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[TGS 2017]アージュはどこに向かうのか?「avex × âge 未来への彷徨」ステージイベントをレポート
ご存じの読者もいると思うが,アージュの版権を取得し展開しているixtlは,今年7月にavex picturesに株式を譲渡(関連記事)。その報告でixtlは自社コンテンツのアニメ化やゲーム化,海外展開を積極的に行うこと,開発体制を強化していくとしている。実際のところ,エイベックス・グループの傘下になったことで,アージュというブランドとその作品はどうなるのか……と気になっているファンも多いだろう。そんな中で両社そろってのステージが行われるとなれば,これは注目せざるを得ない。本稿では,そのステージの模様をレポートしよう。
ステージには,avex picturesの田中宏幸氏,アニメ「シュヴァルツェスマーケン」のアイリスディーナ・ベルンハルト役である山本希望さん,アニメ「トータル・イクリプス」のクリスカ・ビャーチェノワ役である生天目仁美さん,そしてアージュ代表の吉宗鋼紀氏が登壇した。
最初に行われたのは,事前に実施された公式アンケートの結果報告だ。質問内容には,アージュを知ったキッカケやアニメ化してほしい作品,あるいは実写化してほしい作品といったものがあり,1500件ほどの回答があったとのこと。そのうち半分くらいが海外からだったという。ちなみに,アニメ化してほしい作品はやはりというか,国内外ともに「マブラヴ」「マブラヴ オルタネイティブ」が多い。
さらに,海外からのメッセージも紹介されたが,新作を期待するものや「マブラヴ」シリーズを(英語版だけではなく)ドイツ語やフランス語など,多言語化を検討してほしいといった要望にとどまらず,一時的な人気要素に影響されずアージュらしい作品を作ってほしいというものも。これについて吉宗氏は理解を示しつつ,君望(君が望む永遠)やマブラヴも学園という要素で興味を持ってもらったので,そういう部分も大事なのかなと話していた。
また,マブラヴシリーズのアニメや映画展開があるとした場合,(資金の調達を含めて)中途半端なものは作ってほしくない――結果としてブランドを傷つけるようなものなら作らないでほしいといった,どれも辛辣ではあるもののアージュ作品への“愛”が感じられるメッセージが続いた。
ちなみに吉宗氏は,資本提携直後の注目されるイベントで,こうしたメッセージをエイベックス側が隠すでもなく,それをさらけ出すことに驚いたと話し,ユーザーに安心してほしいということをちゃんとやっているんだなと,感心していた。
さて,今回のステージは,こうしたファンからの声を取り上げるかたちのもので,新発表と呼べるものはなかった。ファンとしては少し残念なところかもしれないが,資本提携後のファンの不安を取り払うよう,エイベックスとアージュの関係が良好であることを示すためのものだった,ということなのだろう。
一方,最後に吉宗氏は,「この(ステージの)座組みで,(エイベックスと)アニメを一緒にやってきて,これで次がなかったら何のために……となります。大人の事情があり言えないこともあるけど期待していただけますか?」と何やらフラグを立てつつステージを締めていた。“何”があるのかは分からないが,少なくともアージュとエイベックスは,すでに動き始めていそうな雰囲気なので,今後に注目したいところだ。
- 関連タイトル:
マブラヴ
- 関連タイトル:
マブラヴ オルタネイティヴ
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