プレイレポート
「ルナティア 〜プラチナファンタジーオンライン〜」プレイレポート:ダンジョンやクエストをプレイヤーが作れるMMORPG
しかし,3日目ともなると安定したプレイが楽しめるようになっており,最終日には当初三つだったチャンネルが四つに増やされた。プレイできる時間が,1日8〜12時間と限定されていたこともあってか,街やフィールドにはプレイヤーキャラクターが溢れ,なかなか活気のあるテストだったといえる。
基本を押さえた,オーソドックスな作りのファンタジーMMORPG
ゲームの導入部では,ムービーでバックグラウンドの説明が行われる |
プレイヤーキャラクターとして選択可能な種族は,セネカとコシャレ。セネカはいわゆる人間で,男性は「タタ」,女性は「ネネ」と呼ばれる。一方のコシャレは二頭身半の可愛らしい外見と小悪魔的な性格を持つ種族で,男性は「プエル」,女性は「プエラ」と呼ばれている。
なお本作は,ステータスを任意に振り分けることができず,プレイヤーキャラクターの能力は,職業と装備品に付与されたボーナス値に左右される。したがって種族の差は,実質外見だけといっていいだろう。
また選択可能な職業は以下の通りで,種族や性別による制限はない。
●ウォーリアー
近接攻撃職。自分の体力を消費してパーティではタンクの役割を果たす。使用可能武器は,両手剣,片手鈍器,片手剣。
●モンク
近接攻撃職。攻撃速度で敵を圧倒し,パーティでは自分の体力を消費して仲間を回復できる。使用可能武器は,両手鈍器,片手鈍器,ナックル。
●シーフ
近接攻撃職。敵の急所をピンポイントで攻撃するスキルや,敵の攻撃を回避するスキルに長ける。使用可能武器は短剣,細剣,凶器。
●メイジ
魔法スキルによる遠隔攻撃職。強力な属性範囲攻撃でダメージディーラーを担う反面,防御力に難がある。使用可能武器は両手杖,片手杖。
●プリースト
ヒーラー。回復スキルだけでなくバフ/デバフにも長けており,パーティには必須の存在。使用可能武器は両手杖,片手杖。
パーティメンバーのステータスは,画面右側のマップ下部に順次表示される。左側はカーソルを合わせたほかのプレイヤーなので注意しよう |
パーティは最大7名で編成でき,人数が増えるにしたがって経験値の倍率が上がる。本作では,比較的序盤からアクティブモンスターがワラワラ登場する地域があるため,早い段階でパーティプレイを楽しめるだろう。
テスト時点では,範囲攻撃スキルの有無により各職業のパーティ内での重要度に差が出てしまっているように感じた。今後はこのあたりのバランス調整に期待したい。
ルナティアのキモ,ユーザークリエイトコンテンツのUCQとUCD
UCQ/UCDを管理するNPC。街中に配置された彼らに話しかけると,UCQ/UCDの作成や利用が可能となる |
UCQの目標となるのは特定モンスターの討伐,または特定ドロップアイテムの収集。いずれも一定数を討伐/収集して報告すればクリアとなる単純なものだが,モンスター/アイテムの設定はもちろん,クエスト内容を示すテキストを作成者が自由に表現できるので,面白いものが期待できそうだ。例えば,システム上,UCQでは単体で完結するクエストしか作成できないが,タイトルとテキストの内容次第では,連続しているように見せることもできるだろう。ちなみに,クエストクリアによる報酬は,作成者が自身が提供することになる。
実際にプレイヤー達が作成したUCQのリストも確認できる。テストではクエストそのものよりも,報酬の内容で人気が決まっていた |
UCD作成画面。モンスターの配置できる場所などはマップごとにあらかじめ決まっているため,設定可能な要素は少ない |
UCQ作成画面。ちょっとした設定をするだけで簡単にクエストを作成できる反面,内容は単純になってしまう |
なお,筆者がレベル21〜25を対象としたUCDを作成し,レベル18になったキャラクターで挑戦してみたところ,ほぼすべてのモンスターが何かしらのアイテムをドロップしたうえに,クリアする頃には約1レベル分に相当する経験値を得られた。このクローズドβテストだけの仕様という可能性も高いので今後も同様の結果を得られるとは限らない。しかし,通常クエストが途絶え,フィールドでのモンスター狩りによるレベリングにも飽きたら,好みのマップとモンスターを設定したダンジョンを作って,経験値/アイテム稼ぎをするのも悪くなさそうだ。
作成されたUCDのリスト。UCDはレベル21以上が対象となるが,それより低いレベルでも挑戦できる |
トラップは数種類あるが,マップごとに設置されているため,任意の場所に配置はできない |
ダンジョンでの最終目標は,ボスモンスターの討伐か,全モンスター討伐のどちらかだ |
気軽に楽しめるシステムだが,UCQ/UCDの生かし方が課題か
ファッション装備各種。秋も深まり,すっかり肌寒くなった今日この頃に,真夏のようなスタイルだが,たまたま手許にあったものを装備しただけで他意はない |
クエストは,NPCの誰それにアイテムを届けろ,モンスターを討伐しろ,ドロップアイテムを集めろといった内容だ。中には制限時間が設けられたものもあるとはいえ,一般的なものが用意されている。また,ごく序盤こそクエストをこなしていくだけで十分レベルアップできたが,レベル10前後からは,モンスター狩りによる経験値稼ぎを並行して行う必要があった。そして,レベル15以降は,レベルによって受けられるクエスト数にかなりバラつきが多かったのが気になるところだ。
そのほか,プレイヤーキャラクターがレベル20に達すると,ギルド結成/所属ができるようになり,日本では未実装だが陣営戦(PvP)を楽しめるようになる。
本作は,UCQ/UCDを除けば全般に目新しい部分は少ないものの,オーソドックスな作りになっており,簡単に遊べるシステムといえる。登場するキャラクターは,プレイヤー各自の好みに左右されるとはいえ,国産のコンシューマゲームで多いデザインとなっており,比較的抵抗なくプレイできるのではないだろうか。
ペットとは別に,動物型の乗り物が数種類用意されている。画面のドラゴンタイプは,高レベルプレイヤー向け |
ペットは特定のクエストをクリアすると報酬として入手できる。ソロプレイ時に,複数のアクティブモンスターに囲まれたときなどは便利 |
スキルには色が定められており,違う色のスキルを使用すると画面中央の「COMBO RELAY」ゲージが伸びていく。ゲージが伸びるほど追加ダメージが増す |
今回のテストの最終日には,運営サイドが破格ともいえる報酬を用意したUCQを作成し一部で話題となっていたようだが,多くの一般プレイヤーが同様の報酬を用意するのは無理があるだろう。当面は,運営サイドが積極的にUCQ/UCDを作成し,相応の報酬を提供するといった,プレイヤーに利用を定着させていく工夫が必要だろう。このあたりは運営側の手腕に期待したい。
戦闘中のエフェクト表示が賑やかなため,スキル使用時などにおけるキャラクター自体のモーションの遅さはあまり気にならない |
クエストはいずれも一般的な内容で,良くいえば理解しやすくとっつきやすい,悪くいえば当たりさわりがなく新鮮味が薄い |
NPCは欧米のコミカルなキャラクターを意識したデザインだが,それほどクドい印象はなく,親しみやすいといえるだろう |
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