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印刷2021/09/30 12:00

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【PR】「WE'RE ALL GAMERS」。ゲーマー向けブランド「HyperX」はゲームで人々をつなげるために何を手がけているのか

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 ヘッドセットやマウス,キーボードなど,ゲーマー向け周辺機器で名高いブランドの「HyperX」。海外ではeスポーツイベントへの協賛や出展でゲーマーに広くアピールしているほか,格闘ゲーマーのウメハラ選手やボンちゃん選手をアンバサダー「HyperX Heroes」に選出し,製品のプロモーションを展開するなど,積極的な取り組みを続けている。

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HyperXの本部オフィス
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 もともとHyperXは,メモリモジュールやストレージ製品で知られるKingston Technology(以下,Kingston)のゲーマー向けメモリ製品シリーズとして始まったが,その後,ゲーマー向け周辺機器を幅広く手がけるようになり,ゲーマー向けブランドとして広く知られるようになったという経緯がある。
 2021年には,大きな転機が訪れた。世界的な大手PCメーカーである「HP」がHyperXブランドを買収したことで,同社のゲーマー向け周辺機器ブランドとして,新たな一歩を踏み出すこととなったのだ。

 そんなHyperXは,ブランドメッセージとして以前から,「WE'RE ALL GAMERS」(国内では「私たちは,ゲームでつながる」)を掲げている。性別や年齢,社会人か学生か,あるいは国籍や民族,さらにはゲームのうまさやプレイ時間を問わず,ゲームを楽しむ人は皆ゲーマーであると訴えるものだ。

HyperX | WE'RE ALL GAMERS


 HyperXのこれまでとこれから,そしてブランドメッセージに込めた意図などについて,HyperX eスポーツマーケティング担当者にインタビューを行い,詳しく聞いてみた。


eスポーツとコミュニティに寄り添うHyperX


4Gamer:
 HyperXのブランド自体は15年以上の歴史がありますが,メモリやストレージ以外のゲーマー向けデバイスに取り組み始めたのは,2014年頃からだったと記憶しています。ブランドの歴史について,簡単に教えていただけますか。

HyperX:
HyperX初のヘッドセット「HyperX Cloud」
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 HyperXは,2002年にKingstonのメモリ部門からスピンアウトしてスタートし,その後にSSDも手がけるようになりました。
 しかし,Kingstonの高性能製品ブランドから,独立したゲーマー向けブランドへ移行するには,周辺機器のラインナップを拡充させる必要があります。そこで,2014年にHyperXとして最初のヘッドセットを発売しまして,これが大きな支持を得たのです。その成功を踏まえて,キーボードやマウス,そのほかのゲーマー向けアクセサリを幅広く展開するようになったわけです。
 現在はKingstonを離れて,PCメーカーであるHPの傘下となりましたので,今後もゲーマー向け周辺機器に100%注力するブランドとして展開していきます。

4Gamer:
 数年前のことですが,シドニーで開かれたeスポーツイベントを取材したとき,入り口の近くにHyperXのブースがあって,多くのゲーマーでにぎわっていたことを覚えています。HyperXは,eスポーツイベントを通じてブランドをアピールすることに,非常に積極的に取り組んでいたようですね。

HyperX:
 PCゲーマー向けの製品を扱っていくうえで,HyperXは,eスポーツやゲーマーコミュニティとの関わりを重視しているからです。
 HyperXでは,2002年の立ち上げ段階から,プロゲームチームへの協賛や連携を続けています。今後もeスポーツとコミュニティは,HyperXのブランディングとして重要なテーマであり続けます。

HyperXは,海外のゲームイベントにも積極的に出展している。左は2018年にオーストラリア,右は2019年に台北で行われたイベントの様子だ
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4Gamer:
 新型コロナウイルス感染症(以下,COVID-19)の世界的パンデミックにより,多くの人を集めたゲーマー向けイベントの開催が,世界的に難しくなりました。この問題は,HyperXのプロモーションにも影響を与えていますか。

HyperX:
 COVID-19の影響は,確かにありました。しかし,市場にとって大きな転換期を迎えるきっかけになったとも考えています。

 この1年間で,ゲーマー向け製品の市場は一気に伸びたのです。それはゲーマーだけでなく,ニューノーマルの状況で在宅勤務を行う一般のPCユーザーにとっても,仕事を快適に行うためにマイクやヘッドセット,キーボードやマウスが重要な存在になっているからです。仕事が終わったあとに,同じPCでゲームを遊ぶという人もいるでしょう。
 単純にゲーム用だけではない価値を提供することで,(ユーザーにとって)よりよい生活をどのようにもたらせばいいのかを,考える重要なきっかけになりました。

 COVID-19によるネガティブな影響は,ゼロではありませんが,前向きな提案を考えるきっかけになった,と言えるでしょう。

4Gamer:
 さまざまな周辺機器メーカーがあるなかで,ゲーマーにHyperXを選んでもらう,製品を体験してもらう場として,eスポーツイベントやユーザー体験会が機能していたと思います。COVID-19でそういった場が用意できなくなったのは,大きなデメリットにならなかったということでしょうか。

HyperX:
2017年に台北で行われたイベントにおけるHyperXブースの様子。ウメハラ選手と来場者の対戦イベントを行っている
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 Yesであり,Noでもあります。
 リアルイベントができなかったり,店頭展開が難しくなったりしたことで,「ゲーマー向け製品が欲しい」と考えている人が自分の手で試す機会がなくなってしまったことは事実です。そのかわりに,インフルエンサーやメディア,レビュワーによる新製品の紹介動画や紹介記事の数と頻度を増やすことで,多くの人たちの目に触れる戦略に切り替えています。

 たとえば,ヘッドセットの「HyperX Cloud II Wireless」では,発売に合わせてウメハラ選手やボンちゃん選手に製品の開封や紹介の動画を配信してもらったり,より深い製品紹介を行う配信をしたりすることで,新製品をアピールする機会を設けたという具合です。


4Gamer:
 HyperXはHPに買収されましたが,買収によってHyperXはどう変化した,あるいは変化しつつあるのでしょうか。

HyperX:
 まず,HyperXのチームは,HPから独立した立場で活動しています。そのため,近々でとくに大きな変化はありませんね。エコシステムを構築する目的でHPの傘下となりましたので,これまでどおり,HyperXは自分たちのポートフォリオに従って製品を展開していきます。
 プラス面での影響として考えられるのは,今後,HPの販路を使ってHyperX製品を流通させることで,これまで以上に製品を展開できるかもしませんね。

 HyperXは,HPがブランドや活動をより良いところへ引き上げてくれると考えています。Kingstonは,業務用システムや自作PCユーザーがメインターゲットになっています。一方でHPは,一般消費者向け市場で強い影響力を持っていますから,協力することで(HyperXが)大きく成長するきっかけになるかもしれないと考えています。


「WE'RE ALL GAMERS」に込めたメッセージ


4Gamer:
 今回のテーマは,HyperXのブランドメッセージである「WE'RE ALL GAMERS」です。そもそもなぜHyperXは,このメッセージをアピールすることにしたのでしょうか。

HyperX:
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 WE'RE ALL GAMERSというメッセージは,HyperXの立ち上げ当初から抱いていた思いです。ただ,HyperXが周辺機器を取り扱うようになってから,表立ってアピールするようになりました。それぞれの地域や市場状況に合わせて,少しずつ切り口を変えてはいますが,最終的には,どの地域でもこのキーワードを使っています。
 改めて,WE'RE ALL GAMERSが,我々にとってどう重要なのかを説明しましょう。

 ステレオタイプな認識では,ゲームがうまくて勝負に勝てるヒーロー的な人や,ゲームに没頭するオタクっぽい人が「ゲーマー」を自称したり,呼ばれたりすることが多いですね。しかしHyperXは,その固定概念を壊したいと思っています。
 ゲームがうまくなくても,配信を見てるだけの人でも,ゲームに対する情熱を持っていたり,ゲームを楽しんだりする人たちが,自信を持って自分のことを「ゲーマー」だと主張できるようにしたいのです。その思いを軸に,このメッセージをアピールしています。
 もちろん日本でも,WE'RE ALL GAMERSを積極的に使っています。日本でも,そうした固定概念が強く残っていると考えているからです。

 HyperXは,WE'RE ALL GAMERSをメッセージに使うことで,ゲームやゲーマーをもっと自然な存在に,ライフスタイルにしたいと考えています。「長いことゲームをやってるからゲーマー」という定量的な概念ではなく,「ある人の周囲に自然とゲームがある」という環境があり,その環境の中にHyperXの製品もあるという状況にしたい。それがブランドとしてのメッセージになります。



4Gamer:
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 WE'RE ALL GAMERSのWebページには,「HyperX Heroes」と呼ばれるアンバサダーが大勢紹介されていますね。彼ら,彼女らは,WE'RE ALL GAMERSを象徴する人たちということでしょうか。

HyperX:
 そのとおり,WE'RE ALL GAMERSを象徴する人たちを,HyperX Heroesに選んでいます。
 日本からは,ウメハラ選手やボンちゃん選手を選出していましたが,新しいメンバーとして,ストリーマーのZelarl(ゼラール)さんを加えました。HyperXとしても,これまでにない取り組みなので,ドキドキしていますね。


4Gamer:
 HyperXの製品作りにおいて,WE'RE ALL GAMERSのメッセージは,何か影響を与えているのでしょうか。たとえば,年齢や性別,右利きか左利きに関わらず使いやすいように作るといったことはありますか。

HyperX:
 まず前提として,HyperXにおいて年齢や性別は,仕様を決める条件ではなく,多くの人が使いやすいものを基準にしています。特定の状況にある人に向けて特殊な仕様の製品を出すのは,基本的には避けています。

 ただ,プレイする環境に合わせて,さまざまな選択肢を選べるようにはしています。たとえば,PlayStation 4やXboxファミリ,Switchで使える製品を揃えています。また,スマートフォン向けでは,オーバーイヤーのヘッドセットではなく,イヤフォンも出しているといった具合です。充電器も,それぞれのゲーム機専用ゲームパッドに対応したものや,(スマートフォンで使える)「Qi」対応の非接触型充電器を用意しています。
 つまり,特定のユーザーというよりは,ユーザーが遊びたいと考えている環境に向けて,製品を揃えるのを重視しているのです。

左は,PlayStation 4純正ゲームパッド用の充電器「HyperX ChargePlay Duo」,右は「Qi」対応の充電機能を備えたスマートフォン用グリップ「HyperX ChargePlay Clutch for Mobile」だ
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日本独自のプロモーション展開も予定


4Gamer:
 最後に,日本における今後の展開をお聞きします。まず,HyperXでは,日本でどのようなブランドプロモーションを予定しているのでしょうか。イベントでの展開が難しい状況がしばらく続きそうですから,何か新しい取り組みが必要かと思いますが。

HyperX:
 まず,具体的なプロモーションについて,お知らせできることはありません。
 現実的な施策としては,新製品の追加と,家電量販店における店頭流通を強化する予定です。COVID-19が落ち着き,店舗に人が戻ったときに,すぐ製品に触れられる環境を用意して,ゲーマーにアピールしようという考えです。

 日本のゲーム市場は,世界の中でもトップクラスの市場であり,ゲーム業界の要といえます。とくにコンソールとモバイルゲームに強いのが,日本市場の特徴です。
 それを踏まえて,HyperXでは2021年に,日本市場に向けて,ヘッドセット「HyperX Cloud Revolver Gaming Headset+ 7.1」をインスピレーションとしたHyperXブランド独自のキャラクターを作成して,日本限定の一般消費者向けキャンペーンを実施しました。

 今後も,日本独自の祝日や文化を考慮したプロモーション,デザイン,抽選キャンペーンに取り組みます。

4Gamer:
 製品分野での展開はどうでしょう。たとえば,コアなゲーマーやストリーマーに向けた製品を強化していくのか,それともカジュアルな製品を増やしていくのでしょうか。

HyperX:
 このご時世では,ゲーム体験に加えて日常生活の向上といった観点から,マイクの需要が高くなっていると考えています。人々が,ゲームや仕事のために自宅で過ごす時間が増える中では,バーチャルコミュニケーションにおいて,高品質な周辺機器は重要です。
 そのため2021年は,積極的にヘッドセットとキーボード,マイクをカジュアルゲーマーからヘビーゲーマーまでお勧めしてきました。

 とくにマイクは,ゲーマーと一般消費者双方に需要が高く,ゲームプレイだけでなく,仕事や趣味でのコンテンツ制作にも使用されています。それを踏まえて,引き続きヘビーゲーマーとカジュアルゲーマーに寄り添った製品を提供していきます。
 具体的な話は,2022年1月のCES 2022あたりで発表したいですね。

4Gamer:
 HPが展開するゲームPCそのものにHyperXブランドを付けるとか,これまでのHyperXブランドにはなかった周辺機器,たとえばゲーマー向けディスプレイをリリースするといった計画はありますか。

HyperX:
 HyperXとして,ゲーマー向け周辺機器に注力するのは当然です。製品で協業するよりも,HPのゲーマー向けPCにHyperXの周辺機器というエコシステムとして,協力したプロモーションを展開するほうが現実的ではないでしょうか。

東京ゲームショウ2018におけるHyperXブース。日本でも再びイベントの場でHyperXの製品に触れる機会が戻ってくることを期待したい
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