ニュース
ATI,249ドルの「Radeon X1800 GTO」を発表 7600 GT対抗か
Radeon X1800 GTOのインパクトは,その価格にあるといっていいだろう。Radeon X1800シリーズはこれまで,下位モデルのRadeon X1800 XLでも搭載製品の店頭価格が4万円台後半で推移していたが,Radeon X1800 GTO搭載グラフィックスカードの想定価格はなんと249ドル。1ドル118円で計算した場合,3万円を割り込む計算になる。
しかもスペックを見てみると,コアクロック500MHz,メモリクロック1GHz相当(500MHz DDR),メモリバス256bitで,上位モデルのRadeon X1800 XLとまったく同じ。シェーダユニット数はピクセル12基,頂点8基で,前者が上位モデルから4基削られているだけだ。発表時点では,ROPユニット数が公開されていないため,ひょっとすると上位モデルの16基から減らされている可能性はある。だが,それでもかなり高いスペックだ。
ちなみに“GTO”といえば,2005年後半に投入されたRadeon X800 GTOが記憶に新しいところだ。Radeon X800 GTOは,Radeon X800の下位モデルとして,シェーダユニットの一部が不活性化されて出荷されていたが,実はファームウェアの書き換え(自己責任)により,比較的容易に再活性化が可能だった。Radeon X1900の登場により,ハイエンドとしては行き場がなくなった感のあるRadeon X1800だけに,ひょっとすると……。
前述のとおり,店頭価格はGeForce 7600よりも少し高くなりそうだが,シェーダユニット数の削減分は差し引いても,ほんの2か月前までハイエンドとして位置づけられていたグラフィックスチップが,いきなりミドルレンジに下りてくるというのはなかなか衝撃的である。ATIによれば,同社のOEMとなる各社から,搭載製品が3月下旬以降に登場するとのことなので,ATI派の人は要注目だ。(佐々山薫郁)
- 関連タイトル:
ATI Radeon X1800
- この記事のURL:
(C)2006 Advanced Micro Devices Inc.