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[GDC 2015]AMD,独自の仮想現実対応SDK「LiquidVR」を発表。「どんなVR HMDでも簡単に扱える」を目指す
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印刷2015/03/04 14:07

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[GDC 2015]AMD,独自の仮想現実対応SDK「LiquidVR」を発表。「どんなVR HMDでも簡単に扱える」を目指す

 北米時間2015年3月3日,AMDは,同社独自の仮想現実(以下,VR)対応SDK(ソフトウェア開発キット)である「LiquidVR」を,Game Developers Conference 2015に合わせて発表した。

 AMDによれば,LiquidVRは,Oculus VR製のヘッドマウントディスプレイ(以下,HMD)「Rift」用アプリケーションを開発しているクリエイターからのフィードバックを受けて開発を進めてきたとのことで,第1弾リリースでは,

  • 2基のGPUが,VR対応HMDの2画面に対して1基ずつ描画を担当することで,処理の重複を防げる
  • 仮にOculus VR製ドライバが導入されていないPCであっても,Riftを差せば,すぐにRift上で3Dレンダリングを開始できる
  • Rift以外のVR HMDも,同じプログラムで,Riftと同じように動かせる
  • 表示遅延やジャダー(judder,映像を構成するコマ数が少ないときに知覚されるカク付き),スタッター(stutter,Vsync有効時に生じる画像表示の停滞が原因となるカク付き)を減らせる

ところを目指しているという。

 こうやって並べてみる限り,かなり“筋のよい”SDKといった雰囲気だが,実際はどうか。詳報は追ってお伝えしたい。


GDC公式Webサイト

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#### 以下,リリースより ####

AMD、VR用コンテンツの開発などを支援する「LiquidVR」テクノロジーを発表
―新設計のAMDテクノロジー・プラットフォームがVR環境での
「プレゼンス」を実現する没入感と応答性を実現―

画像集 No.002のサムネイル画像 / [GDC 2015]AMD,独自の仮想現実対応SDK「LiquidVR」を発表。「どんなVR HMDでも簡単に扱える」を目指す

 AMD(米国本社:米カリフォルニア州サニーベール、社長兼CEO:リサ・スー)は本日、米国で開催中のGame Developer Conference 2015(以下、GDC 2015)において、新たなAMDテクノロジーとパートナーシップにより、優れたバーチャル・リアリティー(VR)体験を開発者およびユーザーに提供する構想を発表しました。この構想の第1弾となる「LiquidVR」は、AMD製ハードウェア向けの優れたVRコンテンツ、パフォーマンス強化によるVRアプリケーションの快適性の向上、プラグアンドプレイに対応したVRヘッドセットを実現する革新的テクノロジーです。まもなく登場する「LiquidVR」SDKは、コンテンツ、快適性、互換性における課題を解消するための数多くの技術を実現し、あらゆるVRゲーム、VRアプリケーション、VR体験におけるリアルで本格的なプレゼンスの実現に取り組むVR業界を大きく前進させます。

 バーチャル・リアリティーにおけるプレゼンスの概念は、ユーザーが完全に没入する形で、人工的で非物理的な世界に物理的に存在していると認識する状態を指します。プレゼンスの実現における大きな障害は、ユーザーが頭部を動かした時と、頭部を動かした位置から新たなイメージを目にするまでの時間、すなわち動作から表示までのレイテンシー(遅延)を解決することです。このレイテンシーを最小限にすることは、優れたVRの2大要素であるプレゼンスと快適性を実現するために不可欠です。

 レイテンシーの短縮には、GPUからアプリケーションやヘッドセットのディスプレイ技術にいたる処理パイプライン全体が関わっています。AMDのGPUソフトウェアおよびハードウェア・サブシステムは、このレイテンシーの改善に必要とされる大きな役割を担います。また、AMDは、AMD製ハードウェアでのVR環境のリアルなプレゼンスを実現するため、「LiquidVR」によってスムーズで流れるような動きと優れた応答性を開発者およびコンテンツ・クリエーターに提供し、課題の解決を支援します。

 OculusのCEOであるブレンダン・イリベ(Brendan Iribe)氏は、次のように述べています。「仮想世界においてプレゼンスを実現することは、今後も優れたVRを実現するための最も重要な要素の1つになります。AMDによるレイテンシーの課題への取り組みに加え、非同期タイムワープやレイトラッチングなどの新機能のサポート、互換性の向上に向けた当社との協力により、AMD製ハードウェアでの素晴らしい体験をOculusのユーザーに提供できることを楽しみにしています。」

 AMD米国本社のビジュアル・コンピューティング担当バイスプレジデントであるRaja Koduri(ラジャ・コドゥリ)は、次のように述べています。「コンテンツ、快適性および互換性はAMDのVRへの取り組みの要であり、今回発表した『LiquidVR』は、これらの3分野に大きな進歩をもたらします。『LiquidVR』により、当社はエコシステムと協力してVRにおけるいくつかの課題を解決し、VRコンテンツ開発者が優れた新しい体験を実現するための手段を提供します。AMDは引き続きVRのエコシステムと緊密に協力し、仮想世界をあらゆる点で現実世界のようにするための新たな『LiquidVR』テクノロジーを提供していきます。」

「LiquidVR」SDKバージョン1.0の主な特長
・スムーズなヘッドトラッキングを実現する非同期シェーダー:ハードウェア・アクセラレーションによるタイムワープ技術により、1フレームのレンダリング後にユーザーの頭部位置に関する最新情報を活用します。そしてイメージをワープし、新しい視点を反映させた直後にイメージをVRヘッドセットに送信することで、ユーザーが頭部の向きを変えた時点からスクリーンに表示されるまでのレイテンシーを効果的に最小化します。

・拡張可能なレンダリングを実現するアフィニティー・マルチGPU:複数のGPUを並列動作させ、GPUごとにプロセスを割り当てることでVRアプリケーションのフレームレートを改善する技術です。それぞれのGPUが片目で見たイメージをレンダリングし、その出力を組み合わせて1枚のステレオ3Dイメージにします。この技術を用いる場合、高性能なVRレンダリングをするにはマルチGPUが理想的で、よりスムーズな体験に必要な高フレームレートを達成できます。

・スムーズなヘッドトラッキングを実現する最新データラッチ:リアルタイムに近い早さでデータをまとめることで頭部装着ディスプレイのヘッドトラッキング・データを可能な限り早くGPUに送ることができるプログラミング・メカニズムで、実質的にAPIのオーバーヘッドを排除し、レイテンシーを排除します。

・直感的なVRヘッドセットの装着を実現するダイレクト・トゥ・ディスプレイ:AMDのグラフィックスカード「AMD Radeon」から接続されたVRヘッドセットにシームレスなプラグアンドプレイでのVR体験を実現しつつ、ディスプレイの直接起動またはWindowsでの拡張ディスプレイ機能を利用できます。

AMDは本日、「LiquidVR」SDK 1.0のアルファ版を登録済みの開発者にリリースしました。

参考情報(英語)
・LiquidVRに関する詳細
http://www.amd.com/en-us/innovations/software-technologies/technologies-gaming/vr

・Oculusに関する詳細:www.oculus.com、Twitter、Facebook

AMDについて
 AMD (NYSE: AMD)は、サラウンド・コンピューティング時代を実現するPC、タブレット、ゲーム機、クラウド・サーバーなど、数多くのインテリジェント・デバイスを強化するテクノロジーの設計と統合に取り組んでいます。AMDのソリューションは、あらゆる人々のデバイスとアプリケーションを最大限に活かし、より大きな可能性を実現することをサポートしています。日本AMD株式会社は、AMDの日本法人です。詳細については、http://www.amd.com(英語)またはhttp://www.amd.com/jp(日本語)をご覧ください。

Oculusについて
 Facebook(NASDAQ:FB)傘下のOculusは、テレビゲームなどのデジタルコンテンツの体験に大きな変革をもたらしています。Oculusによる初めての製品として待望されたOculus Riftは、プレーヤー自身がゲームの中に入り込むことができるVRヘッドセットです。非常に広い視野角と、極めて低レイテンシーのヘッドトラッキングにより、その場にいるかのような没入型のステレオ3D体験を提供します。詳細については、www.oculus.comをご覧ください。
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