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継続的なイベント開催や自社での海外サービス展開を目指す。サイバーステップ佐藤社長に今後の計画について聞いてみた
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印刷2010/09/03 15:25

インタビュー

継続的なイベント開催や自社での海外サービス展開を目指す。サイバーステップ佐藤社長に今後の計画について聞いてみた

 先日お伝えしたように,サイバーステップは8月28日と29日の2日間,オフラインイベント「ゲットアンプドワールドフェスティバル2010」(以下,GWF2010)を開催した。
 大盛り上がりとなった同イベント終了後,同社の代表取締役社長を務める佐藤 類氏にインタビューし,感想や,今後の展開,さらには新規タイトルについての情報などを聞いてきたので,お届けしよう。

「ゲットアンプドワールドフェスティバル2010」レポート記事


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「GWF」は今後も毎年開催予定。参加国はさらに増加する?


サイバーステップ代表取締役社長 佐藤 類氏
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4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。さっそくですが,今回のGWF2010について,感想を聞かせてください。

佐藤 類氏(以下,佐藤氏):
 開催してよかったと思います。開催前は正直なところ,来場者が100人ほどだったらどうしようと心配していました。でも蓋を開けてみたら,初日(8月28日)は700人以上,そして今日は700,800人以上の人が参加してくれて,うちわなどのグッズがすべてなくなってしまいました。
 2日間で合計1500人を目標に掲げていたので,それを達成できてよかったと思っています。

4Gamer:
 GWF2010のメインイベントである,「ゲットアンプドX」の世界大会の盛り上がりはどうでしたか?

佐藤氏:
 各国予選を勝ち抜いた代表選手達を,こうして日本に招待できたことをうれしく思います。日本に来る機会がなかったという選手には,観光も楽しんでもらえました。
 大会では,これまでベスト3に入ったことがなかったタイの,14歳という若い選手が個人戦で優勝したことも,盛り上がりにつながったと思います。

4Gamer:
 今回,初めて日本で世界大会が開かれたわけですが,運営上,これまでの2回と異なる点はありますか?

画像集#005のサムネイル/継続的なイベント開催や自社での海外サービス展開を目指す。サイバーステップ佐藤社長に今後の計画について聞いてみた
佐藤氏:
 韓国で開かれた第1回,シンガポールで開かれた第2回とも,1日開催でした。本戦から決勝戦まで1日で行うから選手が大変なんです。また,開催の短さがネックになって,例えばマシントラブルや,ルールの伝達ミスなどが起きると,それがそのまま勝敗を左右してしまうことがありました。
 今回の世界大会で最大の変更点は,開催期間を2日間にしたことで,その結果トラブルも起きず,十分な数の試合ができて本当によかったと思います。

4Gamer:
 世界大会の今後の展開が気になるところです。授賞式では2011年の開催について話が出ていましたね。

佐藤氏:
 もともと毎年やろうと考えていましたが,世界経済が悪化したこともあり,残念ながら継続できなかったんです。
 今回,個人戦や,親善試合であるサッカー競技で優勝したタイでパブリッシングしている会社の社長が,来年はタイでやりましょうといってくれています。このまま話が進めばタイで開催することになるでしょうし,私達は日本で四つのタイトルを運営しているわけですから,こういった大規模なイベントを年に1回は開いていきたいと思います。

4Gamer:
 今後,世界大会への参加国数が増える可能性はありますか?

佐藤氏:
 今回の世界大会では,アメリカが初参加となりました。これまでは正直なところ,アジアだけの大会でしたが,現在,オランダで自社運営の準備を進めていますので,今後はヨーロッパの選手なども招いて,文字どおりの世界大会にしていきたいところです。


今後,ほかのタイトルの世界大会開催も検討


4Gamer:
 GWF2010では,ゲットアンプドXの世界大会のほか,サイバーステップがサービスしている全タイトルのオフラインイベントも開かれましたね(関連記事)。

佐藤氏:
 屋台の出店みたいな感じで,ダーツをプレイしたり,ガチャを回したり,ビンゴに参加したりするアトラクションを設置しました。景品にとてもよいゲーム内アイテムなどを用意したこともあってか,日本の参加者が予想以上に盛り上がっていましたね。

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4Gamer:
 結構豪華なものもありましたね。

佐藤氏:
 僕はあとになって知ったんですが,かなり豪華な内容だったので驚きました。

4Gamer:
 会場に入る人の姿はよく見かけましたが,外に出る人はほとんどいなかったと思います。

佐藤氏:
 事前に,来場予定の人が分かる仕組みをSNS上に用意していたので,プレイヤー同士の交流の場にもなったんじゃないでしょうか。初日の閉場後,オフ会を開いたという人の日記もちらほら見かけました。

4Gamer:
 これだけ多くの人が集まるイベントですし,ゲットアンプドX以外のタイトルでも世界大会を行うことは考えていないんですか?

画像集#008のサムネイル/継続的なイベント開催や自社での海外サービス展開を目指す。サイバーステップ佐藤社長に今後の計画について聞いてみた
佐藤氏:
 「ゲットアンプド2」は現在,韓国,中国,台湾,ベトナムでもサービスしており,アジアチャンピオンシップという形で開催したかったんですが,今回は実現しませんでした。「鋼鉄戦記C21」「コズミックブレイク」にしても,国内でこれだけ盛り上がっているわけですから,いずれはどのタイトルでも世界大会を開きたいと思いますね。
 ちなみに,僕はもともと,海外で開く大会を「GWF」,東京で開くイベントは「サイバーステップフェスティバル」にしたいと考えていましたが,今回はGWFの名前で両方を兼ねる形となっています。


既存4タイトルは毎週アップデートを継続。サービス開始に向けて新規タイトルを準備中


4Gamer:
 現在サービス中の4タイトルでは,今後どのようなアップデートが予定されていますか?

佐藤氏:
 うちの場合,すべてのタイトルを自社で開発/運営しているので現場は大変ですが,アップデートを毎週行っています。
 まずゲットアンプドXですが,第4次大型アップデートを2010年冬に実装すべく,韓国側と協力しながら準備しています。鋼鉄戦記C21では,“夏の8大アップデート”と題してさまざまな要素を追加してきました。
 そしてコズミックブレイクでは,9月中に二つの大きなアップデートを予定しています。一つは「ステージエディター」と呼ばれる開発ツールの提供で,もう一つは,所持できるロボット数の,上限の引き上げです。
 ゲットアンプド2については,アップデートの話ではありませんが,アメリカやヨーロッパでのサービス開始に向けて準備を進めており,βテストは非常に好評でした。

4Gamer:
 いずれも,各タイトルのファンにとって楽しみなアップデートとなりそうですね。
 そういえば今回,新規タイトルのイベントも開催されていました。

「モネモ〜ネ」
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佐藤氏:
 βテストを行っている,「いつでもUFOキャッチャーβ」ですね(※編注:本作のβテストは8月31日に終了)。
 実は,そのほかにも新規タイトルのサービスを予定しています。一つめは,「モネモ〜ネ」という女性向けの作品で,3Dで表現された,可愛らしいペットを育成するブラウザゲームです。SNSの要素がミックスされており,ペットとのコミュニケーションはもちろん,ほかのプレイヤーとの交流も楽しめます。うちとしては初めてのタイプのゲームですね。

4Gamer:
 確かにサイバーステップといえば,男性向けの,格闘モノやロボットもののアクションゲームのメーカーというイメージがあります。

佐藤氏:
 うちは社員の3割が女性なので,モネモ〜ネのようなタイトルが生まれるのは自然な流れかもしれません。
 もう一つは,「コズミックコマンダー」というブラウザゲームです。鋼鉄戦記C21やコズミックブレイクに続き,コズミックロボの活躍を描いた作品で,簡単なコマンドを入れるだけで気軽に遊べる戦略シミュレーションとなっています。

4Gamer:
 それら二つのタイトルは,いつ頃発表になる予定ですか?

佐藤氏:
 いずれも,一部の機能が体験できるティザーサイトを,近日中にオープンする予定です。幅広い層のゲームファンに,気軽に触れてみてほしいと思います。

4Gamer:
 話は変わりますが,これまでサイバーステップでは,自社開発のタイトルを各地域のパブリッシャにライセンスする形で海外事業を展開してきました。今後はどのように展開していく計画ですか?

画像集#010のサムネイル/継続的なイベント開催や自社での海外サービス展開を目指す。サイバーステップ佐藤社長に今後の計画について聞いてみた
佐藤氏:
 自分達で積極的に打って出たいと思っています。やはり,私達が開発したものを直接プレイヤーに提供したほうがスピーディですから。海外事業を大きな柱として,日本での経験を生かしつつ活動していくつもりです。

4Gamer:
 分かりました。それでは,今回のイベントの参加者に向けて,一言お願いします。

佐藤氏:
 中には,九州から足を運んでもらったという人や,夜行バスで東京に来たという人もいらっしゃいました。満足してもらえたか気になりますが,皆さんのSNSへの書き込みなどを見る限り,楽しんでもらえたのではないかと思います。イベントに参加していただいた皆さん,本当にありがとうございました。

4Gamer:
 最後に,4Gamer読者へのメッセージをお願いします。

佐藤氏:
 ゲットアンプドXは,4Gamerのオープン前に立ち上げた,日本で最も古い国産オンラインゲームの一つです。そのゲットアンプドXでこうして大会を開催し,4Gamerでそのレポートを読んでもらえるというのは,本当にありがたいことだと思います。
 自社タイトルを遊んでもらいたいのはもちろんですが,どの作品を遊ぶか決めるのはゲームファンの皆さんです。私達としては,皆さんに「ちょっと遊んでみようかな」と思ってもらえるように,粛々とアップデートやイベント,キャンペーンを行い,安定したサービスを提供していきます。
 こういう作品があるんだということを,頭の片隅に置いてもらえれば,うれしい限りです。

4Gamer:
 ありがとうございました。


 イベント終了後の慌しい中でのインタビューとなったが,質問に答える佐藤氏の口ぶりからは,それぞれのタイトルのプレイヤーに楽しんでもらえたという大きな手ごたえを得ていることがうかがえた。
 インタビューから分かるように,サイバーステップは,佐藤氏がビジネスの柱にしたいと語る,海外での自社運営をはじめ,各コンテンツのアップデートや,新規タイトルのサービス開始に向けて着々と動いており,今後の動向に注目したいところだ。

 もちろん4Gamerでは,新規タイトルの情報が入り次第お伝えするので,続報を楽しみにしてほしい。



「ゲットアンプドX」公式サイト


「ゲットアンプド2」公式サイト


「鋼鉄戦記C21」公式サイト


「コズミックブレイク」公式サイト

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