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Windows Vista
  • Microsoft
  • 発売日:2007/01/30
  • 価格:エディション,入手方法による
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印刷2007/01/31 20:18

ニュース

「Windows Vista」対応ドライバのリリース状況をチェック

 「Windows Vista」家庭向けエディションの発売から一夜明けた2007年1月31日,主要デバイスメーカーのドライバ対応状況はどうなっているのかをまとめてみたので,お知らせしたい。まだまだβ版が多く,とても安定してゲームを楽しめるような状況にはなっていないが,いち早くWindows Vistaをテストしてみたい人は,参考にしてもらえれば幸いだ。

●グラフィックスドライバ
 まず,ゲーマーにとって最重要といえるグラフィックスドライバから。
 ATI Radeon用となる「ATI Catalyst」は,日本AMDの信垣氏が「ATI Radeonなら間違いない」と自信満々に述べていたとおり,Windows Vistaに合わせる形で「ATI Catalyst 7.1」がリリースされた。32bit版,64bit版ともに正式リリースとされ,対応GPU(グラフィックスチップ)は「ATI Radeon 9500」以上。Direct3D,OpenGLの両APIに対応し,Direct3Dアプリケーション上でのCrossFire動作もサポートされている。OpenGL環境下のCrossFireは,今後のアップデートでの対応となるようだ。

 「Catalyst Control Center」が一新され,パフォーマンスや安定性の向上がなされたほか,システム負荷が低減されたり,各種エフェクトのプレビューがより分かりやすくなったりしたのもトピック。ドライバのインストール/アンインストールを容易にする新機能「Catalyst Install Manager for Vista」が追加されたのも,細かいが,使い勝手を考えると意味のあるポイントといえる。
 「Call of Duty」や「City of Heroes」,「Doom 3」「Neverwinter Nights」「Quake 4」など,まだ多数のタイトルで描画面の問題を抱えてはいるものの,新OS用の第1弾としてはまずまずのデキではなかろうか。ダウンロードは最新ドライバページからどうぞ。

 一方,NVIDIAのForceWareは,北米時間1月30日に「ForceWare 100.54 Beta」が投入されている。Windows Vista用としては初のGeForce 8800 GTX/GTS用公式ドライバである点や,GeForce 8/7/6を横断(縦断?)的にサポートした初めてのドライバである点など,注目点は多い。

 ただし,β版ということで,機能面ではかなりの制約がある。なんとかディスプレイの回転や解像度変更,DirectXアプリケーション上のアンチエイリアシングが利用できるようになったというレベルで,Windows XPのNVIDIAコントロールパネルでは行えていた機能は未実装のものがかなりあり,完成度はまだまだ。NVIDIA SLIに至っては「NVIDIAコントロールパネルから有効化できるが,ベンチマークテストは推奨しない」とされており,ATI Catalystと比べると,少し置いて行かれている印象が否めないところだ。

 リリースノートを読む限り,問題点や制限はしっかりと認識されているように見えるので,一刻も早い正式リリースに期待しよう。
 なお,32bit版ドライバ64bit版ドライバともに,NVIDIAからダウンロード可能だ(※両バージョンとも,クリックすると別ウインドウでダウンロードページを開きます)。

●チップセットドライバ
 チップセットドライバといえば,4Gamer読者にとって重要なのはIntelとNVIDIAだろうが,Intelは32bit/64bit版を問わず,正式版を提供中。RAID環境を実現する「Intel Matrix Storage Manager」もWindows Vista対応版がリリースされている。いずれもダウンロードは最新ドライバページからどうぞ。
 一方のNVIDIAは1月31日時点で,β版もない。現実的な話として,RAIDやLANコントローラといった,NVIDIAのチップセットが内蔵する機能を使わないのであれば,NVIDIAのチップセットドライバを導入しなくてもシステムは動作するため,致命的な問題ではないといえばそれまでだが。

●サウンドドライバ
 オンボードのサウンドドライバは,Realtek Semicunductorが対応ドライバを用意している。入手は最新ドライバページをぜひ利用してほしい。

 サウンドカードでは,Creative Technologyが「Sound Blaster」ファミリー用βドライバの提供を開始している。英語版オフィシャルサイトの「Downloads」から入手可能だ(※クリックすると別ウインドウでダウンロードページを開きます)。
 ただし,Windows Vista世代では,ドライバをインストールしただけだとEAXやDirectSound 3Dのサラウンドサウンドエフェクトを利用できない。これはWindows Vistaの仕様上の制限で,回避するためには,Creative Technologyが提供している「ALchemy」というソフト(のβ版)を別途導入する必要がある。この点はお忘れなく。

 なお,本稿は技術解説ではないので簡単に触れるに留めるが,ALchemyは,ゲームアプリケーションからEAXやDirectSound 3Dのコードが呼び出されたとき,それをリアルタイムでWindows VistaからサポートされるOpenAL形式に変換するソフトだ。これにより,従来同様のマルチチャネルゲーム環境を維持しようというわけである。現在のところ,ALchemyは「Sound Blaster X-Fi」シリーズ専用だ。
 ……完成度については,今後に期待したい。

●LANドライバ
 せっかくなので,2007年1月時点では最新ドライバページでフォローしていない,ネットワーク周りについても触れておこう。主要な有線LANコントローラメーカーは,IntelMarvellRealtek SemiconductorVIA Technolotgiesといったところだが,対応は各社,ほぼ済んでいるようだ(※社名をクリックすると別ウインドウでダウンロードページが開きます)。Marvellだけ,64bit版Windows Vistaについて言及がないものの,少なくとも有線LANに関しては,かなり安心していいのではないだろうか。


 以上,駆け足でチェックしてきたが,メーカーによって対応度合いはまちまちといった印象を受ける。ゲーム用途を考えると,ForceWareが機能面で制約のあるβ版なのと,Realtek Semiconductor以外のオンボードサウンドに関する情報が少ないのが気になった。Windows Vista搭載PCをいち早く所持しておきたいと考えているなら,今あるWindows XP搭載機とは別に用意するほうが,何かと安全だろう。

 とはいえ,この“惨状”も,新しいWindows OSが出るたびに繰り返されてきた恒例行事。いずれ時間が解決するはずなので,Windows Vistaが気になっている人や,すでに導入している人は,4Gamerの記事や最新ドライバページを定期的にチェックしてもらえればと思う。(佐々山薫郁)

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