プレイレポート
「クロスファイア」パンデミックモード実装から1か月,その実態やいかに? 韓国で開発中の最新情報も!
いわば鬼ごっこのような争いが繰り広げられるパンデミックモードは,気軽にFPSを楽しみたいプレイヤーにはうってつけといえる要素であるようだ。しかし神経を研ぎ澄ませ,銃撃戦を制してこそのFPSという印象が一般的である中,パンデミックモードはプレイヤーに受け入れられたのだろうか?
導入から約1か月が経過したわけだが,はたしてその内容と評判はいかほどのものなのか,ここであらためて確認してみたい。
「クロスファイア」公式サイト
パンデミックモードは新兵大歓迎!
共にゴーストを倒し,ダメだったら兵士を倒せ
FPSというと,どうしてもデスマッチやチーム戦が主流であり,腕に差があった場合はまったく太刀打ちできなかったり,倒されまくりでチームに貢献できなかったりと,初心者が乗り越えなければならない壁は分厚く,高い。オンラインFPSに興味はあっても,その壁に打ちのめされて手を引いてしまったという人も多いと思われる。だがクロスファイアのパンデミックモードであれば,初心者であろうが上級者であろうが,誰もが共に楽しめる気軽さがあり,それがウリの一つにもなっているのだ。
パンデミックモードでは,ステージ開始から20秒後にプレイヤー数に応じて1人〜2人がランダムでゴーストに選ばれ,そのプレイヤーはほかの兵士達を感染させるべく近接戦のみで挑むことになる。ゴーストの攻撃は,兵士に一撃でもくらわせれば感染させてしまい,感染した兵士はその瞬間からゴースト化してしまう。そうなれば,その兵士は一転して,つい先ほどまで一緒に戦っていた兵士達に襲いかかる立場となるのだ。そうやって仲間を増やしていき,すべての兵士を感染させればゴースト側の勝利。かたや兵士達は感染を阻止すべく,ゴーストに対して銃弾を浴びせ続けなければならない。
ゴーストの体力は非常に多く,なかなか倒れてくれないが,銃弾に対して押し戻される特性(ノックバック)がある。感染を防ぐためには,とにかく銃弾を浴びせて,近づけさせないことが重要だ。そしてゴーストを全滅させるか,制限時間内に1人でも生き残ることができれば兵士側の勝利となる。
しゃがむと射撃精度が高まるので,遠方にいるゴーストを狙うときは忘れずに体勢を整えよう。でも無駄弾は撃たないほうが良いかも |
ゴーストに感染させられた次の瞬間,平気でほかの兵士に襲いかかる自分の寝返りっぷりに疑問を抱いてはいけない |
こうしたルールであれば,初心者といえどもデスマッチ戦のように一方的に叩きのめされることもなく,兵士なら兵士の役割,ゴーストならゴーストの役割を果たして,各ラウンドを存分に楽しめる。しかもパンデミックモードではkill/death数などの記録が残らない仕様となっているため,戦績をまったく気にせず遊べるというのがまたうれしい。初心者は積み重ったdeath数の多さに愕然とすることもなく,上級者はkill数や勝利数に対して神経質になる必要もない。
仮に戦績が残る仕様であったなら,少なからず殺伐とした空気が流れてしまい,やはり初心者にとっての壁となっていたに違いない。気軽に遊べるルールもさることながら,こうした細かい部分への配慮からも,とにかく多くのプレイヤーに遊んでほしいという作り手の思いが伝わってくる。
確立された戦術で,圧倒的なパワーのゴーストに立ち向かえ
初心者でも気軽にプレイしてOK! と言われても,いざゲーム開始となったときにどのように動けばよいのか戸惑ってしまうはずだ。そこで,現在のパンデミックモードでの一般的な兵士側の戦い方を簡単に紹介しよう。
身体的にはゴーストが圧倒的な力を誇っているため,スタートと同時に兵士達は一目散に高台を目指す。これは,Port,13th Zoneの両マップともに同様だ。ゴーストと対峙したところで1対1では敵わないし,一撃をくらっただけで感染してしまうことも考えれば,単独行動よりも集団で,かつ侵入ルートが限定された場所で待ち受けたほうがいくらかでも勝率は高まるというわけだ。どこに高台があるのかわからない場合は,右上のレーダーを見ながら,皆が集まっているポイントに向かうと良い。
13th Zoneでは,この高台を目指すのが基本的なパターン。コンテナの上に乗ってゴーストの出現を待つ |
Portの待ち伏せポイントはこの高台。細い坂を上らせないようにゴーストを迎撃する |
高台に上ったらお互いを牽制しつつ20秒のカウントダウンを待ち,周囲に変化がなければそのままゴーストが現れるまで待機する。もしも高台にゴーストが現れてしまったときは,一斉射撃で突き落とし,そこから迎撃体勢に入ることとなる。この時点でゴーストに先手をとられて3人,4人と感染してしまったときは,急いで高台から飛び降りて生き残りに賭けるもよし,潔く自分もゴーストとなって残りの兵士を狩りに走るもよしだ。
ゴーストは銃弾を受けるたびにノックバックしていく。高台に近づいてきたら一斉射撃で追い払おう |
同じ高台にいた兵士がゴーストに選ばれてしまうと,出だしから大ピンチとなる。というか,もうどうしようもない感じ |
高台からゴーストを迎え討つという,ベストな状況になったとしても油断は禁物。終始トリガーを引きっぱなしにしていては制限時間を待たずして弾切れとなり,ひたすら逃げるしかなくなってしまう。仲間が撃っているときは待機しておき,リロードに入ったら自分が撃ち始めるといったように,周囲とのちょっとした連携も考えて動くと,兵士側の勝率が多少は上がるかもしれない。
とはいえ,ゴーストが一方的な強さを誇っていることは間違いなく,ゴースト側の勝利となることが多い。パンデミックモードで遊んでいると,ゾンビ物のようなホラー作品で,最後まで生き残るのがどれほど大変なのかを思い知らされる……かもしれない。1か所に固まっていた仲間の一人が感染した瞬間の,阿鼻叫喚な場面はまさにホラーである。
まあ,自分が感染してしまったときはスパッと寝返り,兵士を追いかけて暴れ回るのが正しい姿なので,さっきまで仲間だったからといって,少しも遠慮する必要はないだろう。
ゴーストには近づかないほうが無難なのだが,制限時間を鑑みて,いけそうであれば仕留めに向かうのもありだ |
ゴーストのほうが足が速いので,兵士を追いかけ回すのがまた楽しい。追われる側はたまったものではないのだが |
ここまでで紹介した戦い方は,もちろん一例に過ぎないが,まずはこれを参考にプレイしてみれば,オンラインFPSに二の足を踏んでいた読者でも気軽に飛び込んでいけるはず。
そこでプレイを繰り返し,上級者のプレイも目にすれば,おのずと腕前も上がっていくのではないだろうか。弱肉強食のデスマッチモードにデビューするのはそれからでも遅くはないので,まずはパンデミックモードを足がかりとして,オンラインFPSの楽しさを味わってみよう。
プレイヤー側から見たパンデミックモードの評判は?
既存のプレイヤーからは,この1か月の間にパンデミックモードに対するさまざまな意見,要望が寄せられているという。初心者用の窓口としては最適なモードだが,それゆえにまだまだ物足りなさを感じているプレイヤーも多いようだ。こうした声に対して,はたしてアラリオはどのように応えていくのだろうか。と,ジッと待っていても仕方がないので,代表的な要望について直接コメントをもらってきたので,気になっているプレイヤーは確認してほしい。
●要望その1
ゴーストが強すぎるので,バランス調整をしてほしい
・アラリオからのコメント
ゴーストが強すぎるのではないかという意見は,確かに社内でも出ていました。ですが,弱くしてしまうとやはり恐怖感が薄れてしまうということで,このバランスでゴーサインとなりました。ゴーストとバッタリ出くわしたときの絶望感や,見つからないようにジッと隠れているときの緊張感は,このバランスがあってのものだと思います。兵士の勝率は低いかもしれませんが,そこを協力してなんとかしていくのもパンデミックモードの醍醐味の一つということで。ですが,プレイヤーの皆さんからの意見が多いようであれば,今後調整を入れていくかもしれません。
●要望その2
せっかく楽しいモードなのだから,獲得できるGPも増やしてほしい
・アラリオからのコメント
現在,獲得GPが10倍になるイベントを実施しているのですが,それでも少なすぎるという意見をいただいています。これに関しては獲得GPのバランス調整を行う方向で話を進めているところです。皆さん,もうしばらくお待ちください。
●要望その3
パンデミックモード用のマップを増やしてほしい
・アラリオからのコメント
7月15日のアップデートで,パンデミックモード用のマップとアイテムを追加する予定です。アイテムは,「防弾チョッキ」「専用マガジン」「手りゅう弾」の3種類となります。ゴーストと戦っている最中に弾切れになることが多かったと思いますが,専用マガジンがあれば最後まで生き残れるかもしれません!
●要望その4
トーテムで高所まで行かれると,太刀打ちできない
・アラリオからのコメント
パンデミックモードに限って,トーテム(プレイヤーが別のプレイヤーの頭の上に乗ること)が可能となっているのですが,これを何人かで行うとゴーストが手出しできないような高所へ行けてしまうという現象が発覚しています。これに関しては近いうちに修正を行う予定です。
●要望その5
開幕時の閃光弾はどうなの?
・アラリオからのコメント
閃光弾を投げられると完全に視界が奪われてしまうのですが,これをスタート時のカウントダウン終了に合わせてやられると周囲の状況がまったくわからなくなってしまいます。近くにいた誰かがゴーストになったのでは? という疑心暗鬼な状態のまま視界が開けるのを待つというのはハラハラしますよ。視界が開けたときには周りがみんなゴーストになっていた,なんてこともあったりしますが……。開幕閃光弾を嫌う人もいるようなのですが,これについては戦術の一つということで,ご理解いただければと思います。
韓国版にも未実装のクロスファイア最新情報
パンデミックモードのコメントをもらいながら,クロスファイアの今後の展開についても聞いてみたところ,韓国版にも実装されていない最新のアップデート情報を入手することができた。以下にその内容を掲載しておこう。
武器の追加はもちろんのこと,どうやらシステム面の拡充もあるようなのだが,最新すぎるあまりに詳細が判明しておらず,現時点では想像で補うしかないものがほとんどだったりする。そのあたりはご容赦頂きつつ,期待に胸を膨らませながら実装されるのを待っていてほしい。
※アップデート情報はすべて開発中のもの。アップデートスケジュールおよび仕様は予告なく変更となる場合があります。
●実装予定の武器
・ウィンチェスターライフル
映画「ターミネーター」で,アーノルド・シュワルツェネッガー氏が回転アクションを使って弾を装填していたクラシカルなライフル。あのリロードモーションまで再現されるかどうかは不明。
・ミニガン
いわゆるガトリング砲。現実的には携帯不可能なミニガンだが,パンデミックモード専用の武器として実装が予定されている。これなら弾切れの心配もなく,思う存分ゴーストを叩きのめせるかも? ミニガンを持つことによって動きが制限されてしまうかどうかは今のところ未定。
・ダブルバレルショットガン
中折れ式のショットガンは西部劇などでよく見かけるが,こちらはバレルとストックを切り詰めたタイプ。射程は短くなりそうだが,その分威力は高くなるに違いない。接近戦のスペシャリストには持たせたくない,非常に危険な香りのする銃だ。
・デュアルガン
映画「トゥームレイダー」で,ララ・クロフトが使用していたものを想像してもらえばよいだろう。画像を見る限り,デュアルコルトとデュアルUZIがあるようだ。
・カタナ
カタナは日本向けの近接武器として実装が予定されているとのこと。デザインは開発中のものだが,画像では刀身がやや短めになっていて,どちらかといえば小太刀といった印象だ。ナイフと比べて攻撃範囲が広くなると予想されるが,その一太刀の威力がどの程度なのか気になるところ。
●実装予定のキャラクター
・女性キャラクター
実装済みの女性キャラクターも高い人気を誇っているが,それとはまた異なるコンセプトの女性キャラクターが導入される予定。モデル自体はほぼ完成しているようだったが,日本向けに多少アレンジできないか検討中とのこと。お目見えする日もそう遠くはなさそうだ。
・パンデミックモード用新キャラクター
どこからどう見てもゴーストのパワーアップ版なのだが,どのような特徴を備えているのかはまったく不明。体力が異常なほどに多いのか,それとも特殊な感染攻撃を使うのか,妄想は膨らむ一方だ。こんなゴーストが出てきたら,ただでさえ勝率の低い兵士がさらに勝てなくなってしまうのでないかと不安になってしまう。
●実装予定のシステム
・ミッションシステム
銃撃戦を繰り広げる既存のゲームモード以外に,与えられた課題をクリアーしていくというミッションシステムの導入が企画されているとのこと。単身で挑むことになるのか,仲間との協力が必要になるのか,そのあたりの詳細はまだ見えてこないのだが,パンデミックモードと並んでクロスファイアの醍醐味のひとつとなりそうだ。
・エンブレムシステム
プレイヤーのkill/death数やヘッドショット数などの戦績データは今でも記録されているが,リベンジショット数などさらに細かなところまで集積していき,それを分類してランキング形式で見られるようにしていくというもの。現段階でも個人ランキングは閲覧できるようになっているが,さらにカテゴリー分けが図られる模様。かなりやり応えが高まりそうで,実装されるのが非常に楽しみだ。
・新スプレー
すでに実装されているものとは異なり,プレイヤーが自分でテキストを入力できるタイプのスプレーが導入される予定だ。メッセージを伝えることができるようになるので,その用途はさまざま。クランの宣伝や愛の告白(?)などにぜひ。
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