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Access Accepted第746回:2023年注目の欧米産ゲームタイトルは,これだ!(前編)
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印刷2023/01/09 14:00

業界動向

Access Accepted第746回:2023年注目の欧米産ゲームタイトルは,これだ!(前編)

画像集 No.023のサムネイル画像 / Access Accepted第746回:2023年注目の欧米産ゲームタイトルは,これだ!(前編)

 2023年初めの本連載では,年始恒例となる“今年注目すべき欧米生まれのタイトル”をピックアップし,前編・後編にわけて紹介していきたい。今年は年の初めから終わりまで大作感のある期待の新作が次々と投入され,息をつく間もなさそうなゲームライフが待っていそうな予感もあるが,まずは2023年前半にリリースされる予定になっている作品を中心に,20作をラインナップしてドンと紹介しておこう。



ようやく見えてきた新世代の波


 今年も年始早々には家電の見本市となるCES 2023が開催されたが,ソニーはプレスカンファレンスの中で,「PlayStation 5」の世界累計販売台数が2022年末の時点で3000万台に到達したことをアナウンスし,長らく苦しめられてきた“半導体供給不足”の受難からようやく解き放たれつつあることを示唆した。今年は新型VRヘッドマウントディスプレイ「PlayStation VR2」が2月22日に発売予定となっており,ここのところ少し元気のなかったVRゲーム市場にも再び喝が入れられることになるのは間違いないだろう。

 北米のリサーチ企業Newzooの試算(外部リンク)によると,2022年のグローバルゲーム市場は前年よりも2.1%の上昇となる1968億ドル(約26.3兆円)に達するものの,PCおよびコンシューマ機への投資については若干の縮小傾向にあるという。人々がふたたび外に出るようになった現在,数年にわたる巣ごもり需要を受けていたゲーム市場が成長速度を弱めることはある意味,仕方がない。一方で極端な需要が落ち着き,不足していた半導体の供給も徐々に正常化することで,ようやく新世代(というか現世代の)ゲーム機が普及し,それらの性能や技術,「Unreal Engine 5」などの開発プラットフォームに慣れ始めたデベロッパたちによるアツい作品が登場してくるのは,間違いない。

 かつてはゲーム産業における最大のイベントとして知られていたが,コロナ禍中にオンライン開催に転換,昨年は開催中止となってしまったE3(Electronic Entertainment Expo)が,久々に(なんと4年ぶりとなる)オフラインで開催されるということだ。SIEやEAなどの大手パブリッシャが距離を置いている現状をどのように打破していくのかは気になるところであるが,東京ゲームショウ 2022の盛況を鑑みるに,やはりファンや開発者たちの熱狂が伝わってくるようなオフラインイベントの必要性は感じるところ。“コロナ以前”の時代のなつかしさを含めて,その盛り上がりには期待してみたい。

 さて,そんな2023年の連載の始めは,毎年恒例である今年注目の欧米ゲーム作品を前編・後編にわけ,今週はまず,発売時期が明らかにされ,今年前半にリリースされる予定の作品20本を紹介しよう。前編のラインナップだけ見ても,もはや“1年”という限られた時間内では遊び尽くせそうにない大作がリリースされてくるのがわかるはずで,2023年は多忙なゲームライフを過ごせそうだ。

今年は,5月12日発売予定の「ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム」の話題で大盛り上がりしそうな気配もするが,2023年前半は欧米でもなかなか楽しみなゲームが登場してくる予定だ
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ホグワーツ魔法魔術学校の生徒となって,魔法界の未来を救え
■ホグワーツ・レガシー
開発元: Avalanche Software
販売元: Warner Bros. Interactive Entertainment
発売予定日: 2月10日
プラットフォームPC / PS5 / PS4 / Switch / Xbox Series X|S / Xbox One


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 「ホグワーツ・レガシー」は,小説や映画で描かれるはるか前,1800年代の魔法界を舞台とし,プレイヤーが知られざる歴史を体験していくというオープンワールド型のアクションRPGである。プレイヤーは,ホグワーツ魔法魔術学校の生徒として学校内のさまざまな部屋はもちろん,禁じられた森,ダイアゴン横丁,そしてホグズミード村などのロケーションを旅して回りながら,自分自身に隠された「魔法界を破壊することさえできる古代の秘密」を解き明かしていくという。
 プレイヤーは,自分のキャラクターの見た目や性別だけでなく声なども自由に設定でき,レベルアップでスペルのアンロックやグレードアップが行えるほか,クラフティングで新しいポーションなどを作れるようになったりする。ヒポグリフやマンドレイクなどのクリーチャーをペットにして乗り回したり,戦闘に参加させたりすることも可能だ。また,学校の仲間たちとの友好関係を育んでミッションのお供になってもらうなど,ハリー・ポッターファンの夢を叶えるゲームになりそうだ。発売時期はプラットフォームによって異なるので,詳細は過去記事をチェックしておこう。


旧ソ連産のアンドロイドやミュータントと戦う爽快系アクション
■Atomic Heart
開発元: Mundfish
販売元: Focus Entertainment (国内: Beep Japan)
発売予定日: 2月21日 (PS 5/4版 / 4月13日)
プラットフォームPC / PS 5 / PS 4 / Xbox Series X|S / Xbox One


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 旧ソビエト連邦が存在した1950年代に,最新科学による理想郷を作るための研究が行われていたという架空のストーリーが展開される「Atomic Heart」。大規模なシステム障害によってアンドロイドやミュータントたちの暴動が発生してしまった,シベリア奥地の秘密基地やその周辺の閉ざされた田舎町を舞台とする1人称視点のアクションシューターだ。
 プレイヤーは,そんな危険な場所に単身で乗り込むKGBの特殊エージェント“P-3”となって,マシンガンやレールガンといった武器と,左手に装着する試作型のパワーグローブの力を借りて,その実態を明らかにしていくことになる。
 “バイオショック”の世界観に,“シリアスサム”のド派手なアクションを混ぜ合わせたようなゲームプレイだが,冷戦時のロシアがテーマとなるだけに独特のアートスタイルに目が行く。ユニークなデザインのロボットや奇形のミュータント,さらにはドリルやレンチ,スレッジハンマーのような工具を強化したメレー系武器の数々も楽しみだが,手のひらから光を帯びた触手のようなものを延ばせるパワーグローブを,どのように利用して戦っていくのかにも注目しておきたい。


広大なマップの中で自由に指揮して戦うRTS最新作
■Company of Heroes 3
開発元: Relic Entertainment
販売元: SEGA
発売予定日: 2月23日
プラットフォームPC / PS5 / Xbox Series X|S


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 10年ぶりとなるリアルタイム戦略シムシリーズの最新作「Company of Heroes 3」は,第二次世界大戦期における各勢力を指揮する将軍として,進軍や補給路の確保,生産や戦闘を繰り返しながら勢力範囲を広げていくことになる。用意されているマップはイタリアおよび北アフリカの2種類だが,その地域全体を表示する戦略マップとズームインすることで特定地域の戦闘にフォーカスする戦術マップという二重構造の広大なマップになっている。戦線を拡大するのも,街や港など拠点の防衛を重視するのも自由という,サンドボックス型のゲームシステムが採用されているのが大きな特徴だ。
 プレイヤーが選べる勢力は,イタリアにおいてはアメリカ軍もしくはドイツ国防軍,北アフリカではイギリス軍かドイツ・アフリカ軍団となっており,それぞれにシリーズ最大を謳う膨大な数のユニットが用意されているという。それぞれが戦闘に生き残ることで経験値を得て,さらに固有の能力を持つユニットへとアップグレード可能となるほか,勢力拡大によって地元のパルチザンを仲間に引き込むといった戦略性の高いさまざまな選択を行いながらプレイしていくことになりそうだ。


カーバルたちとともに本格的な宇宙開発に乗り出そう
■Kerbal Space Program 2
開発元: Intercept Games
販売元: Private Division
発売予定日: 2月24日 (アーリーアクセス)
プラットフォームPC / PS5 / Xbox Series X|S


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 「Kerbal Space Program 2」は,コミカルな風貌のエイリアン種族“カーバル”たちが,試行錯誤で宇宙船の建造を繰り返し,新しいテクノロジーや資源を獲得したり,惑星の調査をしたりしながら,銀河の謎に取り組んでいくという本格派の宇宙開発シミュレーションゲームだ。ゲームの版権を買収したPrivate Divisionは,傘下のデベロッパであるIntercept Gamesとともにゲームデザインやユーザーインタフェースを一から作り直し,前作の特徴や雰囲気を残しつつも,現&次世代の宇宙開発シミュレーションを名乗るにふさわしいゲームへと昇華させている。
 宇宙空間への進出の新たな要素としてフィーチャーされているのが“コロニー”の建設で,特有の物理的課題が立ちはだかるだけでなく,酸素や水といった新たな必要資源の獲得も必要になっていく。そうやって太陽系を超え,新たな星系や天体への航路を開拓し,灼熱の鉄の星,容赦ない重力と環を持つスーパーアース,死と隣り合わせの双子星など,さまざまな惑星の探検を楽しめるようになる。ファンメイドのMOD機能を前作から継承しつつ,新たにマルチプレイも搭載する見込みだ。


ゾンビ・アポカリプスの中で生き抜くサバイバルアクション
■The Day Before
開発元: Fntastic
販売元: MYTOMA
発売予定日: 3月2日 (アーリーアクセス)
プラットフォームPC


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 サバイバルMMOアクション「The Day Before」は,人々をゾンビのように狂暴化させる病原菌の蔓延によって文明秩序が崩壊してしまったアメリカが舞台だ。肉に飢えた感染者“インフェクテッド”の脅威だけでなく,サバイバルを強いられた生存者たちが希少な食料,武器,そして医薬品や車をめぐって争う中,プレイヤーはパンデミック後の新たな世界の秩序を築いていくことになる。
 リアルな武器描写にこだわる本作だが,大都会から田舎の寒村までの広大なオープンワールドの中でアイテムを集めたり,セーフゾーンで他のプレイヤーたちとコロニーを形成して施設の建築やアイテムの売買を行い,パンデミック以前のような人間社会の再構築を目指すこともできるという。発表時には“最もウィッシュリスト登録されたゲーム”として話題を集めたが,2022年5月にはUnreal Engine 5へ移行することが明らかになり発売時期も延期された。ただ,最近は新しい情報をリリースするようになっており,初春のアーリーアクセス版公開は大丈夫そうな気配だ。


船団を率いてインド洋の海賊王にのし上がれ!
■スカル アンド ボーンズ
開発元: Ubisoft Singapore
販売元: Ubisoft Entertainment
発売予定日: 3月9日
プラットフォームPC / PS5 / Xbox Series X|S


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 2017年6月に制作がアナウンスされて以降,何度も発売が延期され続けてきた本作も,いよいよ今年の早い段階でのリリースに漕ぎ付けられそうだ。カリブ海と同様,大航海時代にはさまざまな海賊たちがのさばるインド洋海域を舞台に,名もなき無法者として海の世界に足を踏み入れたプレイヤーが,交易や敵船との戦闘,さらには宝探しなどのミッションを繰り返しながら,やがては大船団を率いる海賊王として成り上がっていく。
 「アサシン クリード4 ブラック フラッグ」の海戦部分を担当したUbisoft Singaporeが,そのテクノロジーをさらに洗練する形で開発を進めてきた「スカル アンド ボーンズ」だが,AI操作により乗組員たちが船を動かしたり大砲を操作する様子は圧巻。ソロプレイでの冒険を楽しむだけでなく,フレンド2人と組んだり,ゲーム中で出会った仲間たちと協力したりもできるという。


ジェダイの光をともし続けるべく,若武者が孤軍奮闘
■Star Wars ジェダイ:サバイバー
開発元: Respawn Entertainment
販売元: Electronic Arts
発売予定日: 3月17日
プラットフォームPC / PS5 / Xbox Series X|S


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 2019年の「Star Wars ジェダイ:フォールン・オーダー」の続編となる「Star Wars ジェダイ:サバイバー」。前作から5年後となる世界を舞台に,ジェダイ殺りく命令である“オーダー66”により銀河が暗黒に包まれる中,もはや師匠のいないパダワンではなく,1人のジェダイの騎士として成長を続けるカル・ケスティスが,その生き残りをかけての旅を,コンパニオンロボットのBD-1とともに続けていくことになる。
 現時点では,その詳細までは明らかにされていないものの,カルのライトセーバーのスタンス(戦闘術)は5つに拡張され,シングル,デュアル,デュアルサイド,そしてカイロ・レン風の十字型を利用したヘビーアタック重視のものなどが存在するという。もちろん,さらなる強敵も次々とカルの前に立ちはだかってくるはずだ。


タランティーノ映画的な雰囲気のクライムアクション
■Crime Boss: Rockay City
開発元: Ingame Studios
販売元: 505 Games
発売予定日: 3月28日
プラットフォームPC / PS 5 / Xbox Series X|S


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 「Crime Boss: Rockay City」は,昨年末に制作発表が行われながら,今春中にもプレイ開始できそうなCo-op型シューティングアクションゲームだ。90年代のアメリカの都市を模した“ロッケイ・シティ”を舞台に,これまで地域を統治してきたクライム・ボスの死とともに混乱し始めた裏社会で,台頭していく主人公たちを描き上げており,どこか「グランド・セフト・オート・ バイスシティ」と「PayDay」シリーズを掛け合わせたような,オープンワールドでのド派手なアクションが楽しめるようだ。
 その最大の特徴となるのが,90年代のハリウッド映画界を賑わせた往年のスターたちが出演していることで,カリスマ性あふれるトラビス・ベイカーを演じるマイケル・マドセンと,その仲間にマイケル・ルーカー,キム・ベイシンガー,ダニー・グローヴァー,ダミオン・ポワチエらが登場。さらに敵対するギャングのボスには,ダニー・トレホやラッパーとして絶大な人気を誇ったヴァニラ・アイス,そして保安官役にはチャック・ノリスまでもが名を連ね,さながらタランティーノ映画をそのままプレイするような顔ぶれがそろっている。


前線に取り残されてしまったドイツ兵の若者に降りかかる恐怖
■Ad Infinitum
開発元: Hekate
販売元: Nacon
発売予定日: 4月20日
プラットフォームPC / PS 5 / PS 4 / Xbox Series X|S / Xbox One


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 ドイツのベルリンを拠点にするHekateの処女作となる,1人称視点サバイバルホラー新作「Ad Infinitum」。鉄条網と塹壕で覆いつくされて完全な膠着状態に陥っていた第一次世界大戦の戦禍の中で,前線に取り残されてしまったドイツ兵の若者となってプレイを進めていく。毒ガスが充満していたり,炎が燃えさかっていたりという地獄のような塹壕の中に取り残されてしまった主人公は,さらに恐ろしい異形のクリーチャーにまで追われることになる。
 追いかけてくるクリーチャーとは戦えないというサバイバルホラーのゲームメカニックを基本とするが,塹壕の中にはニッパーでの切断が必要な鉄条網といったトラップも用意され,毒ガスを示す黄色い大気が見えるとガスマスクを装着しなければならないといった,さまざまな時間ロスの仕掛けが行く手を阻む。20世紀前半の医療施設や拷問現場を思わせるようなロケーションもあり,春先にホラー体験をしたいというゲーマーにはピッタリな作品になりそうだ。


ゾンビたちをなぎ倒し続けるメレー系アクションの久々の新作
■Dead Island 2
開発元: Dambuster Studios
販売元: Deep Silver
発売予定日: 4月28日
プラットフォームPC / PS 5 / PS 4 / Xbox Series X / Xbox One


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 12年にわたる開発と相次ぐ開発メーカーの交代劇の末,ようやく4月末に発売されることが決まった「Dead Island 2」。南のリゾート島で発生したゾンビ・アウトブレイクがとうとうカリフォルニアに飛び火し,ロサンゼルス市までが陥落してしまったことで,アメリカ陸軍はカリフォルニアの州境を完全封鎖してしまう。そんな法律も安全も確保されない危険な場所で,プレイヤーはアウトブレイクの秘密を暴きながら「感染しない自分はいったい何者なのか」という真実を解き明かしていくことになるという。
 この開発期間中に何度か仕様変更が繰り返されたために,どの情報が正確なのか少し把握しづらい状況ではあるようだが,前作にあったメレー武器のクラフティング要素や,攻撃を強化する“レイジ”システムは健在な様子。また,ゾンビの中には強力な変異体が存在するが,今作ではさらに体が燃えたままで突撃する“インフェルノ・クラッシャー”など上位形態が出現することになるようだ。


洗脳されたヒーローたちと戦うために結成されたヴィラン軍団が主人公
■スーサイド・スクワッド:キル・ザ・ジャスティス・リーグ
開発元: Rocksteady Studios
販売元: Warner Bros. Interactive Entertainment
発売予定日: 5月26日
プラットフォームPC / PS 5 / Xbox Series X|S


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 「BATMAN: Arkham」シリーズでおなじみのRocksteady Studiosによるアクションシリーズ最新作。地球外生命体のブレイニアックによる地球侵攻によって,洗脳されてしまったバットマンやスーパーマンらヒーローたちがメトロポリスの街を破壊し続けている世界が舞台だ。その対抗手段としてアーカム精神病院に収監されていたヴィランのハーレイ・クイン,デッドショット,キャプテン・ブーメラン,キング・シャークからなる“タスクフォースX”が組織され,反抗すれば爆破するという爆弾を頭に埋め込まれた状態で,無理やり戦いに駆り出されることになる。
 通常のゲームであれば,プレイヤーにやっつけられる側であるヴィランが主人公なのもユニークなところだが,それぞれ異なる能力を持つ4人のキャラクターを使ったCo-opモードを楽しむも良し,ソロでプレイするも良しというゲームシステムになっている。ソロでプレイする場合はボタン1つで他のキャラクターにチェンジすることが可能で,ワンダーウーマンやフラッシュなどの強敵を攻略していくのが楽しそうだ。


ダークファンタジーへと回帰する本家アクションRPG
■ディアブロ IV
開発元: Blizzard Entertainment
販売元: Blizzard Entertainment
発売予定日: 6月6日
プラットフォームPC / PS 5 / PS 4 / Xbox Series X|S / Xbox One


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 ついに今年発売となるBlizzard Entertainmentの「ディアブロ IV」は,世界にはびこる魔の軍団を攻略しながらさまざまなアイテムを得ていくという,ハック&スラッシュ系アクションRPGの本家たるタイトルの最新作だ。これまでの光と闇の長い戦争により大きく疲弊していたサンクチュアリに,創造主でもある“憎悪の娘リリス”が牙をむくというストーリーで,お馴染みのバーバリアン,ソーサレス,ローグ,ドルイド,そしてネクロマンサーという5つのプレイアブルキャラクターが用意されている。
 今作の大きな特徴の1つが,オープンワールド型のマップだ。プレイヤーはNPCとの会話や移動中に発生するランダムイベントやダンジョンの発見など,より自由にゲームを楽しむことができる。「II」のスキルツリーや「III」のレジェンダリーアイテムのシステムなどをさらに洗練する形で“良いとこどり”しているが,1年に4回というペースの速いシーズン制も明らかにされ,一度ハマると止められない地獄の門が解き放たれるのは時間の問題だ。


犯罪都市デトロイトを救うロボコップになり切れる!
■RoboCop: Rogue City
開発元: Teyon
販売元: Nacon (国内: Teyon Japan)
発売予定日: 6月内
プラットフォームPC / PS5 / Switch / Xbox Series X|S


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 1987年から1993年にかけて公開されたSFアクション映画「ロボコップ」シリーズの公式ライセンスを受けている「Robo Cop: Rogue City」は,銀行強盗や誘拐などの横暴を繰り返すギャングたちにより,無法地帯となった未来の“オールド・デトロイト”を舞台に,治安維持のために全身をロボット化された“ロボコップ”が活躍する。その版権を持つMGMとの協力によりオリジナルストーリーが描かれるようで,現時点ではマーフィ巡査が登場するかどうかなどの細かい設定については明らかになっていない。
 もっとも,ロボコップの生産を受託した悪徳企業のOmni Consumer Productsや,ロボコップが愛用するピストル“Auto-9”,さらには誤作動によって頻繁に暴走してしまう治安維持ロボットの“ED-209”など,ファンならおなじみのシチュエーションやアイテムは多く登場する様子。トレイラーを見る限りはギャングの血肉が飛び散る過激なアクションがフィーチャーされており,クラシカルなハリウッド映画のファンも注目できそうだ。


ドローンによる空撮映像をゲーム化したアイデア作品
■IDEA
開発元: The Longest Road Games
販売元: The Longest Road Games (国内: Shinyuden)
発売予定日: 1月内
プラットフォームPC


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 今回紹介するゲーム群の中では最も早くリリースされそうな「IDEA」は,ドローンで空撮されたトップダウンの実写映像上の道路や空き地の角度をうまく利用して,まるでパチンコのような“アイデアの電球”を上から下へと転がしていく,一風変わったパズルゲームだ。電球はカーソルを使って誘導することも可能だが,路上を走る車や道沿いのガードレールなどが“バンパー”の役目をはたして,その方向を変化させてしまうこともある。角度によっては瞬時に転がっていくので操作が間に合わなかったり,隠れてしまったルートを見逃してしまったりすることもあり,そのエンディングはプレイするたびに大きく変わっていくことになりそうだ。
 老若男女誰もがストレスなくプレイできそうな「IDEA」だが,7種類の異なるゴール地点が存在しており,すべてのゴールクリアを目指して何度もプレイし続けることになりそうだ。電球が最後まで到着できなかった場合,他のプレイヤーとの共有画面に「その日の一言」をメッセージとして残すことができ,自分が行き詰った場所を通ったプレイヤーが閲覧できるようになるという,ちょっとオシャレなソーシャル要素が用意されている。


倒せない敵から逃げ続けるサバイバルホラー
■Amnesia: The Bunker
開発元: Fictional Games
販売元: Fictional Games
発売予定日: 3月中
プラットフォームPC / PS 5 / PS 4 / Xbox Series X|S / Xbox One


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 Frictional Gamesが手掛けるサバイバルホラー新作「Amnesia: The Bunker」。第一次世界大戦を舞台に,塹壕の中でさまざまなパズルを解き,恐ろしいクリーチャーから逃げるというゲーム設定が,先に紹介した「Ad Infinitum」と非常に似通っている。もっとも,倒すことのできない敵から追い回されるというホラー要素を人気サブジャンルに仕立てあげたのはAmnesiaシリーズであり,似通ってという表現は適切でないかもしれない。
 「Amnesia: The Bunker」ではフランス軍の一兵士としてプレイし,左手にはチャージすることで使用できるゼンマイ式の懐中電灯を装備し,これが点灯している間は敵から襲われることがない。また,シリーズでは初めて敵と戦えるピストルが利用できるようになるが,弾丸が常に少ない状態なのでいつどこで利用するかによって,クリーチャーのリアクションも変化するなど展開はその都度変化していく。クラフティングなども可能だが,常に時間との勝負を強いられそうなドキドキ感を満喫できそうだ。


165種に及ぶ敵が登場する2Dプラットフォーマーの続編
■Hollow Knight: Silksong
開発元: Team Cherry
販売元: Team Cherry
発売予定日: 2023年前半
プラットフォームPC / PS 5 / PS 4 / Switch / Xbox Series X|S / Xbox One


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 「Hollow Knight: Silksong」は2019年にスマッシュヒットとなったインディ2DアクションADV「Hollow Knight」の続編。プレイヤーは昆虫王国“ホロウネスト”の守護者である王女”ホーネット“となり,絹糸と歌に支配された王国”ファールーム“という新しいロケーションを舞台に,そびえる聖堂の頂点を目指す旅に出る。前作同様,セリフに頼らないアドベンチャーを楽しみつつ,その道中ではフレンドリーなキャラクターたちと出会ったり,165種にも及ぶという敵クリーチャーと戦っていくことになるという。
 「Hollow Knight: Silksong」では新たにクエストシステムが採用されており,NPCからいくつかのカテゴリーに分かれたクエストを得ながらゲームを進めていくというスタイルになるようだ。また,今回はクラフティング要素もあり,収集した素材から武器やツール,トラップなどを作り出すことができる。全体的にキュートでとっつきやすいゲームではあるが,パーマデスモードも用意され,やり込み甲斐のあるゲームとなるだろう。


魔女と戦うために造られたウィッチハンターの壮絶アクション
■Witchfire
開発元: The Astronauts
販売元: The Astronauts
発売予定日: 2023年前半 (アーリーアクセス)
プラットフォームPC


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 「Witchfire」は,「Painkiller」や「Bulletstorm」などに関わったポーランドのベテラン開発チーム,The Astronautsの新作FPSだ。魔女軍団の脅威に手こずっていた教会が,禁断のパガン魔術を利用して“プレイヤーズ”(Preyers/捕食者)と名付けられたウィッチハンターを造り出してしまったというストーリーだ。プレイヤーは,そのウィッチハンターの1人となって,バチカンが作り出した武器を手にして,魔女たちが巣食う黒海沿岸地域に潜入していくことになる。
 どこか,近世から近代への移行過程にある,装備は甲冑なのに銃器を扱うような世界観が魅力的な本作だが,「ローグライクなゲームが嫌いな人向けのローグライクゲーム」を謳っており,プレイヤーが選んだ道筋によって難度が変化していくという。カットシーンなどを削ぎ落したアクション主体のゲームでありながら,「The Vanishing of Ethan Carter」で培ったフォトグラメトリー技術を活用したリアルなグラフィックスにも期待だ。


戦国時代の日本において,安住の地を切り開こう
■Sengoku Dynasty
開発元: Superkami
販売元: Toplitz Productions
発売予定日: 2023年第2四半期
プラットフォームPC


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 「Sengoku Dynasty」は,中世ヨーロッパの生活をリアルにシミュレートした「Medieval Dynasty」を成功させたToplitz Productionsが,日本文化に敬意を持つSuperkamiとともに開発を進める最新3Dシミュレーションだ。戦と飢えにより荒れ果てた戦国時代の日本を舞台に,プレイヤーは平民たちが安心して生活できる新しい国を作り上げるために,娘とともに未開拓の土地を開拓し,同じ志を持つ流れ者たちを集めながら,神社や防衛施設もある集落を作り出していくことになる。
 プレイヤーは自分が作る村の指導者として,NPCたちから依頼されるクエストをこなすことで仲間にしたり,鍛冶屋や宿屋といった施設を建築したり,田畑の開墾,鹿狩り,近隣の村との交易などを行っていく。ときおり襲ってくる山賊などの外敵と戦えるだけの剣術や弓術を訓練していくといった要素も楽しめる。ストーリーモードに加えて,自分のペースでプレイしていくサンドボックスモードも用意されているほか,仲間たちと協力して村を大きくしていくCo-opモードにも対応予定とのこと。


ゴラムの知られざるストーリーを描いたステルスアドベンチャー
■The Lord of the Rings: Gollum
開発元: Daedalic Entertainment
販売元: Nacon
発売予定日: 2023年内
プラットフォームPC / PS 5 / PS 4 / Switch / Xbox Series X|S / Xbox One


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 こちらもなかなか発売されてくれないタイトルの1つだが,J・R・R・トールキンの小説「指輪物語」のライセンスを受け,ゴラム(ゴクリ)の知られざる物語にスポットライトを当てたのがアクションアドベンチャー「The Lord of the Rings: Gollum」だ。一つの指輪を手に入れてしまったことから,その指輪への欲求と分裂した人格に苦しめられ,時には凶暴な悪党のゴラムとなり,時には社交的で用心深いスメアゴルとなって,奪われた指輪を取り返すために,モルドールへの危険な旅に向かう。
 非力なゴラムだけに,ステルスや敏捷性を利用して敵をやり過ごしたり,背後から襲い掛かったりというようなステルスアクションに特化したゲームプレイとなり,“ゴラム・センス”という目の前の風景をモノクロ表示しつつ,生命体は壁をとおして輪郭を際立たせるというセンサー機能を活用して戦況を切り抜ける。また,女王蜘蛛“シェロブ”を召喚して立ちはだかるオークにけしかけるという能力もあり,RPG要素はないながらも道中ではプレイヤーなりの工夫を凝らしたサバイバルを行っていくことになるようだ。


久々となるベセスダの新規IPは,広大な宇宙が舞台のRPG
■Starfield
開発元: Bethesda Game Studios
販売元: Bethesda Softworks
発売予定日: 2023年前半
プラットフォームPC / Xbox Series X|S


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 これまで,「Fallout」や「The Elder Scrolls」など数多くのシリーズ作品を手掛けてきたBethesda Game Studiosが,25年ぶりとなる新規IPとして開発中のRPG「Starfield」も,当然だが大きな注目を集めるタイトルの一つだ。24世紀,太陽系外への旅が可能になった人類は,未知なるアーティファクトの探索を専門とする宇宙組織“コンステレーション”を組織する。プレイヤーはその隊員となって未知なる惑星の調査に向かうという設定で,宇宙の大海原をコンパニオンキャラクターたちと旅して,行く先でさまざまなクエストをクリアしていくことになる。
 ゲーム開始のタイミングより前の20年間にわたって長い抗争を続けていたという,United ColoniesとFreestar Collectiveという2つの勢力が登場し,プレイヤーはその首都となる惑星や影響範囲の中をうまく立ち回っていく。日本語版のローカライズだけでも300人という声優と協力しているとのことで,膨大なキャラクターやセリフが用意された壮大なアドベンチャーになるのは間違いない。スペースシップのカスタマイズを含めたやり込み要素にも大きく期待できそうで,その全容が明らかにされるのを心待ちにしておきたい。

著者紹介:奥谷海人
 4Gamer海外特派員。サンフランシスコ在住のゲームジャーナリストで,本連載「奥谷海人のAccess Accepted」は,2004年の開始以来,4Gamerで最も長く続く連載記事。欧米ゲーム業界に知り合いも多く,またゲームイベントの取材などを通じて,欧米ゲーム業界の“今”をウォッチし続けている。
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