テストレポート
HW短評:Kingston「HyperX Predator M.2 PCIe G2 x4 SSD」(2)CrystalDiskMarkで逐次読み出し性能1400MB/s超を確認
→短評(1)
それに先だって1つ述べておくと,CrystalDiskMarkのバージョン3系(以下,CrystalDiskMark 3)は,順次読み出しが1600MB/s程度で頭打ちになり,またQD=1のランダムアクセス4KBのスコアが頭打ちで最新のSSDの傾向を反映しないなど,最新世代の高性能ストレージで性能を正しく計測できない問題があった。ただ,それはもはや過去の話であり,2015年4月30日にリリースされたバージョン4系(以下,CrystalDiskMark 4)で,これらは見事に解決されている。
CrystalDiskMark 4では,コアコードがMicrosoftの性能検査ツール「diskspd」に差し替えられ,テストスレッド数や32以上のQDをユーザーが自分で設定できるようになった。一方,スコアを従来のCrystalDiskMark 3と比較できなくなっている点には注意が必要だ。
今回は比較対象となるSSDを用意できなかったため,表の環境で初めてCrystalDiskMark 4を実行した結果を紹介することになる。
その結果を見てみると,PCIe 3.0 x16接続時とPCIe 2.0 x4接続時で最もスコアが異なるのはランダム4KBの読み出しで,PCH経由だと,CPU直結時に対してスコアが約69%に落ち込んだ。ランダム4KB(QD=1)の書き込みも,PCIe 3.0 x16,PCIe 2.0 x4,PCIe 2.0 x2接続型M.2スロットの順に低下が見られる。これが短評第1回におけるグラフ1の結果を生んだという理解でいいだろう。
PCIe 2.0 x2接続時は逐次読み出しのスコアが対PCIe 3.0 x16で約57%に留まっている。PCIe 2.0 x2の帯域幅は1000MB/sなので,コマンドなどのオーバーヘッドを加味すれば,約800MB/sというスコアは妥当な数字ではなかろうか。
CrystalDiskMark 4を初めて使ったこともあり,相対的な評価はできないが,PCIe 2.0 x4使用時の逐次読み出し1400MB/s超,逐次書き込み1000MB/s超という値がメーカー公表のとおりであることは述べておきたい。
KingstonのHyperX Predator Solid-State Drive製品情報ページ
※HW短評に関する注意
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