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[GC 2005#13]お茶目なコミック系アドベンチャー「Tony Tough 2」
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印刷2005/08/19 07:23

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[GC 2005#13]お茶目なコミック系アドベンチャー「Tony Tough 2」

 イタリアの作家コンビ,Stefano Gualeni(ステファノ・グアレーニ)氏Valerio Massari(ヴァレリオ・マサーリ)氏が描く世界が,「Tony Tough:The Night of Roasted Moth」として世に出たのは2002年のこと。日本はおろかアメリカでも話題になることはなかったが,LucasArts Entertainmentの往年の名作「Days of the Tentacle」を思わせる画風やちょっとした笑いが散りばめられたストーリーが,ヨーロッパのコアなアドベンチャーゲームファンを魅了していた。
 その二人の最新作が,オリジナル作品をさらに遡った前章として描かれている「Tony Tough 2 in the Rake's Progress」である。その名前からは想像もつかないほど華奢な体と大きなメガネがトレードマークの中年探偵トニー・タフも,本作では13歳の可愛くお茶目な少年だ。時代は1953年に設定され,トニーが生まれ育ったアメリカ南西部の砂漠地帯にある小さな町を舞台に,彼に降りかかる最初の事件を解くことになる。



 前作は良い内容だったとはいえ,いかんせん256色で塗られたかのような旧式のグラフィックスと販売力のなさで,セールスにはまったく結びつかなかったらしい。そこでTony Tough 2では,3Dキャラクターや特定のオブジェクトを高解像度の2Dバックグラウンドに重ねるという正統派のPC系アドベンチャーゲームへと変貌し,ワールドワイドではドイツのDigital Tainment Poolが販売を担当することとなった。
 会場ではムービーだけのデモが用意されていたが,ポイント&クリックでマップの要所にキャラクターを進めていく方式は,これまでどおり。開発者はリアルタイムでの照明やパーティクル効果になるというが,ムービーでは影の効果を確認できたくらいだったのは残念。年内中のリリースを目標にしているというが,まだ先は長そうだった。ロケーションは30か所ほどが用意されることになる。
 アドベンチャーゲームであるためにストーリーについて深くは語られなかったが,係員の話では,アメリカンインディアンの伝統が関わってくるらしい。ちなみに,1953年といえば,UFO墜落のウワサが飛び交ったニューメキシコの"ロズウェル事件"を思い起こす。最近少ないコミック系のアドベンチャーだけに,少し注目しておきたい作品の一つである。(奥谷海人)


  • 関連タイトル:

    Tony Tough 2

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