ニュース
ガイアックス,「とぅいんくる」記者発表会を開催。ターゲットは“アキバ”
とぅいんくるは,可愛いキャラクターを操作して,ほかのプレイヤーと対戦するというレースゲーム。車やバイクといった乗り物ではなく,「とぅいんくる」という星形の生物に乗り,時には対戦相手の邪魔をしながら1位を目指して突っ走るというものだ。
プレイヤーキャラクターには,それぞれの個性をさらに生かすようなコスチュームが豊富に用意されており,これで着せ替えを楽しむこともできる。
まず7月28日(金)に,オープンβテスト用ゲームクライアントの先行ダウンロードがスタート。テスト自体は8月1日(火)15時30分から8月10日(木)23時までの期間,連日15時30分〜23時に行われる。なお,8月5日(土)のみ,翌6日(日)23時まで連続してオープンする(開始は15時30分)。
本作では3月24日から30日にかけてクローズドβテストを実施していたが,それから4か月の時を経て,ようやくオープンβテストにこぎ着けるという形だ。
当然のことながら,オープンβテストのあとには正式サービスが控えている。テスターからの意見や感想をもとに,ゲームの再調整や開発が行われる予定だが,これに要する期間が不透明であるため,現段階で開始時期は未定とのこと。ただし,オープンβテスト時のキャラクターデータなどは,すべて正式サービスに引き継がれる予定ということは,明らかにされている。
ちなみに正式サービスの課金方式は,アイテム課金制が採用されるようだ。アイテムの購入には,とぅいんくるの世界で流通している通貨という設定の「RP」が必要で,とぅいんくるがサービスされるゲームサイト「ムポー」の仮想通貨「ムポンド」を使って,「RP換金チケット」を購入すれば入手できる。現時点では,1RP=10円相当になる見込み。
オープンβテストではキャラクター固有の「必殺技」が追加実装されるほか,正式サービスでは神田朱未さんをはじめとした,登場キャラクターの声を担当している声優陣によるシナリオアイテム「日記」が登場する予定だ(出演声優については以前の記事を参照してほしい)。
なお,この日記はゲーム内アイテム「ハテナカン」を使用することで手に入るレアなアイテム。イベントシーンの映像と共に,ゲームの世界観がよく分かる音声のみのミニドラマを楽しめるらしい。
■「とぅいんくる」のターゲットは「A-BOY」
記者発表会では,冒頭にガイアックスの代表取締役副社長COO 中島 裕氏が,「クローズドβテストから数か月経ったが,オープンβテストでは,もう一皮むけたとぅいんくるをお見せできる」と,その自信を覗かせていた。
その後壇上に登った,開発元であるリヴィール ラボラトリの代表取締役社長COO 田中泰生氏は,「キャラクターが(めいど in じゃぱんの?)メイドさんよりも,めっちゃ可愛い!」と繰り返し強調。本作のプロデューサーであるガイアックスのTankMUSASHINO氏は,「キャラクターが可愛いということ,ゲームであるということなどから,まずは秋葉原を中心にプロモーション展開を行っていく」と断言するなど,明確に「対象:A-BOY(Akihabara Boyの略)」を打ち出していた。
以前にもお伝えした「とぅいんくるガールズ」オーディションも含め,「萌え」市場をターゲットに,あれこれ施策を練っているようだが,ここまで来るとあざとさを通り越し,ある種のすがすがしさすら感じる人も多いのではないだろうか。
なお,とぅいんくるガールズは3人組のグループになる予定で,ゲーム内キャラクターの声を担当するほか,テーマソング,公式サイトで配信するWebラジオのパーソナリティ,インターネットカフェなどでのプロモーション活動などを行うことになるという。8月27日(日)には秋葉原の廣瀬無線5Fイベントホールで,入場無料の公開オーディションが開催されるので,興味のある人は見に行ってみよう。
また,秋葉原駅近くを走る総武線の高架にも,近々とぅいんくるの広告が張り出されるとか。これもまた,夏休みを利用して秋葉原に行ってみよう! などと思っている人は,探してみるといいかもしれない。
それによると,2月にオープンしたゲームサイト「ムポー」の会員数は,「ストーンエイジ2〜パルコレクション〜」のβテスト時などを中心に徐々に伸びているとのこと(具体的な数値こそ公表されなかったが……)。しかし,クローズドβテストを2006年5月中に行うとしていた「天晴!からくりボウリング」,2006年秋に行うとしていた「超学校」は,ともにスケジュールが遅延しており,現時点では2007年サービス開始予定となっていることも明らかにされた。とぅいんくるにしても,当初は4月中にオープンβテストを行う予定だったわけで,ムポーで提供予定の各タイトルが,ストーンエイジ2を除きことごとく遅れている状況は,ガイアックスとしても予想だにしていなかったのではないだろうか。
この原因として,「オンラインゲームを国内で作るというのは,なかなか難しいものがある」と越知氏は語っていたが,国産だからこそプレイヤーの目が厳しくなりかねないだけに,慎重にことを進めたいところなのだろう。だが最近,国産の新作オンラインゲームがチラホラと発表され始めており,うかうかしていると「複数の国産オンラインゲームを用意」するというムポーのアドバンテージが,損なわれてしまう可能性も十分にある。
こうしたことを考えていくと,まずはとぅいんくる,そして先行して明日(7月25日)より正式サービスがスタートするストーンエイジ2で,一定の成果を上げておきたいところだろう。ターゲットが大きく異なる2タイトルを同時期にサービスすることで,どこまで市場に食い込み,ムポーのスタンスを打ち出せるかが,ガイアックスにとって最初の試金石になりそうだ。(TeT)
- 関連タイトル:
とぅいんくる
- この記事のURL:
(C)2007 UTD Entertainment Co. Ltd. All Rights Reserved. (C)GTE. Reveal Games 2007