PlayStation NetworkとQriocity，北米/欧州にて段階的にサービス再開。日本およびアジア地域の再開については近日中に発表

　ソニー・コンピュータエンタテインメントは2011年5月15日，4月20日より停止されていたPlayStation NetworkとQriocityのサービスについて，米国および欧州地域にて5月14日（北米時間）より段階的に再開すると発表した。
　日本やその他アジア地域の同サービス再開についても近日中の発表を予定しており，今月中には両サービスの全面的な再開を目指すという。

　また，今回サービスを停止するに至る原因となっていた，サイバー攻撃によるネットワークへの不正侵入に対しては，「お客様の個人情報保護をより強固にする安全管理措置の導入」「SNEIにチーフ・インフォメーション・セキュリティ・オフィサーを任命」といった対策が講じられた旨を発表している。

　ひとつ耳寄りな情報としては，今回の件に対する消費者へのケアとして，PlayStation NetworkやQriocityの全登録者に対し，コンテンツやサービスの無料提供が行われるという。具体的にどういったコンテンツ/サービスが提供されるのかについては，近日中に各地域で発表されるとのことだ。せっかくなので，これについてはちょっと期待したい。

　7700万人分の個人情報が流出し，PSNサービスが長らく使用不能に陥るという一連の事件に関して，どうやらようやく待ち望んだ進展が始まったようだ。本当の意味での解決はまだまだ時間がかかるだろうが，「安全な状態でPSNが再び使えるようになってほしい」という，我々のとりあえずの望みが，一刻も早く叶えられることに期待したい。

　より詳細な情報については，SCEより配信された以下のプレスリリースにてご確認いただきたい。

【プレスリリース】
PlayStation NetworkおよびQriocity
サービス再開について

　なお，今回のサービス再開に先立ち，PlayStation 3システムソフトウェアver.3.61の配信が全世界でスタートした。日本でも，すでにver.3.61へのアップデートが可能だ。
　このアップデートの目的については，以下にSCE発表のリリース文からの引用を掲載しよう。

お客様の個人情報を保護するため、今後一部再開を予定している“PlayStation Network”サービスをご利用いただく際に、パスワードの変更手続を行っていただく必要がございます。

後日、パスワードの変更手続きを行っていただく準備として、本日より、“PlayStation Network”のパスワード変更を可能とする“PlayStation 3”システムソフトウェアのアップデートを全世界で開始しました。

今回のアップデートでシステムソフトウェアのバージョンはver.3.61となります。 日本国内で“PlayStation Network”サービスが再開するまで、本アップデートで追加された機能は使用できませんので、予めご了承願います。

　アップデートは今すぐ行えるが，日本でのPSNサービス再開が実際に始まるまで，パスワードの変更は行えないとのことだ。こちらのアップデートに関する詳細は，以下のプレスリリースにてご確認いただきたい。

【プレスリリース】
2011年5月15日 “PlayStation 3”システムソフトウェアver.3.61 アップデートに関するご案内

　もう一つ，Sony Online Entertainmentについても進展が見られた。こちらも北米時間5月14日より，段階的にサービスを再開することが発表されている。SOEではサイバー攻撃により顧客情報2460万アカウント分が流出した可能性があるとして，同社が運営するオンラインゲームのサービスが長らく停止されていた。
　こちらについても消費者への救済措置として，運営が停止されていた期間分の日数＋30日間，ゲームが無料でプレイできるなどのサービス提供が行われるとのこと。
　詳細については，以下の配信リリースを確認しよう。

【プレスリリース】
Sony Online Entertainment のサービス再開について