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[G★2006#51]逆風のなかで攻勢に出る,Nexonとそのブース
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印刷2006/11/12 01:01

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[G★2006#51]逆風のなかで攻勢に出る,Nexonとそのブース

 フロアプランの段階で,事はかなり明らかだったのだが,今回のG★で主役を張ったといえるパブリッシャはNexonだろう。面積にしておそらく最大,会場の中央にほぼ正方形のブースを配した様子は,それだけでもかなりの存在感を誇っていた。そこへ来て,出展タイトル数もブースのデザインも,いささか大げさに表現すれば出色とさえいえる。
 出展作品は,プレイアブルだけで11本。これにステージ発表やムービー出展のみに留まる4本が加わることを考えれば,確実に出展メーカー中最多のタイトル数だ。試遊台の数も,「マビノギ」「メイプルストーリー」「Kart Rider」といった定番筋と,「Koong Pa」「ナナイモ」といった対象の広いカジュアル系のうち新作では,だいたい7〜8台,「九龍争覇」「ルニア戦記」「WarRock」を含むそのほかのタイトルは,3〜4台ずつ用意されていた。
 週末に入って,小中学生や親子連れの来場者も増え,とくにKart RiderやKoong Pa,そしてメイプルストーリーの試遊台列には,子供の姿が目立つ。対してマビノギやルニア戦記では,女性ないしカップルがプレイしていることも多かった。



 右の写真でも分かるとおり,ブースは九つのブロックに分けられ,正面に向けてはメインステージ,通路に面した側面にはオープンステージが設けられ,それぞれファン向けと一般来場者向けのイベントがひっきりなしに開催される。正直詳細は分からないのだが,オープンステージでは若手アイドルと思しき人がバラエティ的な演し物を繰り広げ,テレビカメラも据えられていた。
 昨年のブースとて十分に大きなものだったのだが,今年のブースの特徴をまとめるなら,スタイリッシュないしプレステージ志向といったところ。黒い鎧戸のような金属製部材と,ブース側面を外と仕切るガラスの組み合わせはそれだけでシャープな印象を与えるほか,ステージ側面にまで小じゃれた飾り絵と電飾があしらわれている。ブース内を照らす照明も,比較的小型のものを多数設置して光を均等にするという,なかなかの高級志向だった。



 今年のG★はNCsoftが振るわず,出展も最小限に留まっている。そして,Hanbit SoftやWebzenもタイミングゆえか,全体に出展のバラエティを抑える方向にあったのに対し,Nexonは独り気を吐いている印象が強い。もちろん,相対的な力を誇示する好機と捉えてのアクションである側面は否定できないが,決してそれだけではないだろう。
 すでにお伝えしたとおり,Nexonはこのタイミング――G★初日に会場でグローバル戦略発表会を開催,北米法人の設立と,MTVを傘下に持つことで知られるアメリカの巨大メディアグループViacomとの提携などを発表した。北米市場展開と同時に,オンラインゲームと放送メディアのパートナーシップが謳われたのである。
 そしてネクソンジャパン広報の話によれば,今回のブースのテーマは「放送と連携された新しい展示文化の創出,見て楽しめる展示会。現場でイベントを生放送する新しい展示トレンドを追求」というものだ。これが巨大メディアとの提携と,同一の戦略のもとに立案された,Nexonの新しい自己表出の形であることは,まず間違いあるまい。
 Nexonが世界の消費者と投資家を意識したとき,次の一手として考えたのは放送メディアの活用ないし,放送コンテンツとの融合だった。かつてポータルビジネスで韓国オンラインゲーム市場を席巻したのと同じく,もしかするとオンラインゲーム業界にとって,2006年が大きなターニングポイントとして思い出されるような日が,やがて来るのかもしれない。(Guevarista)

  • 関連タイトル:

    マビノギ

  • 関連タイトル:

    メイプルストーリー

  • 関連タイトル:

    カートライダー

  • 関連タイトル:

    KoongPa

  • 関連タイトル:

    Nanaimo

  • 関連タイトル:

    九龍争覇

  • 関連タイトル:

    WarRock

  • 関連タイトル:

    ルニア戦記

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