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[韓国ゲーム事情#591]CYKAN,日本ゲームメーカー合併を検討中
Gravity元会長,日本大手の家庭用ソフトメーカー合併も積極的に検討中と発言(2006/8/30)
Text by Kim Dong Wook特派員
Gravityの元会長の金正律(キム・ジョンリュル)氏が設立したCYKAN Entertainment(サイカン・エンターテインメント)は8月29日,ソウルのImperial Palace Hotelで行われた記者懇談会で,同氏の業界カムバック宣言とともに,PRIDEヘビー級チャンピオンの総合格闘家エメリヤーエンコ・ヒョードル選手を同社のイメージモデルに起用することを発表した。
ヒョードル選手の訪韓がめったにない珍しいことであったことから,ゲーム関連メディアだけではなく格闘技関連のメディア関係者達も取材に訪れており, 会場は熱気に包まれていた。発表会は,ヒョードル選手がイメージモデルを受諾してくれたことに対する感謝の意を込めた感謝牌の贈呈式から始まった。
ヒョードル選手は,「オンラインゲームをプレイしたことはほとんどないが,CYKANのモデルになったのでこれからはゲームをやってみるつもり」と語った。また,本業の格闘技については,「怪我はそれほど深刻なものではなく,2回の手術を受けてほぼ回復した。10月21日のPRIDEラスベガス大会に向けて練習しており,素晴らしい試合をお見せする。マーク・コールマンとの試合が楽しみ」とアピールした。
続いて,金氏のゲーム業界カムバックについて,国内プレス達とのセッションがQ&A形式で行われた。
1年ぶりのカムバックについて金氏は,「明日は,2005年8月30日にソフトバンク系列会社にGravityを売却してからちょうど1年になる,かなり意味のある日」と話し始めた。「今まで30年間,ゲームと共に暮してきた。売却後は人生を顧みる休息をとっていたのだが,豊かな資金(確保された売却金額)を基盤にして,これから何をしようか悩んだ。政治家になるとか移民するとかの憶測が横行したが,自分としての結論は,やっぱり今まで行ってきたゲームビジネスしかなかった」と,ゲームビジネスが自分にとって宿命的なものであると述べた。
金氏はある国内プレスの「最近Gravityの状況が良くないようだが,アドバイスをしないのか?」という質問に対し,「私は2000年に5人しかいなかったGravityを5年で600人規模の会社に成長させ,NASDAQにも上場させた。現在Gravityと関係ない自分が何か言うのは非常に困難なことだが,私がいた当時の経営スタイルと,現在のGravity経営陣のスタイルは完全に違うと思う。最近の経営実績が良くないことを見るのは自分としてもつらいが,会社が発展するのをいつも心から望んでいる」と述べた。
メインホールでの盛大な記者懇談会が終わったあと,ゲーム関連メディアには金氏と別のルームで会談する時間が設けられた。この席で金氏は,「日本の有力コンシューマゲームメーカーを引き受けるため,現在多角的な検討を進行中」であることを明らかにし,参加したメディア関係者達を驚かせた。また金氏は,「具体的な交渉が行われている段階ではないが,日本のかなり大きな規模のゲームメーカーで,上場企業の中の1社である」と付け加えた(※この件に関して韓国の一部メディアからカプコンが有力だと報道しているが,CYKANの関係者に問い合わせたところ,“ノー”という返事だった)。
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