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[E3 2010]あの問題作がついに目覚める! 「Postal III」は,大不況に襲われたアメリカで職探しに奔走するポスタル・デュードの忍耐力がカギ
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印刷2010/06/18 22:00

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[E3 2010]あの問題作がついに目覚める! 「Postal III」は,大不況に襲われたアメリカで職探しに奔走するポスタル・デュードの忍耐力がカギ

画像集#004のサムネイル/[E3 2010]あの問題作がついに目覚める! 「Postal III」は,大不況に襲われたアメリカで職探しに奔走するポスタル・デュードの忍耐力がカギ
 「Postal」といえば,1997年にオリジナル作品がリリースされ,無害な一般市民までを射殺できるという過激なアクションや内容が,教育委員会から郵便局にいたるあちらこちらで問題視されてきた作品だ。2003年の「Postal 2」では,そういった批判を逆手にとって,「暴力行動に出るか,誰も殺さずに真っ当に生活しようとするかはプレイヤー次第」というゲーム性を建前にしており,ゲーム内において,開発元のRunning with Scissorsは,人種,性差別,ゲーム業界までさまざまな分野に挑戦状を叩きつけている。
 そんな問題作の最新作「Postal 3」は,2005年に制作が発表されていたものの,2007年になって開発及びロシア国内での販売がロシアのAkellaに委託されており,Running with Scissorsはストーリーの作成を含めた監修としての立場になっている。

 ここしばらく,あまり表に出てこなかったPostal 3が,久々にE3という公の場に帰ってきた。もはや,セクシーなポスタル・ガール達に囲まれたゲーリー・コールマン氏のゲリラ的な広報活動は期待できないものの,Akellaブースにあったノートパソコンで,Postal 3はしっかりと作動していたのだ

Postal 3の開発にはSourceエンジンが使用されており,それほど新しくなさそうなMacbookでもサクサク動いていた
画像集#012のサムネイル/[E3 2010]あの問題作がついに目覚める! 「Postal III」は,大不況に襲われたアメリカで職探しに奔走するポスタル・デュードの忍耐力がカギ

 Postal 3のストーリーは,前作の拡張パック「Postal 2: Apocalypse Weekend」での核爆発で滅亡してしまった町Paradise(パラダイス)をあとにした住人達が,同じアリゾナにあるCatharsis(カタルシス)という名の田舎町に集団移住してきたところから始まる。主人公のポスタル・デュードらにとって不運なのは,折からの世界的大不況によって,カタルシスのある地域も大打撃を受けており,ガソリンは10倍もの値段に跳ね上がってしまっている。職を失ったアメリカ人の不法流入を防ぐため,メキシコが国境警備を始めるというありさまだ。
 そんな中,ポスタル・デュードは真っ当な生活をするために,キツく,汚く,危険な3K職を転々とし,やっかいな雇用者達の注文に応えようと奔走する。しかし,彼の前にはなんでも反対するサッカーマムやホッケーマム達,汚職塗れの公職者や警官,セグウェイに載ったゲイギャング,エコロジー至上主義者,さらにはアル-カイーダやベネズエラ軍までが立ちはだかり,ポスタル・デュードに悪魔の囁きをするわけである。

Akellaのプロデューサー,Belkin Andrew氏
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 今回は,Akellaのプロデューサー,Belkin Andrew氏にPostal 3のデモを見せてもらったが,そのポスタルっぷりは健在だ。最初に紹介されたのは,元プレイメイトのジェニファー・ワルコット(Jenifer Walcott)さんに雇われて,彼女のサイン会に押しかけてきたサッカーマムを,ティーザーガンで撃退するという仕事。
 サッカーマム達は非常に暴力的で,プラカードであたりを破壊しまくるし,ティーザーガンなどなんの役にも立たない。ジェニファーにはティーザーガン以外を使用しないよう念を押されているものの,いつになったら規定の15人ものサッカーマムを撃退できることやら。もちろん,念のためにピストルを腰に忍ばせているのだけど……。

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 また,次のミッションでは,これまた実在の人物である,アメリカを代表するポルノ男優ロン・ジェレミー氏の経営するアダルトストアで,客の残したチリ紙や汚れを,専用のバキュームで吸い取り歩くという仕事を得る。
 カタルシスには,右手が彼女の男達がわんさかといるようで,なかなか仕事がはかどらないが,そうこうするうちに今度は店内にホッケーマムの集団が侵入。再びプラカードであたりを打ち壊し始めるのだ。今回もジェレミー氏に銃器の使用は認められておらず,デュードはバキュームを逆流させて応戦。ジュースをかけられたホッケーマム達は嘔吐したりはするものの,なかなか店の外には出て行こうとはしない。ここでもやっぱり,早く3K職から脱したい気分にさせられるわけである。

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 もちろん,本作でもバッジャーガンや狂犬チャンプ,クロッチーといったキャラクター達が登場するほか,映画「Postal」を撮影した史上最悪のゲーム映画作家,ウーヴェ・ボル氏もゲスト出演することになっている。プレイヤーの我慢の限界を超えるお下劣さは本作でも健在で,今回のデモを見ている間中,めまいがして仕方なかった。
 Andrew氏によると,ロシア国内では年内リリースを目指して開発を進めているとのことで,いよいよ制作も佳境に入ってきたようだ。今後は,ますます情報も増えていくことだろう。今後の展開に期待したい。

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    Postal 3(Macintosh)

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