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  • 発表日:2006/01/06
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Intelが次世代CPUコア「Merom&Conroe」の改良点を明らかに
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印刷2006/02/24 21:24

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Intelが次世代CPUコア「Merom&Conroe」の改良点を明らかに

 2006年2月24日,Intelの日本法人であるインテルは,報道関係者向けに「クライアント・レギュラー・アップデート」を開催した。このイベントは今回が初開催。同社が「クライアントPC」と呼ぶコンシューマ向けPCに関連した製品やキャンペーン情報を紹介するものとして,今後,2か月に1回程度のペースで定期的に開催されるという。

インテル マーケティング本部長 阿部剛士氏
 今回のクライアント・レギュラー・アップデートでは,インテルのマーケティング本部長である阿部剛士氏が,クライアント向けCPUのロードマップについて解説した。

 2005年,IntelはデスクトップPC向けにデュアルコアCPU「Pentium D」を投入。それに続く製品として,2006年1月にモバイル(=ノートPC)向けのデュアルコアCPU「Core Duo」を投入したが,PCメーカーからの反応は非常によいとのことだ。
 阿部氏は,デスクトップとサーバー向けにデュアルコアCPUが登場した2005年を「デュアルコア元年」と位置づけつつ,モバイル向けにデュアルコアCPUが登場した2006年を,本格的にデュアルコアCPUが普及し始める年になると述べる。

2005年末から2006年にかけてのCPUロードマップ。開発コードネーム「Yonah」(ヨナ)として知られていたCore Duroに続き,2006年後半にはMeromとConroeが控える
 そして,2006年後半に投入される予定になっている,開発コードネーム「Merom」(メロム)「Conroe」(コンロー)の2製品について,マイクロアーキテクチャ(=基本的な設計概念)について,いくつかのアップデートを行った。

 MeromとConroeは,同じマイクロアーキテクチャのCPUで,前者はモバイル用――つまり現行Core Duoの後継――,後者はデスクトップ用。詳細な解説は,2006年3月7日から3日間,サンフランシスコで開催されるIntelの開発者向けイベント「Intel Developer Forum Spring 2006」で詳細が解説される予定だが,それに先だって,概要が説明されたことになる。

Merom&Conroeに採用される次世代マイクロアーキテクチャーの概要。主に「命令実行パイプライン」「電力効率」「キャッシュ」「メモリアクセス」の4点にフォーカスして改良が行われているという
 まず,MeromとConroeでは,命令実行パイプラインが大きく改良され,4命令同時発行が可能になるほか,パイプラインのステージ数は14となる。ちなみに,現行のPentium 4/DやCore Duoは3命令同時発行なので,クロック周波数が同じでもMeromやConroeのほうが性能は高くなるはずだ。
 さらに,14というパイプラインステージ数は,Pentium 4/DのNetBurstアーキテクチャに比べれば少ないものの,Pentium MやCore Duoよりは深い。Pentium MやCore Duoより,動作クロックを上げやすいというわけである。

 MeromとConroeでは,パワーマネージメント機能が強化され,電力効率が向上するほか,キャッシュシステムやメモリアクセス機構も改良される。キャッシュシステムについては,2個のCPUコアのL1キャッシュ間で直接データを高速に転送できるようになるとのこと。メモリアクセス面では,データを予測してプリフェッチすることが可能になるという。

 続けて阿部氏は,現行Pentium MとCore Duoとのパフォーマンス比較結果も示した。それによれば,Pentium M 730/1.60GHz搭載システムに比べて,Core Duo T2300/1.66GHzは80%,Core Duo T2600/2.16GHzは145%も高速とのことだ。もちろんこれは,デュアルコアCPUのメリットを最大限に生かせるマルチスレッド環境における結果だが,それでも,圧倒的な差は興味深いところである。

左:Core Duoを搭載するCentrino Duoプラットフォームと,Pentium M搭載のCentrinoプラットフォームとの比較
右:Core Duo搭載ノートPC(写真左)とPentium M搭載ノートPC(写真右)で,高解像度ビデオを再生しながら,MP3→AAC変換を行うデモ。Core Duoではコマ落ちなく動画を再生し,ファイル変換も短時間で終わることをアピール


■新しいCMと販促キャンペーンが始まる
インテル マーケティング本部長 江田麻季子氏
 次に,同じくインテルのマーケティング本部長である江田麻季子氏が,国内におけるブランド戦略やマーケティングキャンペーンについて解説を行った。

 マーケティングキャンペーンとしては,2006年2月25日から日本独自の新しいテレビコマーシャルがオンエアされる予定だ。このコマーシャルは,見たことのある読者も少なくないと思う「サボテン編」と「ドクター編」に続くもので,「みつばち編」と「犬編」が全国5都市(東京・大阪・名古屋・札幌・福岡)でオンエアされるという。

 このほか気になる情報としては,自作ユーザーをターゲットにしたデュアルコアCPU販促キャンペーン「Dual Coreで行こう!インテルで行こう!」がある。このキャンペーンは2006年3月1日から4月30日までの2か月間にわたって行われるもので,リテールパッケージ版のIntel製デュアルコアCPU(Pentium D,Pentium Extreme Edition,Core Duo,デュアルコア版Xeon)を購入することで,液晶テレビやiPod nano,Intelオリジナルグッズなどが抽選で当たるというものだ。春にゲーム用PCの刷新/導入を考えている人は,記憶に留めておいてはどうだろうか。(石井英男)

左:デュアルコアCPUボックス製品販促キャンペーン「Dual Coreで行こう!インテルで行こう!」の概要。キャンペーンサイトはhttp://www.info-event.jp/dual-core/
右:このほかにも,家電量販店のデオデオと協力して実施するユーザー体験イベントや,40〜60代の男性をターゲットにした「Mensポータルサイト」公開など,コンシューマ向けへの取り組みをインテルはアピールしていた
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