プレイレポート
MMORPG「ルナティア」の正式サービスがついにスタート! オープンβテストでキャラクターをレベル20まで育ててみた
正式サービスに先立ち,1月15日から行われるはずだったオープンβテストでは,開始直後から多数のプレイヤーが殺到したためかサーバー落ちが頻発。早々にメンテナンスが行われ,実質的には16日早朝のスタートとなった。
そして18日には,サーバーの混雑を緩和すべく,新サーバー「ライラック」が新設されている(関連記事)。
果たして,この人気の秘密はいったいどこにあるのか? テスト期間中にキャラクターをレベル20まで育ててみたので,ゲームシステムの詳細や,実際のプレイフィールなどをレポートしよう。
2007年のCBTから大きく生まれ変わった「ルナティア」
ルナティアではまず最初に,プレイヤーキャラを3種族6職業から選択する。なおオープンβテストでは,新種族として「マツカ」,新職業として「ハンター」が追加された。また「プリースト」は,「クレリック」に名称変更されている。
オープンβテストでは,新たに国家の概念が取り入れられており,プレイヤーは,神々の力を借りて高い技術力を獲得した「プリマス=ユニオン」か,主に人間自身の力で文明を発達させた「ガナーブ=リベロ」のいずれかに所属する。将来的には,ライバル国家のプレイヤーとの対人戦や,国家同士の大規模戦闘が繰り広げられることになるのだ。
それぞれの国家には独立したフィールドが用意されているが,NPCやマップの名称こそ異なるものの,マップ自体の構造やクエストの内容は同じものとなっている。
以前お伝えしたように,マツカは,褐色の肌を持つ半獣人タイプで,優れた身体能力を備えているという設定。既存の「セネカ」「コシャレ」も含め,それぞれの種族は特徴の異なる「種族スキル」を備えており,さらに男女の違いによってその内容は異なっている。
とはいえ遊んでみた限り,性別による優劣の差はさほどないように感じた。実際,どの種族も女性キャラが多数を占めており,能力よりも外見のよさを選択の基準にしているプレイヤーが多いのではないだろうか。
新職業「ハンター」は,弓と銃を用いる遠距離攻撃職だ。弓には主に範囲攻撃向きの,銃には主に単体攻撃向きのスキルが揃えられている。
ハンターが加わったことで職業が計6種類となり,パーティプレイでの役割分担がどうなるか気になる人もいるだろう。だが正直なところ,今回プレイした限り,役割分担についてほとんど考える必要はなかった。それ以前に,ソロプレイでもサクサクとレベルが上がっていくバランスになっているのだ。
パーティプレイが推奨されているボスモンスター討伐クエストも,少し時間を割いてレベルを上げ,あとで紹介する乗り物やペットを揃えてから挑むことで,ソロでも十分にクリアできた。おそらく,パーティプレイなら役割分担をあれこれと考えるまでもなく,クリアできるだろう。
ただし,これはあくまでも筆者がプレイしたレベル20前後までの話で,さらに上のレベル帯や,今後実装される対人戦や国家戦においても同様かどうかは分からない。
各種クエストを通じ,指示に従っていくだけで
ゲームシステムをひととおりすべて触れられる
ゲームを開始すると,さっそくチュートリアルがスタートする。その冒頭,プレイヤーに,プリセットされている2種類の設定からキャラの操作方法を選択させる点は特徴的。Aタイプは主にマウスを使う人向け,Bタイプは主にキーボード(W/A/S/Dキー)を使う人向けの設定となっている。
もちろん,マウスやキーボードに関する設定はあとから細かく調整できるので,好みに合わせてカスタマイズしよう。
キャラを作成してゲームを開始すると,リアルタイムCGによるムービーで物語の背景が紹介される。このあたりはクローズドβテストと同様だ |
チュートリアルでのマウス設定画面。短時間,実際にキャラクターを操作してからあらためて決定する |
最初の街では,各種NPCの配置場所が整理され,分かりやすくなった。なお,青い「?」マークがメインクエストを請け負えるNPCを示している |
ここからは基本的に,マップ上の「?」マークで示されたNPCからクエストを請け負い,クリアしたら「!」マークで示されたNPCに報告する。昨今のMMORPGではお決まりといえる,このような一連の流れでクエストをクリアしていくだけでも,レベル20くらいまではスムースに到達できる。
自分のキャラクターレベルを対象とするクエストをひととおりクリアすれば,自然とレベルアップしていけるようにバランス調整されている印象だ。
なおクエストには,ゲームのストーリーに沿って進めていくメインクエストとサブクエストが存在するが,内容的には大きな差はなく,指定された数のモンスターを倒したり,ドロップアイテムを収集したりといったものがメインとなっている。
背景はさまざまだが,依頼される内容はモンスター討伐やアイテム収集がメイン。用意されているクエストの数は適度で,プレイしていて苦にならない |
まれに,毛色の変わったクエストを請け負うこともある。これは,街中で盗まれた宝石を探し出すという内容のクエスト。犯人は意外なところに! |
戦闘における,エフェクトと効果音のバランスのよさは今回のテストでも健在で,なかなか小気味よく戦いを進めていける。クエストをこなしていくうちに乗り物やペットが手に入るので,ぜひとも戦闘に役立てよう。
乗り物は,移動手段として有用なのはもちろんのこと,戦闘時に騎乗することで敵からの攻撃を分散できる。プレイヤーの被ダメージを軽減できるので,乗り物を手に入れたあとは移動時/戦闘時を問わず,ほぼ常時使い続けることになるだろう。
その結果,ルナティアならではの移動手段だったはずの「人間大砲」の影が薄くなってしまったことは,やや残念だ。
最初の乗り物を入手するためのクエストは,インスタンスダンジョンが舞台となる。複数のモンスターが登場するので厄介だ |
「人間大砲」も健在! ただし乗り物があれば,マップの端から端まで移動するのも苦ではないため,利用頻度は低いかも |
もう一方のペットは,専用アイテム「ペットのおもちゃ」を装備できる。おもちゃには頭用,腰用,背中用の3タイプがあり,種類ごとに異なるスキルが発動する仕組みだ。
基本的に,ペットは捕獲して入手するのだが,これがなかなかたいへんだ。まずは,雑貨屋で「モンスター図鑑」を購入しよう。次に,その図鑑に掲載されているモンスターを倒し,「モンスターカード」を手に入れていく。カードをすべて揃え,完成した図鑑を雑貨屋に持っていくことで,捕獲用のアイテムが一定の数だけ手に入るのだ。
モンスターカードを地道に集めて図鑑をコンプリート。これでようやく捕獲用アイテムが手に入る |
せっかく手に入れた捕獲用アイテムだが,説明に「確率が比較的低い」とある。聞いた話では,確率が高めのものもあるようだ |
なお,ペットにできるモンスターの種類は,図鑑の種類ごとに異なる。捕獲は必ずしも成功するとは限らないため,捕獲用アイテムが尽きてしまったら,再び図鑑を購入し,カードを集めなおすところからやり直すことになるのだ。
カードを揃えるのは大変なので,筆者自身,なんども繰り返したいと思わない。そんなプレイヤーのための救済手段なのか,ペットを入手するためのクエストも用意されているのでご安心を。
捕獲が面倒なら,クエストでペットを入手するのも手だ。報酬としてもらえる「ルナフェアリー」はなかなか優秀なペット |
ボスモンスター「ウルフキング」もペットにできる。この記事を書いている頃は,ポップ待ちの行列ができるほどの人気だった |
また,装備の強化やアイテムの生産,それに伴う採集などについても,クエストを通じてひととおりレクチャーされる。
アイテム生産/強化,ペットの捕獲といったやり込み要素は十分用意されており,よほど先を急ぐような遊び方をしない限り,やることがなくなるという状況には当面陥らずにすみそうだ。
生産システムについても,クエストを通じて習得可能。生産のスペシャリストを目指すのも一興だ |
採掘,釣り,採集を一定時間自動的に行うアイテムもある。本来は有料だが,クエスト報酬としてサンプルをもらえた |
ゲームバランスの良さが印象的な作品
開発スタッフの発言からも今後に期待が持てそう
最後に,「クラスリボルビングシステム」について触れておこう。これは,レベル20までのメインクエストを完了すると,メイン職業とは別にサブ職業が習得できるというもの。
サブ職業は,習得した時点でレベル20になっており,相応のスキルポイントも付与される。
とはいえ,メイン職業/サブ職業はそれぞれ独立した存在で,経験値などは共有されないため,両者を同じレベルに保とうとすると,単純計算で今までの2倍の数の戦闘をこなす必要があるわけだ。同様に装備も共有されないので,それぞれに用意しなければならない。
最初のクエストで見かけた「テンプルマスター」と対決! こいつを倒せば「クラスリボルビングシステム」が利用可能に |
サブ職業はその場で決める必要はない。ほかのプレイヤーから得た情報を吟味したほうがいいかも |
サブ職業のまっさらなスキルツリー。種族スキルもメイン職業とは独立しているので,忘れずにポイントを振っておこう |
なお,メイン職業/サブ職業の切り替え自体はクールタイム10秒という短いスパンで可能だが,それまでに適用されていたバフ効果などはリセットされてしまう。つまり,サブ職業で強力なバフを自分自身にかけ,そのあとメイン職業に戻して戦うといったことはできないのだ。
この仕様はおそらく,対人戦を踏まえ,職業間のバランスを考えて決定されたのだろうが,現状では,クラスリボルビングシステムの使いどころはあまりなく,“微妙な存在”となっている感は否めない。
とはいえ,先日のインタビューで,プロジェクトマネージャーのイ・ヨンヒョク氏が述べていたように,現在,サブ職業の存在価値を高めるための仕組みが検討されている。ほかの作品にはあまり見られない興味深い試みなので,より良い方向に進むことに期待したいところだ。
繰り返しとなるが,本稿はレベル20まで育ててみたうえでのレポート記事だ。この段階までの筆者のインプレッションを述べるなら,ルナティアは,テンポよく進められるバランスのとれた作品で,MMORPGにあまり馴染みのない人を含め,幅広い層のゲームファンにオススメできる。
正式サービスが本日スタートしたわけだが,有料アイテムの品揃えや価格帯,そしてそれらがゲームバランスに与える影響などが気になるところ。ゲームファンの一人として,今後の展開に大いに期待したい。
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