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[E3 2006#090]ゲームとインターネットがコラボするサイコスリラー「Evidence:The Last Ritual」
「Evidence」は,インターネットを使って連続殺人鬼「ザ・フェニックス」を追うゲーム。ここでいうインターネットとは,ゲーム中に作られた仮想的なインターネットではなく,実際のそれだ。画面には一人の女性(実写取り込み)が映っており,手には十字架,胸元には数字が書かれている。いかにもいわくありげな映像だが,これだけでは何も分からない。そこで担当者がCtrl+Tabキーを押してバックグラウンドのブラウザを前面に出すと,そこにはゲームの女性とほぼ同じ格好をしたヘタクソなイラストと数字が。うーむ。
これは要するに,ゲームの女性に書かれた数字の順番に,ブラウザの数字をクリックするとパズルが解けたことになり,ゲームがまた一つ進むわけだ。言葉で書くと難しいのだが,まあ,想像してください。
これ以外にも,謎のEメールが届いたり,Google Mapsと連動し,ゲーム中に出てきた通りの名前を検索して証拠を得たり,あるいはインターネットから重要証言の入ったMP3ファイルや,手がかりとなる写真をダウンロードしたりと,本物のネット環境を縦横に使いこなしてゲームを進めなければならないのだ。ネットとゲームのフラグ立ての関係がどうなっているのかよく分からなかったが,難しい技術的な話になりそうでやめておいた。いずれにしろ,これがうまくいったらかなり面白いゲームになりそうな気がしてきたのである。
「Majestic」の時代から,実生活とゲームとのコラボレーションという試みは何度か繰り返されてきたが,あまりうまくいったとの話は聞かない。もしこの「Evidence」が成功すれば,まさに快挙となるはずだ。まるで,実際の捜査に携わっているかのような興奮が味わえるなら,クリエイターの勝ちといったところ。
デベロッパは,数々の賞を得た「Missing: Since January」を手がけたLexis Numerique。「Missing」も実写映像を巧みに使いこなしてリアリティを追求したゲームだっただけに,ちょっと期待できる。10月の発売が気になる作品だ。(松本隆一)
- 関連タイトル:
Evidence: The Last Ritual
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