プレイレポート
特徴的な部分は未実装ながら,細部までプレイヤーに優しい造りが確認できた「ルーセントハート」テストレポート
このテストでは,残念ながらこのゲームのウリでもあるキューピッドシステムやハッピーパイロットなどの一部システムが未実装の状態でのテストプレイとなったが,キャラクターの転職からラビリンスまで一通りを体験したレポート記事をお届けしよう。
運勢次第で今日の行動が変わる? キャラクターメイキングと星座選び
ルーセントハートが黄道十二星座をモチーフとしていることは,過去の記事でもお伝えしているが,これは本タイトルのバックストーリーとも密接につながっている。
豊かな時代に信仰を忘れ,欲や裏切りといった悪心に満ちるようになった人間を暗黒の女神カデナから救うため,聖界の女神テイアは人間界を照らす星座を作り出し,さらに星の使徒を送り込んだ。つまりプレイヤーこそが十二星座の一つに属する,その使徒の一人,というわけだ。
星座は後述する占いの内容や,星座固有の特殊スキル習得,クローズドβテストでは未実装の「キューピッドシステム」と関連しているが,とりあえずは気にせず自分の生年月日を入れればよし。
ちなみにゲーム内では全体メッセージで「今日は●●さんの誕生日です」とアナウンスが表示されることがあるので,あまり恥ずかしいキャラクター名はつけないようにオススメしておく。
星座と連動して,毎日変わる占いについて解説しておこう。その日最初にログインすると「運勢指数」と今日の運勢解析が表示される。運勢解析は雑誌やテレビの星占いコーナーと大差ない,なんとなく分かるようで分からない“今週のアナタ”について書かれた内容だが,大切なのは運勢指数のほうだ。恋愛,戦闘,仕事,金銭,回避の5項目について,星半分から最大星5個の評価がつき,これがプレイに割りと大きな影響を与えている。
恋愛指数:キューピッドシステムによる「星友」発見率
戦闘指数:攻撃時の命中率とクリティカル率
仕事指数:生産時の成功率と高品質アイテム制作確率
金銭指数:アイテムドロップと宝箱からのレアアイテム発見率
回避指数:通常攻撃とクリティカル攻撃の回避率
とはいえ,各指数はあくまでプラス方向への補正であり,たとえ戦闘指数が最低だからといって戦いが不利になるわけではない(補正量が少ないだけ)。素材を集めるのが大変なアイテムの製作やボス戦など,ここぞというときに気にする程度で構わないだろう。
テンポ良い戦闘とレベルアップでさくさく育成
アカディアの世界には昼と夜の時間帯があり,エリアによっては出没するモンスターが異なってくるので注意 |
既存のMMORPGによく見られる,レベルアップ時のステータスボーナスは存在しない。1次職で選んだ「メイジ」か「ファイター」によってある程度自動的に上昇するが,ステータス値によるキャラクターの個性化は望めない。あとは防具とアクセサリ,アクセサリに付加するオプション付き宝石で補完するしかないようだ。各種スキルの習得は,トーリアの街中で,それぞれメイジ系/ファイター系のNPCから購入して覚えていく方式だ。
戦闘はモンスターを左クリック,あるいはTabキーでターゲットしたあと,ダブルクリックかショートカットのスキル発動で攻撃を開始する。レベルアップのテンポはかなりよく,最初の転職までは1時間もかからないだろう。
一般的に防御力が低く,序盤の育成が難しいと思われがちなメイジでソロプレイを開始してみたところ,クエストを面倒がらずにキチンとこなすことで,5〜6時間でレベル15に到達できた。とにかく1レベルが上がるだけで,受けられるクエストの数が増えるうえに,中には繰り返し受けられるモンスター討伐クエストもあるので,序盤〜中盤の成長は速く,お金に困ることもほとんどないはずだ。まとまった時間の取りにくい週末プレイヤーでも,一部の高難度クエストを除けばソロプレイでゆっくり進められる。
1次職メイジのうちは覚えられる攻撃スキルは「ファイアーボール」と「アイスボルト」の2個しかない。スキルの先行入力機能があると,もうちょっと戦闘時に便利なのだが |
メイジから2次職「マジシャン」へ成長すると,強力な設置型範囲魔法も覚えられる。発動中は移動できないので,パーティメンバーとの連携が必要だ |
レベル5ごとに覚醒できるスキルは複数用意されているため,どれを選んで組み合わせるかによって同じ職業のキャラクターでも違いが出てくる,というわけだ。また,レベル30では「星鎧」を90秒間身につけられる特殊スキルがあり,これを装着している間は飛躍的に能力が高まる仕組みだ。
星石で変わるラビリンスは難度高めのパーティプレイ推奨
星石は,レベル10,15,20と5刻みにレベルが変わっていき,同じレベルの星石でも「硫黄の殿」,「魔術師」,「亡霊の夢」など異なる名前が頭についている。この組み合わせを変えることで,中の構造がまったく違うダンジョンが開くという仕組みだ。
クローズドβテストも後半になった頃,レベル19のときに,レベル10の星石を使って一人でラビリンスに入ってみたのだが,ほとんど即死状態であった。フィールドで出会うモンスターよりも桁違いに強いため,一部クエストでどうしてもラビリンスに入らなければいけないときは,パーティプレイを強く推奨しておく。
ラビリンスとは別に,普通のダンジョンもあるのだが,こちらも精鋭モンスターばかりでかなり手ごわい。いずれにしろ,仲間を募集して行くのがよいだろう。
こちらもラビリンス「神殿の遺跡」の内部マップだ。小部屋には宝箱が設置されていることもあるので,金銭指数が高いメンバーが開ければ,レアアイテム入手確率も上がる |
転職クエスト目的で侵入した「トーリア地下水道」。レベルを上げてから挑戦したのでソロでも簡単にクリアできたが,レベル10で向かうときは注意深く戦うか,仲間を集めたほうがいいだろう |
小銭稼ぎに最適? 困ったときにありがたい生産代行システム
可愛い衣装が作れるかも? と思って安易に選んだ「裁縫」スキル。まさか素材入手で大変な苦労を強いられるとは…… |
生産は,作れば作るほどに経験値がたまり……というシステムではなく,キャラクターのレベルが5上がるごとにNPCがくれる,クエストでのみ昇格できる。
また,モンスターが落とす「製図」からしか作れない,レアな生産品もあるので,この製図の取引もユーザー間で活発になると予想される。
さらにこの生産スキルを最大限に生かせる機能が,「代行生産」システムだ。これは街中の掲示板に,自分が作れる生産スキルのうち3個までを登録しておけるもので,そのスキルを持たないプレイヤーでも必要素材さえ所持していれば,手数料を払うことで“他人の生産スキルを借りて”,その場でほしいアイテムを入手できるというもの。もちろん失敗する可能性はあるが,知らない人に高価な素材を預けるのは怖いといったこともないし,先ほど述べた,必要な素材がちょっとほしいけれど友達が誰もログインしていない……というときにも利用できる。
需要の高いスキルを登録しておけば,自分は狩りにいってる間にも手数料だけでしっかり稼ぐことも夢ではない。アイテムを直接売買する露店やオークション機能とも異なる,ルーセントハートならではのユニークな機能だといえる。
久々にオープンβテストが期待できる,新作MMORPG
ただ,細部にわたって便利な機能が設定されており,MMORPGのプレイ時にありがちなストレスをほとんど感じなかったことは高く評価したい。具体的には,進行中のクエストに関わるモンスターやNPCの位置を教えてくれる「導きの光」や,アイテムインベントリと倉庫の中身をソートしてくれる「整理」ボタン。あるいはエリアマップ上にカーソルを合わせるだけで座標を示してくれたり,通常アイテムとクエストアイテムを別インベントリに分けてくれるなど,ほかのMMORPGでもあればいいな,と思える機能のほとんどが備わっている。また,おそらくは有料になると思われるが,倉庫を開くと同一アカウントのほかキャラクターの倉庫にもアクセスできる機能が確認できた。
やたらと広いマップのわりに移動手段が乏しかったり,倉庫とアイテムの売買ができるお店が3か所の入り口からどれも便利とはいいがたい位置にある,といった不満もないわけではないが,ルーセントハートは既存のMMORPGのよい部分を吸収した,初心者にも上級者にもストレスを感じさせない優しい造りになっている。
次のオープンβテストでは,いよいよキューピッドシステムが先行導入され,ハッピーパイロットシステムもプレイのみだが可能になるという。クローズドβテストに外れてしまった人も,ぜひ参加してほしい。
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ルーセントハート
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