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AMD,“赤対緑“改め“深緑対明るい緑”戦争を継続? Windows VistaとRadeonの親和性もアピール
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印刷2006/12/25 14:42

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AMD,“赤対緑“改め“深緑対明るい緑”戦争を継続? Windows VistaとRadeonの親和性もアピール

次の戦いは“深緑対明るい緑”になるという
 「AKIBAX 2006」最終日となる2006年12月24日には,「Windows Vistaに最適なグラフィックス」というテーマで,日本AMDのグラフィックス部門(旧ATIテクノロジーズジャパン)によるセッションが開催された。
 ここでは,旧ATIテクノロジーズジャパンのマーケティング部長で,日本AMDでもGPU(グラフィックスチップ)部門のマーケティング担当シニアマネージャーを務める信垣育司氏が,初めてAMDのスタッフとして登壇。セッション開始早々に,「グラフィックス市場におけるATIとNVIDIAとの関係は,よく『“赤対緑”の戦い』と呼ばれていましたが,これからは『“深緑対明るい緑”の戦い』になります。ちょっと色は分かりづらいですが」と,戦闘継続(?)の姿勢を確認してみせた。

信垣育司氏(日本AMD マーケティング本部 GPUプロダクトマーケティング担当 シニアマネージャー)。AMDのスタッフジャケットに身を包んで登場後,「まだAMDに慣れていないので,元の格好に戻らせていただいて(笑)」(同氏)と,ジャケット脱ぐ。するとその下にはATIロゴ入りYシャツが……というパフォーマンスも


もろもろの体制変更をまとめたスライド。旧ATIは「ビジュアル&メディア事業部」になるが,旧ATIスタッフはよく「ATI事業部」と自称しているので,今後は通称としてそう呼ばれる可能性も
 信垣氏はまた,AMDとATI Technologies(以下ATI)の合併によって製品名に変更があることを説明。既報のとおり,Radeonファミリーは「ATI Radeon」へと製品名が切り替わるほか,チップセットは,ATI内部の開発コードネームをベースとした,AMDブランドになると説明する。
 「ただし,グラフィックスはATI Radeonなので」(同氏),未発表のグラフィックス機能内蔵チップセット「RS690C」(開発コードネーム)が,「ATI Radeon X1200グラフィックス内蔵 AMD 690V」という名称になると明らかにした。製品名としては少々長くなるが,これには,(対Intelなどといったさまざまな政治的理由により)グラフィックス部門とチップセット部門で距離を置く必要があることが影響しているようだ。

旧ATIとMicrosoftの良好な関係をアピールするスライド。「Aero-Glass loves ATI」というMicrosoftのコメントに注目(※Aero-GlassはAeroのこと)
 セッションのタイトルに沿った話として信垣氏は,「Aero」と呼ばれる,GPUを用いた新しいユーザーインタフェースなどとは別に,WDDM(Windows Display Driver Model)の重要性を強調する。
 例えばWindows XPでは,仮にゲームアプリケーションに問題が生じて停止した場合,OSやドライバ,ハードウェアまでも停止してしまい,結果としてほかのアプリケーションも,同氏いわく「ドミノ倒しのように」停止することがあった。
 これに対してWindows Vistaでは,アプリケーションごとに「Vistaユーザーモードドライバ」が用意されるので,仮にアプリケーションとドライバが停止しても,カーネル(Kernel)と呼ばれる,システムの中核部分までも停止する危険はぐっと下がり,「OSごと落ちる」ような危険はまずなくなったとした。「画面を見ているだけでは分からない変更点ですが,非常に重要です」(信垣氏)。

「あるアプリケーションに問題が起こったとき」PCがどうなってしまうかを示した概念図2点。左はWindows XP,右はWindows Vistaのイメージである


 また,ドライバの完成度という点については,Microsoftと協力しながら,過去最大規模のソフトウェアプロジェクトを実施してきたとのこと。のべ150人以上のソフトウェアエンジニア,400台以上のPCで,のべ12.5〜13万時間の検証を行ってきたとし,完成度の高さをアピールした。

Windows Vista時代のGPUについて,ATI Radeon(※内蔵グラフィックスコア含む)なら「間違いない」と信垣氏。Aeroの快適度について指標を示すとともに,AGPベースの古いGPUでも,Radeon 9600/X600以上であれば,問題なくAeroが動作すると述べていた


 最後に気になるDirectX 10世代のGPUについて。さすがに未発表ということもあり,「R600」(開発コードネーム)のスペックなどについて,具体的な話は出なかったが,「統合型シェーダアーキテクチャは,すでにXbox 360-GPUで実現しています」と自信を覗かせ,近い将来(噂どおり2月か?)の登場を示唆していた。

 AMDによる買収発表以降,会社あるいは部門としての動きが今一つ見えにくくなっていたATIだが,「深緑対明るい緑」の話を聞く限り――その語感がイマイチなのはともかく――単体GPUに関して,期待はまだ十分に持てそうな気配だ。ATI派の人達は,近い将来を楽しみにしておいていいかもしれない。(佐々山薫郁)

  • 関連タイトル:

    ATI Radeon HD 2900

  • 関連タイトル:

    AMD 6

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