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印刷2009/12/16 13:00

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 ちょっと待ってちょっと待って。
 ……どうも4Gamer編集部では僕に関して変なウワサが流れてるみたいなんだけど,それはまったくのデタラメだからね?
 僕が今回「モンスターファーム ラグーン」(以下,MFL)の先行βテストに参加するにあたって自分のキャラクターを幼い女の子にしたのは,単に「男のキャラクターじゃ面白くないんで女の子のキャラクターにしてください」という編集部からの注文に応えただけであって,別に僕が小さい女の子が好きとかそういうことではないからね?

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 MFLのキャラメイクには「シディララマ」「ヴァシアタ」「ガランカナン」という三つの出身地(≒種族)が用意されていて,それぞれに男性と女性,それに青年型と幼年型のキャラクターモデルがあって,どの種族の幼年型の女の子もとてもかわいらしく,「う〜ん,どんな子にしようかな(ハアハア)」と迷っていると1時間くらいはあっという間に経過して,ポチポチとクリックを繰り返しているうちに「あっ,お,男の子も……いい……かも……(ハアッハアッ)」となったりすることは別におかしいことでも何でもないし,そんなのは僕だけでなく,誰でもやってる普通のことだ。

 キャラメイク時に最初のパートナーとして選べる3種類のモンスターの中から,最も体が小さな「キキモ」を選択したことも,「小さいのが好きだってことはつまり……そういうことなんでしょ?」なんていう邪推の元となっているようだけど,ただ単に「この3体の中で擬人化キャラクターにしたときにいちばん小柄でかわいい女の子になりそうなモンスターはこれかなぁ(ハアッッハアアッッ!!)」と思ったからってだけで,他意はない。
 これだっていたって普通のこと。別に僕の趣味とかとは本当にまったく関係ない。

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図書券の名前を一つあげる!


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 ところでRPGを始める際に非常に悩ましいことの一つに「キャラクターの名前をどうするか?」ってのがある。
 とくにMFLでは,ブリーダーである自分のキャラクターのみならず,育てるモンスターにも一体一体名前を付けられるので,さらに悩ましい。
 付ける名前は,その後そのモンスターに愛着を持てるかどうかにも大きく影響しそうな要素でもあるので,手を抜くことはできない……のだけれど,今回のキャラメイク時に僕はちょっと違うことを考えていた。

 モンスターファームシリーズの大きな特徴に「音楽CDなどのディスクからモンスターを再生できる」というものがある。これはもちろん最新作のMFLでも同様で,キャラクター作成後にプレイをしばらく進めるとすぐにモンスター再生が行えるようになる。
 こういう面白い機能があるのだったら,やっぱり使ってみたい。自分が可愛がって育てるのだったら,その仕組みを使って自分で生み出したモンスターにしたい。だから本命はあくまでもそっち。
 キャラメイク時にオマケっぽくついてくる一体とは,かわいそうだけどすぐにお別れする予定でいこう――僕はそんな風に考えていた。だからこの初っ端のキキモには,凝った名前を付けるつもりはなかったんだよね。

 「んー,どうしよっかなー」なんていいながらPCデスクの上を見回すと,こないだ引き出しの中身を掃除したときに出てきてそのまま机上に置きっぱなしにしていた図書券が目に入った。
 そして「あ,これでいいや」とそのまま名前をつけちゃった。


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あ,はじめまして!
トショカードって,ネーミングは……なんというか投げやりな感じはありますけど,ちょっと不思議で可愛いかもしれませんね。

私が住むこの世界は,以前に大きな津波の被害に遭ってしまい,島と海ばかりになっています。
これはこれで,日々楽しく過ごしてはいたんですが,どうやら同じようなことがまた起きてしまいそうなんです。
私はモンスターと一緒に冒険をして,そんな災厄を防ぐ鍵を探すことになりました。
なんだか責任重大ですけど,張り切ってみますね!

早速,ブリーダー試験を受けてみたので,もう準備は万端ですし。
そういえば,試験会場の修練ダンジョンで出会った担当官さんは,幼女の私から見たら少々お年を召してはいましたが,とても親切な方でした。
だから皆さんも,怖がったりしないでブリーダー試験を受けて,一緒にこの世界を救えるよう,頑張ってみませんか?

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ブリーダー試験で基本的な戦闘システムをチェック!


 キャラメイクを終えると,基本的な操作方法が学べるチュートリアルみたいな「ブリーダー試験」が始まった。
 MFLはプレイヤーキャラクター(ブリーダー)とモンスターでペアを組んで,冒険ステージを攻略していくタイプのRPGだ。敵に対して攻撃を行うのはモンスターの役目で,ブリーダーはその指示を出す。
 敵からの攻撃を受けるのも,主にモンスターの役目でブリーダー自身は肉体的ダメージを受けない。だからモンスターにはある“ライフ”ゲージがブリーダーにはない。そのかわりブリーダーには“ガッツ”ゲージがあって,モンスターに技を使わせたり,ブリーダーが技をくらうたびに,これが減っていく。
 「体力はモンスターが担当,精神力はブリーダーが担当」といったイメージだ。

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 MFLで戦う際に重要なのは,“敵との距離”という概念だ。
 ゲーム中の攻撃距離には「近距離」「中距離」「遠距離」の三段階が存在して,モンスターが覚えていく技にも“攻撃可能な距離”が設定されている。この距離をうまくマッチさせないと攻撃が当たらない。というところが,このゲームのポイントだ。
 止まっている敵を狙うのは楽だけれど,多くの敵はステージ内をうろついているし,こちらに気付けば攻撃しようと向かってくる。なので「こっちのモンスターが技を準備(詠唱)している間にターゲットがレンジから外れてしまい,攻撃が不発に終わってしまう」というようなこともよく起こる。
 それを回避するためには,モンスターを刺激しないよう上手に立ち回ったり,先読みで攻撃を行ったりといったテクニックが必要になってくるというわけだ。

 んで,僕んとこのトショカードだけど,このキキモってモンスターは遠距離系の攻撃が得意っぽくって,その威力もけっこう強い。だけど遠距離攻撃には,短距離攻撃に比べると総じて発動に時間がかかるという弱点があるみたいだ。
 だからトショカードは,2体以上の敵を同時に相手にしようとした場合,倒しきれなかった敵に必ず近距離まで接近されてしまう。近づかれて近距離でボコられると,身体のサイズが小さいだけに体力的には弱いキキモは,すぐにピンチな状態になってしまうのだ。
 ロングレンジ攻撃が強力という長所を活かし,敵に近づかれないように戦う……というのが,この子にあった戦い方みたいだ。なるほどね。

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 ステージをいくつかクリアして,大ざっぱなルールが把握できたところでブリーダー試験はひとまず終了。このゲームの戦闘は,いわゆる“自動戦闘”や“ひたすらクリック”なRPGの戦闘とはけっこう雰囲気が違うなぁ,というのが僕の抱いた感想だ。
 NPCとの会話を通じた世界観なんかの説明があったあと,キャラクターは今後の冒険の拠点になるであろう町の中へと移動して,以降はいくつかの行く先から好きなところを選んで冒険に出掛けられるようになった。


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ブリーダー試験を無事通過した私は,町の長老達にお会いしました。
長老というから,てっきり怖そうなお爺さんなのかな? と思っていたんですけど,とても個性的なお姿でしたわ。

そこで私,試験の成績が良かったことを褒めていただきました。
なんだか照れますね。
遺跡の調査もご依頼いただいたんですが,ご期待を裏切らないように頑張りたいと思います。



いざ行かん,まだ見ぬ冒険地へ!


 さあここからが本番。
 まずはゲームを進めてCDやDVDからモンスターを生み出せるようにならなくっちゃいけない。そして正式なパートナーにするモンスターを選んで,さらに先に進めていくというのが,僕が思い描いている計画だ。よし行こう。

 プレイを進行させるには,とにかく現在行けるようになっている場所にどんどん冒険に出掛けてメインストーリーを進め,行ける場所を次々とアンロックしていくのがいいみたいだ。
 MFLは,広大な一つの冒険マップの上にすべてのプレイヤーが乗っかるタイプのいわゆるMMORPGではなくて,拠点となる町で準備をし,決まったボリュームの冒険ステージへその都度出掛けていくタイプのオンラインRPGだ。
 ゲーム世界は広大な海に多くの島々が浮かんでいるという設定で,船着き場のカウンターで行き先を指定して仲間を募ったのちに,それぞれの島(=冒険地)に船で向かう……という形でゲームが進行する。
 1回の冒険セッションは15分程度で終わるようになっているので,まとまった時間がとれないプレイヤーでも,気軽に冒険に出掛けることができる――ってことだろう。

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 冒険地リストの上のほうにある(つまり難度の低そうな)ステージを,一つ二つと巡っていく。まあ,まだまだ序盤だし,敵はたいして強くない。いやらしい動きの敵に絡まれるようなこともほとんどなく,一人(と一匹)でも簡単にステージクリアできた。
 ステージ終了時に得られるアイテムの中には,モンスターの使える“技”の種類を増やすものもあって,試しにトショカードにあげてみたところ,ピカっと光って新技を覚えた。嬉しい。
 モンスターは,経験値に似た“習熟度”がたまってからエサを与えると,やはりピカっと光ってレベルアップする。うん,こうやって自分のモンスターを育てていくってことか。

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 いまのところステージ攻略は一人だけで進めているけれど,冒険カウンターや町の中ではたくさんのブリーダーとその相棒のモンスター達を目にする。
 しかし,――見てるとホントみんなモンスターにつける名前のセンスいいなぁ。思わずそのまんまパクリたくなるような(しないけどさ)いい雰囲気の名前もあれば,心の中でツッコまずにはいられない気分にさせられる名前もちょくちょく見かける。

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 そして……我ながらでアレなんだけど,そんな愛情に満ちた名前の付いたモンスター達を見ているうちに,なんだかギザ適当に名付けちゃったウチの子の名前が,なんちゅうかカッコワルイような気になってきてしまって……。うう〜ん……,反省。反省した。
 まあこれはこれで,アレだ,本キャラじゃないんで。このあとCDから出すヤツが本番なんで。早くそこまで行ってチェンジして,トショカードにはゆっくりと隠居生活を楽しんでもらおう。ゴメンねトショカード。よしOK。


立て! 立つんだトショカード! って,ああああああっ!


 そんなこんなで歩を進めて次のステージ。
 相変わらずザコ敵はそれほど強くないのでスルスルと先に進み,最深部らしきところに到達した。するといつもとBGMが違う。「なんだ?」と思って前を見ると,明らかに今までの敵とは違う大きさのデカイ敵。木の形をしたボスモンスターだ。なるほど,きっとコイツを倒すと話が進んでCDからのモンスター再生ができるようになるに違いない。
 初めてのボスクラスの敵だから,多分きっとそれほど強くないんだろうし,サッと倒してゲームを先に進めよーっと……ってな感じでカジュアルに攻撃を開始したら,ほどなくしてトショカードがあっさりとやられた。あれっ? トショカードどうしたの?

あっさり
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 ん〜,やはりボスはボスということなのか,さすがにすんなり倒されてはくれないようだ。しょうがない,再戦だ。
 再び同じ冒険ステージに挑み,奥まで進んでボスに遭遇。今度はさっきよりも気を遣いつつ戦ってみたが……あれ? トショカード,また動かなくなっちゃったよ?

すぐに瀕死
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 あっれえおっかしいな。この段階で出てくるボスがそんなに強いわけないんだけど。てことはアレひょっとして……え? 僕が弱いってこと……? いやいやちょっとちょっとそれはお待ちくださいませよ。
 だってほら,僕だって一応こういう仕事しているわけですし,ときどき年がすごく若い読者に“プロゲーマー”なんて呼ばれてしまったりするくらいですから,そんなやだなぁ,ゲームが“ヘタ”とか,あはは,ありえないっしょ?
 いやだってこれゲームの序盤だし,あいつはいわば“チュートリアルのボス”みたいなもんだよ? それをゲームメディアの関係者が倒せないとかって,ナッハッハそんなの聞いたことないよ。次は倒せる。

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進んで
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ボスまで来て
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あっ!
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戦闘不能

 ……。
 ――よしじゃそろそろ本気でやろうかな。これまでのプレイで大体何となくあのボス(オグルモックという名前)の倒し方は分かってきている。
 ヤツは「遠距離」「中距離」「近距離」と三つのレンジの攻撃をすべて使ってくる強敵だ。だが三つの技を同時に繰り出すことはできないッ! つまりそこがヤツの弱点であるということをプロゲーマーである僕はこれまでの戦いからすでに見切っている! 思うにヤツの攻撃方法には一定のパターンがあるのではないだろうか? その法則さえつかんでしまえばあとはこっちのもの。
 常に攻撃がこない場所へこない場所へと移動しながら戦い続ければ,うまくいけばノーダメージであのモック野郎を簡単に倒しきることができるであろうことは,赤子の手をひねるよりも赤子赤子小さい子ハァハァ。
 よし,再戦だ。行こうトショカード。

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進攻
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再戦
戦闘不能
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 トショカードーーーーーー!!! 
 ――んーもおお,おかしいなあああ! 
 ところでこれってボスの所まで行くのに毎回ステージをいくつも攻略しないといけないのがチトつらい。
 でも習熟度なんかは溜まっていくし,アイテムもそれなりに増えていくし,それって少しずつこっちが強くなっていってるってことだからまあ,いいや。次だ。次行こうトショカード。

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進撃
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呪い!
戦闘不能
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 ………………。
 いまこれ――いまこれ死んだけど違うの,聞いて。敵の攻撃パターンを把握しようと思って観察してたんだけど,パターンが見つかる前にトショカードが死ぬの。
 んで何で死ぬかっていうと,このキキモってモンスターはもともとあんまり頑丈なタイプじゃないのよ。それに加えてこれまでのレベルアップ時には長所である「かしこさ」を伸ばしてあげようと思い,そういうタイプのエサばっかりあげていたから,ライフがあんまり伸びてないのこの子は。
 だから負けるのは僕のせいじゃないっていうか,いやそんなトショカードのせいにしてるとかそういうんじゃないよ? たぶん早すぎた。来るのが。もう少しレベルを上げてからきたほうがいいんだこれは。そうしよう。

 そんな感じに方針を変えて,これまでにクリアしてきた冒険ステージを再びあっちこっち回ってきた。トショカードのレベルもさらに上がった。いいぞトショカード。うん,これでいけるよ。僕のウデじゃないよ,レベルだったんだよ。さあ再戦だ!

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「ゴオオオーッ!」
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戦闘不能

 ウアアアーーーー! トショカードーーーーーー!!! 
 ううう,ダメだ,なんかコツがゼンゼンつかめない。そして気付いてみればボスまでの道のりを何度も何度も繰り返しているうちにトショカードのレベルが最初の思惑に反して何だか上がってきちゃったよ。
 すぐにチェンジするつもりだったのに妙に愛着がわいてきた。こんなに何回もやられてる人はほかにはいないんだろうな……。

戦闘不能
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 トショカードーーーーーー!!! 
 ……。
 ……。
 ……やばいどうしよう(泣)。
 何がやばいってこのままじゃ記事が書けない。今回記事作成のために参加した先行βテストは3日間限定で,今はすでに開催3日めに突入している段階だ。
 さすがにそろそろ倒せないと,この先のコンテンツがレポートできない。でも最初のボスが倒せないなんてあまりにも恥ずかしすぎて,さすがに編集部の人に相談もできない。ああーどうしよう! プロゲーマー生命の危機だよ!

 ――はああ〜っ。泣いていてもしょうがない。とにかく今できるベストに取り組もう。できることは全部やろう。やってなかったこともどんどん試そう。

 じゃあまずはアイテムの売却と買い物だ。
 いやほら,さすがに最序盤だからさ,まだ買い物とかが必要な段階じゃないと思っていたし,周囲を見回してもそれほど新しいアイテムを身にまとっているカンジの人は見かけないし,それってつまり,あの程度のボスなら装備品に頼らずにクリアしている人がほとんどってことだし,それだったら僕だけ装備を買い集め始めるのって悔しいジャン?
 でももうそんなこと言ってられない。とりあえず今は必要ない合成素材系のアイテムはどんどん売り払って資金を作り,装備品を買いそろえていく。まずはブリーダーの装備。

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 装備したら可愛くなった。しかしハァハァしている暇はない。MFLにはモンスター用の装備品もあるので,そちらも購入してトショカードに装備させる。買ったのは鈴とカサだ。

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 あはは。かなり小さいけど首もとにつける鈴もちゃんとグラフィックスに反映されてるね。いいじゃない。カサもかわいい。劇的な変化はないかもだけど,少しは違うはず。


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 ほかにまだやってないことないかなあ。公式サイトに何かヒントでも出ていないかとチェックしてみると,簡単な町の地図を見つけた。
 これを見ると,トショカードにあげるエサをこれまでに何度も買っている食材屋の向かいには,雑貨屋があるらしい。気がつかなかった。
 雰囲気的にここでは,ポーションなんかが売ってそうな気がする。これまでに戦利品としていくつか小さいポーションを入手してきたが,さらにいくつか購入して数を揃えれば,けっこう役に立つのかも。
 早速行ってみて,付近にいるそれっぽいNPCに話しかけてみたのだけれど……うーん,どうやら今回のテストでは買えない状態みたいだ。まぁならしょうがない。さっと頭を切り替えてヤツと再戦だ! 次はイケル! さあ行こう! トショカード!

戦闘不能
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 トショカードーーーーーー!!! 
 ああ……もう……こころが……。……自分のヘタクソさ加減に対して折れそうだよ。
 打ちひしがれて町中をトボトボと歩いていたら……あれ?

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 雑貨屋あるじゃん! ていうか! ああ! これはさっきは僕が見落としていただけだ! スマン! なるほど,一件隣の店だったのね。

左の暗い看板が雑貨屋。右の看板は違う店
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 のぞいてみたらポーションをちゃんと売っていた。
 所持金に対して十分買える水準の値段だ。まあ僕がリトライのしすぎで所持金だけはこの段階にしては多すぎるほど持っているってだけでもあるけどさ……ヘ……ヘヘ……,まあいいや。とにかく購入。

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 ここ最近の戦いを通じ,僕は持ち前の鋭い観察力によって,あの憎きモック野郎は「同じ攻撃を2連続で繰り出すことはないっぽい」ということを見極められるようになってきた。
 つまり「直前に攻撃が放たれたレンジに毎回移動するようにすれば,次の攻撃を受けることはない」ということだ。
 まあでもどうせネ,どーーーせ僕はアクションの腕前がへぼへぼなんでネ,トショカードはいくらかダメージを受けてしまうことになるんだろうけど,そこをポーションでカバーできれば勝てるかもしれない。
 つらいけどもう一回行ってみよう。トショカード,いつもすまないねえ。

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今度こそ
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どんどん奥へ
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奥へ奥へ
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再戦
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調子いいぞ
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ポーションポーション!
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耐えろ耐えろ耐えろ……
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――あっ!

 ――勝っ……,

 勝ったああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーうわあああああああああああああああああああああああああああああああーーーーーーーーーーーーー!
 しかもこんな序盤のボス倒しただけなのにモニターの前でリアルでいろいろ動いて大喜びしちゃったよ,わははははははハズいなアハハハハハハ。

 あーもー良かったああーーこれで原稿書けるよ。ホントヨカッタ。トショカードもがんばった!

はー,あの木,たいへんでした……。
でもまだまだたいへんなことは,この先にもたくさん待ち構えているみたいです。
長老からは,“イダル”という名前の石が原因で,いろいろと異変が起きているという話を聞きました。

どうやらこれからは,あちこちに散らばっているイダルを集めることになるようです。
頑張らないと!

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「Hellgate:London」からモッチーが生まれた〜〜〜!


 喜びのダンスもひととおり踊り終えたので,再びパソコンの前の席に座ってプレイを続ける。

 町に戻って長老NPCに話しかけるとストーリーが進み,CDなどのディスクからモンスターを再生できるようになった。おおーようやくだ。うおお楽しくなってきた! 再生したい!!
 モンスター再生はゲーム内の「神殿」で行う。いわゆるCDだけでなくDVDなどからも再生が可能だ。とりあえずすぐに手の届くところに置いてあったものをサッっと取ったら,それはPCゲーム「Hellgate:London」(英語版)! もう何でもいい! このディスクを入れて再生をGOだ! GO! GO! GeForce GO!!

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セットして……
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ん?
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お?
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おおっ
――――っっ!!!!
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 モッチイィィィィィィィイイイィイイイーーーーー! カアアアアワアアアアイイイイイイイイぃぃぃいぃぃぃいっぃぃぃあああああああああああーーーーーーーーーいやあああああああああーーーーーーーーー!!!!!!

 ――っ,――はぁ,はぁ……,ちょ,ちょっといま興奮しすぎてよく分かんなくなってたけど,――うん,あー,なんかアハハ嬉しいなコレ。
 Hellgateでモッチーなところもいいな。面白いからいろんなCDをどんどん入れてどんなのが出てくるか見てみよう。でも今回は,スペースの関係でこれだけ。
 このモンスター再生関連については,次回あらためてレポートする予定なのでお楽しみに。


「ライセンス」を活用すれば,あんな苦戦しなくて済んだのに


 話を戻そう。このあとも僕はトショカードと一緒にプレイを進めていった。どうにも倒せなかったストッパーを撃破できたおかげで,ずいぶん心に余裕が生まれて軽やかにプレイを進められるようになったのだ。いい感じ。
 そしてそうなると,これまで見えなかったものが徐々に見えてくるようになってきた。実は……実はオグルモックはここまで苦労しなくても倒すことができる相手だったようだ。プレイを続けてみて,ようやくそのことが分かってきた。うひぇひぇひぇ照れるね。

 まず一個,僕が忘れていた大きなものに「ライセンス」のシステムがある。
 相棒のモンスターが「レベルアップ」することで強くなっていくことは先述のとおりだが,実は本作にはブリーダー側にも成長の仕組みが用意されている。それがライセンスだ。

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 モンスターが習熟度を得ていくように,ブリーダーは冒険を通じて「BP」というポイントを得られる。このBPを消費することで,ブリーダーはライセンスを習得できるのだ。
 MFLのライセンスは,ほかのゲームでいうところの「スキル」に近いものになっている。今回のプレイでは,例えば「アイテム出現率アップ」とか「回復薬の効き目アップ」などというライセンスを習得できた。

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 ライセンスには「見習いブリーダー」「一般ブリーダー」というような大きなくくりもあるが,その内容は細かなライセンス(スキル)の集まりであり,それらは一つずつちょこちょこと習得できる。
 つまり本作のライセンスは,ポイントをゆっくりじわじわと溜めたあとにドカン! と取得するものではなくて,(とくに序盤では)冒険から帰るたびにちょこちょこと上げていくと良いという性質のものなのだ。
 僕はこれに気がつかなかったので,有用なライセンスが一つもなく,それでいてBPばっかりがごっちゃりと溜まっている状態になってしまっていた。これが戦闘をキツイものにしていた理由の一つだ。

グループさえ組んでいれば,あんな苦戦(略)


 そしてもう一つ,こちらのほうが影響は大きいのだけれど,実はなんと! MFLではグループを組むとステージ攻略が格段に楽になる!
 ……い,いやその,オンラインゲームなんだから当たり前のことなんだけど,僕はけっこう恥ずかしロリ,おっと間違えた,恥ずかしがりなので,グループ組んだりとかためらっちゃうほうなんだよね。
 だけどこれがまずかった。MFLはグループが非常に組みやすいゲーム設計になっていて,これを利用しないのはかなり損なのだ。

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 というのも,MFLのグループは冒険ごとに毎回編成されるタイプで,船着き場のカウンターにいる女性NPCに行きたい場所(冒険ステージ)を告げると,そのプレイヤーをリーダーとした,その場所行きの“便(びん)”がセッティングされるのである。
 ほかのオンラインゲームでいうところの「ルームを作る」感覚だ。ここでパスワードを設定しなければ,そのルーム(便)はオープンな便となる。ほかのプレイヤーは,オープンな便に対してはカウンターの男の子のNPCを通じて簡単にジョインできる。挨拶はジョインしたあとに一言かければいい。
 この仕組みを使ってグループメンバーをササッと集め,カジュアルに冒険へ出掛けていくのが,先行βテストではスタンダードな遊び方になっていた(ということに僕は後から気がついた)。

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 冒険ステージはそれほど広くないので,MFLにおける一回の冒険は短時間(10分くらい)で終わる。ステージクリアするとグループはその場でサックリ解散となって,ブリーダーたちは各々町まで戻される。また出掛けたい人は,ほかのグループにジョインするか,自分がリーダーになればいい。
 つまり,MFLではグループ参加に必要な心理的コストが非常に低く設定されているのだ。一回の冒険は短時間で終わるから少ししかプレイ時間がとれなくても楽しめる。グループは冒険のたびに解散するから「そろそろグループ抜けたいからそのことみんなに伝えなくっちゃ……,でももう少し付き合わないと悪いかな……」といった,オンラインRPGにありがちな面倒くさい気持ちの負担もない。
 また,グループは頻繁に組み替わることになるから「メンバー募集の全体チャット」とか「応募のウィスパー」みたいなものは必要ないという空気がゲーム内に自然と出来上がり,いろいろなものがサクサクと進んでいくというわけだ。

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 そして,この仕組みを利用してグループでオグルモックに挑んでいれば……一人でやるよりもかなり簡単に倒せた,と思うんだよね。実際このあとに遭遇した別のボスも,一人プレイ時に初めて遭遇したときには「こりゃあ絶対に一人じゃ無理だろーー」って感じだったけれど,次にグループで行ったら,苦戦することはあっても最後には撃破できた。

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 まあそういった実利的な問題は抜きにしても,やっぱりグループプレイはおすすめだ。だって単純に楽しいんだよね。グループメンバーがいて,それぞれのパートナーのモンスターもいて,ゲーム画面はソロのときとは比べものにならないくらい賑やかになる。
 人数が増えてもアイテム獲得のチャンスが減ったりはしないようだし,得なことばっかりなので,まずは思い切ってグループに飛び込んでみることをおすすめしたい……って,それができてなかった僕が言うのもアレだけど。

 ともかく,MFLのプレオープンは2009年12月15日,つまり昨日から行われている。プレイは無料で誰でも参加可能。コンシューマゲームとして人気を博してきたシリーズの最新作でもあるし,なんとなーく気になっている人は,やってみるのもいいんじゃない? それじゃあ今回はここまで。ニャッピーo(≧∀≦)o

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「モンスターファーム ラグーン」公式サイト

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    モンスターファーム ラグーン

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