［韓国ゲーム事情＃462］「君主」姉妹作はターン制ストラテジー

Kimの韓国最新PCゲーム事情＃462

「君主」シリーズ新作は，戦闘に特化したターン制ストラテジー（2006/1/16）

Text by Kim Dong Wook特派員

　日本でも2005年末よりオープンβテストが行われている政治経済MMORPG「君主」の，姉妹作といえる新作「君主バトルオンライン」が韓国で登場し，話題を呼んでいる。

　君主バトルオンラインは，君主のデベロッパであるNDOORSの“君主ワールドプロジェクト”の一つの核を担う，RPGとストラテジーを融合したタイトル。3人から9人までの傭兵を雇ってチームを組み，戦略を駆使して戦闘を行っていくという，緊張感溢れるターンベースのゲームだ。
　説明するまでもなく，プレイヤーのターンが終わると，相手のターンになり……といったスタイルの戦闘になるわけだが，これはオンラインゲームとしては非常に珍しいものといえるだろう。

ミル

　本作には，「ミル」「アルム」という主人公キャラクターが登場するが，今後は日本版や中国版の君主に登場するキャラクターも追加され，壮大な世界観を形成することになる予定だ。なお，ゲームの舞台もアジア大陸のみならず，ヨーロッパ大陸へと拡大していく。
　ゲームに登場する傭兵は職業ごとに特殊能力や特徴を持っており，当初から多彩なタイプが用意されている。なお，職業は今後も持続的に追加される。
　また，傭兵は戦績に応じて「英雄」に昇級することがあり，英雄になると一般の傭兵以上に優れた能力を持つようになるという。

アルム

　オリジナル版の君主との連動システムが用意されているのも，本作の大きな特徴。
　「交易所」を使えば，君主のプレイヤーが生産したアイテムを本作で購入して使うことができるし，逆に各種アイテムを用意して君主のプレイヤーに生産を要請することもできる。こういった貿易が行えるのも，本作のポイントだ。
　このようなシステムは，“君主”というタイトルが付いたすべてのゲームを，一つのネットワークで結ぶ計画（君主ワールドプロジェクト）の，基盤に相当するものになる模様だ。



　君主，君主バトルオンライン（以前は「巨商伝」も）の開発を行ってきているNDOORSのKim Tae Gon開発取締役は，「君主バトルオンラインは，オンラインRPGとコンシューマゲームそれぞれの楽しさを融合した，新しいスタイルのゲーム性を提供することになるでしょう。君主で政治と経済システムの楽しさを体験したら，今度は君主バトルオンラインで戦闘の楽しさを味わってもらえるはずです」とコメントしている。

　なお君主と君主バトルオンラインは，韓国ではNDOORSが開発とサービスを担当しているが，同社は別のゲームタイトルであることを強調している。
　そのため，日本での展開についてNDOORSの関係者に問い合わせてみたところ，「韓国でのサービスが安定化してから，日本サービスを考える予定です。君主との連動もあるため，ゲームポットでサービスすることもあり得るでしょうが，まだ何も決まっていません」との回答だった。

　君主バトルオンラインは，2005年末にクローズドβテストを行い，本日（1月16日）からプレオープンβテストがスタートしている。