る舞いが相次ぐ「パシ研」の面々の中で，「……ボク達は学生なのに，こんなことをしていいんだろうか」と日々思い悩んでいる。




カル・ルスラン（15歳）
　帝国ジュニアアカデミーの第二学年所属。さる政府秘密機関の下請けで，学業のかたわら帝都内の治安維持活動に勤しむ，アカデミーきっての変り種。常人離れした戦闘技術を持ち，アルパーという名の巨大ゴーレムの召喚もできる。機関の活動に時間を割かれるためか，学力の維持に苦しんでいるが，ひょんなことから「パシ研」の活動に関わりを持つこととなる。




エアナ・コメート（16歳）
　帝国ジュニアアカデミーの第三学年所属。「元祖パシアテ探検会」を名乗り，序盤，アマネカ達の行く先々で対抗してくる女の子。アマネカとの勝負に負けて「パシ研」の活動を手伝うことに。冒険技能にかけてはプロフェッショナル級。罠の外し方や薬学，ナイフ戦闘術まで，サバイバル技術全般に長けている。性格はおおらかでざっくばらん。細かいことはあまり気にしない。

探検チームの派遣先を決める，グローバルマップ画面

　ゲーム内におけるパシ研の運営は「名声」「人材」「資金」のやり繰りにかかっている。遺跡で手に入れた宝を発表すると，名声が高まるが，それを高額で売れるブラックマーケットに流すと，今度は名声が下がってしまう。名声は学校からの支持を左右し，これを失っていくと廃部の危険が高まる。
　一方名声や活動内容は，新しい部員の勧誘にも影響を与え，両者の評判が良いほど質の高い人材が集まる。また，部員はイベントで増えることもある。

　部の運営には資金が必要で，これは学校からも支給されるものの，より積極的に活動するには，アルバイトや宝の売却でまかなう必要が出てくる。

　ただし，地下の秘宝を狙っているのは，パシ研だけではない。盗掘者や謎の組織と争い，彼らを出し抜きながら，発掘を企てるしかないのだ。
　本作はアドベンチャーゲームとなっているが，キャラクターには成長要素があり，戦闘で経験値が得られるほか，それより大きな要素としてクエストが用意されている。
　プレイヤーは，探検を進めていくに当たって誰を育てるべきかを選べるのみならず，成長したキャラクターをトリガーにして，さまざまなイベントが起こる。

探検チームのメンバーを決める編成画面。ゴーレムのレンザンも選べる

各自の装備品，所持品を表示するインベントリ画面

　発売が来年（2008年）3月に延期されてしまったのはまことに残念だが，画面からは，実に工画堂スタジオの作品らしい雰囲気が伝わってくる。発売を楽しみにしている人は，いましばらく待ってほしい。