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【PR】第11世代Core搭載の「Blade Stealth 13」は,「仕事の合間にちょっとゲーム」を可能にするいいとこ取りノートPCだ
「軽量ノートPCでもゲームが快適に遊べる」というのは,今どきのモバイルノートPCにおけるアピールポイントとして必ずついてまわる言葉だ。モバイルPC向け省電力プロセッサの性能が向上することで,ゲーマー向けと謳っていない一般消費者向けPCでも,ゲームタイトルによってはある程度快適に遊べるようになってきた。
こうした流れに先駆けて,高性能な薄型ノートPCというジャンルを牽引してきた製品のひとつに,Razerの「Razer Blade Stealth」シリーズがある。とくに2019年モデル以降は,単体GPUを搭載したモデルもラインナップしたことで,薄くて軽くて,高性能というモバイルノートPCとゲーマー向けノートPCのいいとこ取りを実現してきた。
2020年11月に国内発売となった13.3インチサイズノートPC「Razer Blade Stealth 13」(以下,Blade Stealth 13)の2020年後半モデルは,CPUに開発コードネーム「Tiger Lake」ことノートPC向け「第11世代Coreプロセッサ」(以下,開発コードネーム表記)を採用することで,従来製品と比べて,性能を強化したのが見どころとなる。
今回は,Blade Stealth 13 2020年後半モデルの特徴を紹介するとともに,最新CPUの採用によりどのくらい性能が向上したのか検証したい。
新たに解像度1920×1080ドットの有機ELディスプレイ搭載モデルを用意
前世代となる2020年前半モデルでは,解像度3840×2160ドットの4Kタッチ対応液晶ディスプレイ搭載モデル(以下,4Kモデル)と,解像度1920×1080ドットで,垂直最大リフレッシュレート120Hz対応モデル(以下,フルHDモデル)を用意していた。2020年後半モデルでは,フルHDモデルは継続しているものの,4Kモデルはなくなり,解像度1920×1080ドットのタッチ対応有機ELディスプレイ搭載モデル(以下,有機ELモデル)が新たに加わった。今回の評価に用いたのも,新登場の有機ELモデルだ。
ディスプレイのラインナップとCPU以外のスペックは,従来モデルとほとんど変わらない。
有機ELモデル | フルHD |
|
---|---|---|
CPU | Core i7-1165G7(4C8T,定格2.8GHz,最大4.7GHz,共有L3キャッシュ容量12MB) | |
メインメモリ | LPDDR4x 3733MHz 16GB | |
GPU | GeForce GTX 1650 Ti Max-Q(グラフィックスメモリ容量 4GB) | |
ストレージ | SSD(容量512GB,PCIe x4接続)×1 | |
ディスプレイ | 13.3インチ有機EL, |
13.3インチ液晶, |
無線LAN | Wi-Fi 6(Intel Wireless-AX 201) | |
有線LAN | 非搭載 | |
Bluetooth | 5.1 | |
公称本体サイズ | 304.6(W)×210(D)×15.3(H)mm | |
公称本体重量 | 約1.48kg | 約1.42kg |
OS | 64bit版Windows 10 Home | |
直販価格(税別) | 23万8909円 (税込26万2800円) |
21万9091円 (税込24万1000円) |
自発光方式の有機ELパネルは,黒の表現に優れているのがよく知られている。液晶パネルは黒い場面やものを表示していても,バックライトの光でうっすらと白く映ってしまうものだが,一方有機ELパネルは黒い部分が本当に黒いのだ。実際にBlade Stealth 13の有機ELモデルで映像を見ると,引き締まった黒が体感できる。
一方で垂直最大リフレッシュレートは60Hzであるため,eスポーツタイトルなど競技性の高いゲーム向けというよりは,暗いシーンが多いアクションゲームやアドベンチャーゲームに適しているように思う。とくに夜の街を舞台にしたゲームとの相性が良さそうだ。一方,高リフレッシュレートの表示を重視する人は,120Hz表示対応のフルHDモデルを選ぶのがいいだろう。
薄型ノートPCでもTiger Lakeの性能を最大限に引き出す設定を施す
Blade Stealth 13が採用するCPUは,Tiger Lakeの4コア8スレッド対応モデル「Core i7-1165G7」だ。Intelは,Tiger Lakeからプロセッサの放熱能力を表現するのに,TDP(Thermal Design Power,熱設計消費電力)ではなく,Operating Range(動作範囲)という言葉を用いるようになった。Tiger Lakeは,従来のTDPのように定格値を決めるのではなく,PCメーカーが筐体の熱設計に応じて,一定の範囲内で消費電力の枠を決められるようになっている。これによって,同じCPUを採用したノートPCでも,たとえば強力な冷却機構を採用して,許容できる消費電力を上げて性能を引き出す,あるいは消費電力を抑える代わりにさらなる薄型化を実現するといったように,メーカーの設計思想を色濃く反映したPCを作りやすくなったわけだ。
Core i7-1165G7は,Operating Rangeが12W〜28Wの間で調整が可能なのだが,RazerはBlade Stealth 13において,最大値である28Wに設定をしたのだ。薄型ノートPCでも性能は妥協しないという,Razerの姿勢が伝わってくるポイントといったところか。
なお,Tiger Lakeは,新開発の統合グラフィックス機能(以下,統合GPU)「Iris Xe Graphics」も見どころの1つだ(関連記事)。第10世代Coreプロセッサの統合GPUと比較して2倍という大幅な性能向上を実現している。とはいえ,Blade Stealth 13は,より強力な性能を備えた単体GPU「GeForce GTX 1650 Ti Max-Q」を搭載するので,ことゲームに限って言えば,統合GPUを積極的に使う場面は少ないだろう。
筐体デザインは従来モデルと同様
ゲーム以外の場面でも馴染みやすい
続いて,Blade Stealth 13の外観をチェックしていきたい。まず筐体だが,従来モデルと目に付く違いはない。実測の本体サイズは,約305(W)
ゲーマー向け製品というと,LEDイルミネーションに代表される派手なデザインが注目されがちだが,ノートPCでは様子が異なる。一部のハイエンド市場向け製品で,外連味あふれるデザインとLEDイルミネーションを採用しているものはあるものの,2020年においては,全体的に落ち着いたデザインの製品が主流になっている。
いくつかのPCメーカーに話を聞くと,高い性能を備えたゲーマー向けノートPCをゲームだけではなく,ほかの趣味や仕事でも活用したいというニーズが増えているそうだ。そうしたニーズを汲み取り,たとえばオフィスやカフェなどでもマッチするような製品が登場しているということだった。
今回検証したBlade Stealth 13のキーボードは,10キーレスの日本語配列キーボードだ。[@]キーや[|]キーなど右側のキーが小さく,やや窮屈に感じる人もいるかもしれない。ただ,いびつなキー配置ではないので,慣れで許容範囲に収まる程度という印象だ。
右上端に電源ボタンがあり,[Backspace]キーや[Delete]キーを押すときに,誤って押してしまいそうなことが気になるかもしれない。ただ,実際に試してみたところ,うっかり触った程度の押し具合では何も起こらず,長押ししなければスリープに移行することはなかったので,誤入力対策を施してあるようだ。
インタフェース類では,左右の側面にあるUSB Type-Cポートが,どちらも「Thunderbolt 4」対応であるのがポイントだ。Thunderbolt 4は,既存のThunderbolt 3だけでなく,USB4やUSB 3.x系,DisplayPort,PCI Expressとの互換性を有する高速I/Oインタフェース規格である。詳しく知りたい人は,関連記事を参照してほしい。
いまのところ,Thunderbolt 4対応デバイスは限られているものの,Thunderbolt 4接続に対応した外付けグラフィックスボックスや,ポータブルSSDなどの製品が登場したときに,すぐに利用できるのは魅力と言えよう。
なお,Thunderbolt 4は,Thunderbolt 3と同様にUSB Power Delivery(以下,USB PD)対応の給電と受電が行える。つまり,USB PD対応のACアダプターによる,Blade Stealth 13への給電が可能というわけだ。Blade Stealth 13は単体GPUを搭載していることもあって,定格出力100Wの大型ACアダプターが付属しているのだが,実測重量は約481gもあり,一般的なモバイルノートPCのそれと比べて少し重い。
Blade Stealth 13の性能を検証する。薄型ノートPCでもゲームが実用的に
ここからは,Blade Stealth 13の性能を簡単なベンチマークテストで検証していこう。Blade Stealth 13の2020年後半モデルにおけるポイントは,やはりTiger Lakeの採用によって,どの程度性能が向上したかという点だ。そこで,ドライバソフトのバージョンなどが異なるので厳密な比較にはならないことを踏まえたうえで,2020年前半モデルの検証結果を参照しつつ確かめていきたい。
テストに用いたのは,3Dグラフィックスベンチマークソフトである「3DMark」と,「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク」(以下,FFXIV漆黒のヴィランズ ベンチ)の2つだ。
それぞれのテストに対して,Synapse 3の「パフォーマンスモード」設定から,性能重視の「ゲーミング」,消費電力や静音性を重視した「バッテリーセーバー」,2つの間を取った「バランス」という3つの動作モードを切り替えて検証した。
まずは3DMarkのDirectX 11テスト「Fire Strike」と,DirectX 12テスト「Time Spy」の結果をまとめたのがグラフ1だ。バランスを基準に見ると,ゲーミングは5%前後の性能向上,バッテリーセーバーは7〜10%程度の性能低下を確認できた。また,2020年前半モデルの総合スコアと比べると,ゲーミングで約4%,バランスで約6%,バッテリーセーバーで5%〜10%の性能向上を確認できた。
続いて,FFXIV漆黒のヴィランズ ベンチの結果をまとめたのがグラフ2となる。
すべての結果でスクウェア・エニックスが「非常に快適」の基準とする「7000」を大きく上回った。4Gamerのベンチマークレギュレーションでは,平均9000以上を快適に遊べる基準と定めている。最高品質では,ゲーミングとバランスでこれをクリアし,さらにバッテリーセーバーでも9000まであと一息というところまで迫るほどだ。薄型ノートPCで「ゲームが遊べる」というレベルから,「快適にゲームが遊べる」という領域に入ってきたことに,正直驚いている。
2020年前半モデルと比べると,ゲーミングでは7〜10%程度,バランスでは6〜16%程度,バッテリーセーバーで15〜26%程度と,大幅な性能向上となった。Tiger Lake採用の効果はかなり大きいと言えよう。
なお,テスト中はGPUにも高い負荷がかかるため,ファンが全開で動作するのだが,それでも甲高いファンノイズがわずかに聞こえる程度だった。Blade Stealth 13の内蔵スピーカーでゲーム音声を流す,あるいはヘッドセットを利用する分にはまったく気にならないだろう。仕事など普段使いをするうえでも,ファンノイズが小さいのはうれしい。
Blade Stealth 13でFortniteとFall Guysをプレイ
では,実際にBlade Stealth 13で「Fortnite」と「Fall Guys:
解像度1920×1080ドットでは,バトルバスから降下したときや建物が密集する一部の場面で,フレームレートが30〜40fpsに落ち込むことがあるものの,おおむね50〜60fpsを維持しながらプレイできた。設定をもう少し落とすことで,60fps張り付きも実現できそうだ。なお,ディスプレイの垂直同期をオフにすると,60fps以上のフレームレートも実現可能なのだが,ティアリングなど表示の乱れが発生することがあるので,筆者はあまりおすすめしない。
参考までにGeForce Experienceを使って録画したプレイ動画を掲載する。こちらではフレームレートが大きく落ち込むことがあったため,解像度を1600×900ドットに設定してプレイした。
「仕事の息抜きにゲーム」がもっとやりやすくなったBlade Stealth 13
さらにBlade Stealth 13の2020年後半モデルにおいては,Tiger Lakeの採用による性能向上がポイントである。描画負荷の高い大作ゲームを高画質設定で……というのは荷が重いものの,描画設定を上げても快適にプレイできるゲームは,本製品でさらに増えたはずだ。仕事など作業のちょっとした合間に,Fall Guysや「Among Us」といったゲームをカジュアルに遊ぶには,非常に適した製品だと言えよう。
今回の評価機は,垂直最大リフレッシュレート60Hz表示対応の有機ELモデルなので,eスポーツ系のFPSのタイトルをプレイするには物足りない部分がある。これらのタイトルにおける快適なプレイを重視するのであれば,120Hz表示に対応したフルHDモデルを選ぶといいだろう。また,今回のレビューでは取り上げていないものの,Razer純正の外付けグラフィックスボックス「Razer Core X」シリーズを活用して,さらなるゲーム性能を追求するのもありだ。
Blade Stealth 13は,仕事や趣味,ゲームまで幅広くカバーできる製品である。さまざまな場面を1台のPCで対応したいという欲張りな人におすすめだ。
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