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[CES 2015]生配信にも練習にも。ゲーマー向け視線追跡デバイス「SteelSeries Sentry」の実動デモを見てきた
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印刷2015/01/08 17:47

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[CES 2015]生配信にも練習にも。ゲーマー向け視線追跡デバイス「SteelSeries Sentry」の実動デモを見てきた

Tobiiブース
画像集 No.002のサムネイル画像 / [CES 2015]生配信にも練習にも。ゲーマー向け視線追跡デバイス「SteelSeries Sentry」の実動デモを見てきた
 ゲームプレイ中の視線移動を追跡できるデバイスとして2014年6月に発表され,話題を集めた「SteelSeries Sentry Gaming Eye Tracker」(以下,Sentry)。その動作デモが,Sentryにおける視線入力技術の開発元であるTobii Technology(以下,Tobii)のブースにおいて披露された。
 プロゲーマーによる実演があり,ブースは大盛況だったのだが,4Gamerでは,そんなSentryでゲームプレイの何を解析できるのか,実際の動作デモをチェックしてきたので,本稿ではその内容をまとめてみたい。

Sentryの製品イメージ。価格は199ドルとされている
画像集 No.003のサムネイル画像 / [CES 2015]生配信にも練習にも。ゲーマー向け視線追跡デバイス「SteelSeries Sentry」の実動デモを見てきた


ゲーム配信,そして練習用として訴求されるSentry


画像集 No.004のサムネイル画像 / [CES 2015]生配信にも練習にも。ゲーマー向け視線追跡デバイス「SteelSeries Sentry」の実動デモを見てきた
 そもそもSentryは,アイトラッキング分野における最先端企業であるTobiiにより,視線移動によってコンピュータを操作するためのデバイス「EyeX」として開発が進められていたものだ(関連記事)。そのEyeX技術を基にTobiiとSteelSeriesが,視線「入力」ではなく,視線「追跡」デバイスとして発展させたもの,という位置づけになる。

説明員に設置場所を指してもらった。液晶ディスプレイおよび液晶パネルの下側額縁で,平らなところに貼り付けて使う
画像集 No.005のサムネイル画像 / [CES 2015]生配信にも練習にも。ゲーマー向け視線追跡デバイス「SteelSeries Sentry」の実動デモを見てきた
 Sentryは,27インチワイドまでの液晶ディスプレイもしくは液晶パネルで,下側に0.5インチ(≒1.27mm)幅の平らな額縁があるものに取り付けられる,USB 3.0接続の細長いデバイスだ。内蔵された3つの赤外線センサーは50fpsでプレイヤーの目の動きをトラッキングするようになっている。プレイヤーがメガネをしている場合でも問題なく,メガネ越しに追えるそうだ。

Sentryを真上から見たところ(左)と,付属の「Screen mounting bracket」を用いて実際に貼り付けたところ(右)。接続インタフェースとなるUSB 3.0ポートは本体向かって右側面に用意される
画像集 No.006のサムネイル画像 / [CES 2015]生配信にも練習にも。ゲーマー向け視線追跡デバイス「SteelSeries Sentry」の実動デモを見てきた 画像集 No.007のサムネイル画像 / [CES 2015]生配信にも練習にも。ゲーマー向け視線追跡デバイス「SteelSeries Sentry」の実動デモを見てきた

 「Eye Tracker」なので,Sentryでは「プレイヤーが画面上のどこを見ているか」を表示できるようになっている。しかも,Twitchとの提携により,配信側がSentryを使っていれば,ライブ配信を見ている視聴者も,特別な追加ソフトウェアなしに配信者の視線移動を追えるため,「配信者がいまどこを見ながら操作しているのか」「何を見て奇声を上げたか」を視覚的に,かつ簡単に確認可能だ。
 複数のユニットが入り乱れるMOBA系タイトルのストリーミングや実況で,大いに“使える”デバイスになっているわけである。

Twitchを用いたSentryのデモ。ゲーム画面中央の最上段付近にオレンジ色の円が見えるが,これが「配信者が見ている部分」である。これがもちろんリアルタイムで動く
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Twitch「WagamamaTV」の主催者であり,QPAD Red Pandasに所属するプロゲーマーとして知られるNiklas Hogstrom選手。日本語を勉強していた過去があるとのことで,“ワガママ”なのだそうだ
画像集 No.009のサムネイル画像 / [CES 2015]生配信にも練習にも。ゲーマー向け視線追跡デバイス「SteelSeries Sentry」の実動デモを見てきた
 実際,2015 International CES(以下,CES 2015)におけるTobiiブースでは,「Dota 2」配信者としてTwitchで絶大な人気を集めるプロゲーマー・Niklas“Wagamama”Hogstrom(ニクラス・ホーグストロム)選手による実況プレイが行われており,筆者がチェックしたときには,2000人ほどの視聴者が,彼のプレイと視線の動きを画面上で楽しんでいた。

 ……と,配信向けの話から入ったが,もちろん,発表当初に謳われていたとおり,Sentryは,ゲームの練習にも利用できるようになっている。
 専用ツール「Sentry Game Analyzer」を使うと,ゲームマッチごとに,プレイヤーが画面上の何をどれくらいの時間だけ見ていたのか,データを集積し,グラフィカルに表示させることができるようになっている。たとえば,そうしたデータをプロゲーマーのそれと比較すれば,「自分はまだまだインタフェースやスキルツリーを眺めている時間が長すぎる」などといった自己反省につなげられるわけだ。

Sentry Game Analyzerによる分析結果。こんな感じで「何をどれくらい見ていたか」が分かる。右下の円グラフは,1回のプレイ中にミニマップやドロップアイテム,スキル画面などをどれくらい見たかを百分率で示したものだ。中央部最下段の「TRACKING QUALITY」を見ると,45分ほどのゲームプレイ中,99.7%の確率で目の動きを追跡できているのも確認できた
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CES 2015時点の正式対応タイトルはわずかに2つ! ここが泣きどころだ
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 なお,現時点でSentryが対応するのはDota 2と「StarCraft II」のみだが,CES 2015に合わせ,インディ系の全方位STG「Project Root」が公式サポートを表明していたりする。対応タイトルの数が心許ないというか,せめて「League of Legends」あたりのサポートは早急に追加してほしいところだが,このあたりは今後に期待といったところだろうか。


Tobiiは専用プロセッサを開発中

第2弾は低負荷になって登場か


EyeX技術を統合したノートPCの試作機。Project Rootをプレイできるようになっていた。また,事情により写真はないが,ブースには34インチワイドディスプレイで利用できるようにしたEyeX技術のデモもあった
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 実のところ,Tobiiの現行技術では,USB 2.0で60回のトラッキングに対応している。それに対してSentryはUSB 3.0で50回だが,TobiiでEyeX技術の開発を担当したエンジニアは,現在,専用プロセッサを開発中で,早ければ2016年中にも,次世代Sentryをリリースできるロードマップになっていると話していた。この発言から察するに,おそらく現行のSentryは,コストやら発熱やらの理由により,解析処理のほぼすべてをPC側で行うような設計になっているのだろう。次世代プロセッサが登場すれば,よりPC負荷の少ない形で視線移動の追跡を行えるようになるのではなかろうか。

 いずれにせよ,現時点でも可能性は十分に感じる。それだけに,肝心なのはやはり対応タイトルだろう。配信系で人気のあるタイトルや,世界規模で人気の対戦系タイトルで広くサポートされれば,共通の配信&練習用プラットフォームとして花開く可能性は大いにありそうだ。

SteelSeriesのSentry製品情報ページ(英語)

Tobii公式Webサイト(英語)

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    SteelSeries

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