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2017年版「Razer Blade」の4Kパネル搭載モデル,ミニレビュー。本気でゲームに使ってみた
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印刷2018/01/06 09:00

レビュー

2017年版Razer Bladeの4Kパネル搭載モデルを本気でゲームに使ってみる

Razer Blade V6
(The New Razer Blade,Razer Blade 14”(2017)Razer Blade 14”(2017) - Intel 7700HQ - GTX1060)

Text by BRZRK


 2018年になってしまった(?)が,Razer製ゲーマー向けノートPC「Razer Blade」の2017年モデル,そのバリエーションとなる4Kパネル搭載製品の貸し出しを受けることができた。
 Razer Bladeの製品名はデビュー以来一定せず,Razerは今回も短いほうから順に「Razer Blade V6」「The New Razer Blade」「Razer Blade 14”(2017)」「Razer Blade 14”(2017) - Intel 7700HQ - GTX1060」と,さまざまな呼称を自由に使っている。そのため本稿では以下便宜的に「4K版Blade 2017」と呼ぶことにするので,それをあらかじめお断りしておきたい。

Razer Blade V6(もしくはThe New Razer BladeRazer Blade 14”(2017)Razer Blade 14”(2017) - Intel 7700HQ - GTX1060
メーカー:Razer
問い合わせ先:systems-jp@razersupport.com
実勢価格:29万6784円(税込,ストレージ容量512GBモデル),34万5384円(税込,ストレージ容量1TBモデル)※いずれも2018年1月6日現在
画像集 No.002のサムネイル画像 / 2017年版「Razer Blade」の4Kパネル搭載モデル,ミニレビュー。本気でゲームに使ってみた

 そもそも,ノートPC向け「GeForce GTX 1060 6GB」(以下,GTX 1060 6GB)を搭載するRazer BladeはCPUとして「Core i7-6700HQ」を組み合わせて2016年に発表,発売となっている(関連記事)。
 その後,2017年モデルではCPUが「Core i7-7700HQ」に変わるマイナーアップデートを果たしたが,この間,少なくとも国内向けモデルだと,搭載する液晶パネルはずっと1920×1080ドット解像度のいわゆるフルHD仕様だった。その意味で今回の4K版Blade 2017は「待望の」4Kパネル搭載モデルということになるわけだ。

BRZRK氏
画像集 No.003のサムネイル画像 / 2017年版「Razer Blade」の4Kパネル搭載モデル,ミニレビュー。本気でゲームに使ってみた
 もっとも,4Gamer読者の多くには釈迦に説法だろうが,ノートPC版GTX 1060 6GBで4K解像度のゲームプレイを行うのは現実的でない。一方,「GTX 1060 6GB搭載版Razer Blade」のレビューは2017年の時点で掲載済みだ。そこで今回は,2017年版「Razer Blade Pro」を評価したときと同様にBRZRK氏へ預け,徹頭徹尾ゲーム用途における4K版Blade 2017の使い勝手を評価してもらうことにしたので,その結果をお届けしたいと思う。

 それに先だってお伝えしておくと,4K版Blade 2017の主なスペックは以下のとおりだ。各種インタフェースの配置など,細かな仕様を知りたい場合は,マイナーチェンジ前のモデルとなる2016年版Razer Bladeのレビュー記事を参照してほしい。

●4K版Blade 2017の主なスペック
  • CPU:Core i7-7700HQ(4C8T,定格2.9GHz,最大3.8GHz,共有L3キャッシュ容量8MB)
  • チップセット:Intel HM175
  • メインメモリ:PC4-17000 DDR4 SDRAM 8GB×2
  • グラフィックス:GeForce GTX 1060 6GB(グラフィックスメモリ容量6GB)
  • ストレージ:SSD(NVMe M.2接続,容量512GBまたは1TB ※入手した個体は容量512GB)
  • パネル:14インチIPS,解像度3840×2160ドット,グレア(光沢)
  • 無線LAN:IEEE 802.11ac+Bluetooth 4.1(Rivet Networks「Killer Wireless-AC 1535」)
  • 有線LAN:なし
  • 外部インタフェース:USB 3.1 Type-C/Thunderbolt 3×1,USB 3.0 Type-A×3,HDMI 2.0出力×1,4極3.5mmミニピン(※ヘッドセット用)×1
  • スピーカー:内蔵2chステレオ
  • マイク:内蔵2chステレオ
  • インカメラ:200万画素
  • バッテリー容量:6160mAh/70Wh
  • ACアダプター:出力165W
  • 実測サイズ:345(W)×235(D)×17.9(H)mm
  • 実測重量:1.86kg
  • OS:64bit版Windows 10 Home


光沢パネルが×。速度性能は60Hzモデルとしてはまずまずか


液晶パネルの鏡面ぶりがよく分かるカット
画像集 No.004のサムネイル画像 / 2017年版「Razer Blade」の4Kパネル搭載モデル,ミニレビュー。本気でゲームに使ってみた
 本稿の冒頭で触れてあるとおり,4K版Blade 2017の3840×2160ドットというパネル解像度がゲームにおいて特別なメリットをもたらすことはまずない。よほど古いタイトルなら4Kでもプレイアブルなフレームレートが確保できるかもしれない,くらいだ。よって今回,テスト解像度は1920×1080ドットで固定するが,4K版Blade 2017を使ってまず気になったのは,IPS(IGZO)パネルの表面グレア(光沢)加工だ。画面に正対すると自分の姿が画面に映り込んでしまい,かつ,暗い場面では蛍光灯の光が邪魔でゲーム画面が見づらくなってしまう。

黒い壁紙を表示させて,輝度ムラを見てみた。周辺部でややムラが出ているものの,総じて優秀と言っていいと思う。なお,画面右下に見える白い輝点はマウスカーソルの先であり,異常ではない
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 もちろん,いずれも部屋を暗くするなどの対応を行えばいいのだが,2017年版Razer Blade V6の標準モデルとなるパネル解像度1920×1080ドット版はきちんとノングレア(非光沢)加工になっていることを考えると,「わざわざ高いコストをかけて,より見づらい液晶パネルを選択する」のはどうなのと思ってしまう。ゲーマー向けノートPCとしての4K版Blade 2017が持つこの「欠点」は改善を強く望みたい。

 一方,体感レベルの話をさせてもらうと,速度性能は可もなく不可もなくといったところだ。垂直リフレッシュレートは最大60Hzなので,最近のハイエンドなゲーマー向けノートPCと比べると物足りなさは否めないが,競技志向でないなら,それほど気にはならないだろう。1920×1080ドットであれば,ノートPC向けGTX 1060 6GBの3D性能でもまずまず賄える。

4Gamerオリジナル壁紙を表示させた状態で,画面を傾けたところ。色が暗くなりこそすれ,斜めから見ても色変化は少なく,良質なIPSパネルらしい見た目だと言える
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 ところで,これはゲームとは全然関係ないのだが,デスクトップを高解像度で表示している場合は,タッチパネルが存外に便利だったので,この点は付記しておきたい。ウインドウを移動させるときなど,タッチパッドやマウスを使うことなく,直接選択して動かせるのは本当に楽ちんだった。


小型&薄型筐体とは思えないほど高い冷却性能


 ゲーマー向けノートPC,とくに薄型のゲーマー向けノートPCで気になるのは発熱だ。何と言ってもRazer Bladeシリーズには“前科”があるので,筆者としてはとても気になるポイントとなるわけだが,結論から言うと,4K版Blade 2017は「なんの問題もなく快適そのもの」である。

 下に示したのは,放射温度計「FLIR ONE Pro」で,「PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS」(以下,PUBG)プレイ開始後45分ほど経過した時点における4K版Blade 2017上の3点と,手のひらが触れる部分周辺の一帯で温度を見たものだが,2つの排気孔と,それに挟まれる部分では熱くなっているものの,キーボードの盤面上は「ほんわか温かい」程度だ。熱は効率よく筐体外へ放出されていると述べていい。

左右奥の排気孔周辺は50℃を超え,その中間部分も40℃台半ばまで上がっているが,キーボード盤面上の温度は問題ないレベルを保てている
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こちらはキーボード中央部の温度も見たカット。やはり許容範囲だ
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 筐体デザインは大して変わっていない印象で,元からうるさいファンの動作音にもそれほどの変化がないにもかかわらず,なぜ冷却能力が向上しているのか。古いRazer Bladeと比較したわけではないので,多分に筆者の推測も入るのだが,新しい14型Razer Bladeでは,キーボード盤面からの吸気を行うようにしたか,あるいは従来からあった吸気能力を向上させたのが理由であるように感じている。
 実際,ゲームをプレイしていると,指先にかなりのエアフローが生じているのを体感できるのだ。下に示したムービーは,ライブ会場などで使われているフォグを使い,キーボードが給気している様子を撮影したものだが,かなり勢いよく吸い込まれているのを確認できるだろう。


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 なお,いまうるさいと評したファンの動作音は,ゲーム中,明らかに邪魔となる。キーボードを左右から挟むような配置のスピーカーは,手によって遮られることもなく,正常な2chステレオサウンドを出してくれるので,音量を上げさえすればゲーム中に左右の聞き分けを行うことも不可能ではないものの,正確性を求めるのであればヘッドセットやヘッドフォンの利用が必須だろう。
 密閉型であれば,4K版Blade 2017のファンノイズを聞かずに済み,ゲームの音だけに集中できるはずだ。

Razer製ノートPCは底蓋を開けるだけならメーカー保証が切れたりしないので,ファンを中心とする内部構造をチェックしてみた。埃(ほこり)が溜まったりした場合は,開けてエアダスターで掃除したりするといいだろう。ちなみに内部で交換できそうなのはSSDくらいである
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 ちなみにサラウンド機能だが,4K版Blade 2017では「Razer Surround」がプリインストールになっていない。必要な場合はユーザーが自分でインストールし,「Pro」版を使いたければ(未購入なら)新規に購入せねばならないので,その点は要注意だ。RazerのノートPCなのだから,Razer Surround Proくらいは購入特典として無償提供になっていてもいいと思うのだが。


キーボードは筐体サイズを考えると悪くない


 タッチパッドがメインキーボードの右に並ぶという,よくも悪くも個性的な配置の「Razer Blade Pro 17”(2017)」(以下,Blade Pro 2017)と異なり,14型Razer Bladeは10キーレスキーボードの手前にタッチパッドが配置されるという,ごくごく標準的なものとなっている。そのため,一般的なPC用途での使い勝手に問題はないのだが,ゲーム用途だと逆に,[W/A/S/D]キーをホームポジションとしたとき,親指側がタッチパッドに触れて“誤爆”してしまいやすい。

キーボードとタッチパッドを正面から。最も手前の段はキーがやや詰まり気味だが,全体としては悪くない配列である。[Fn]キーとファンクションキーにさまざまなショートカットが割り当てられているが,ここに「タッチパッドの無効化」機能がない点に注目してほしい
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 問題は,そんなタッチパッドを無効化するためのショートカット的なものが,14型Razer Bladeにないことだ。一応,プリインストールの統合ソフトウェアである「Razer Synapse 2.0」から4K版Blade 2017を選択し,中央に書かれた「オープンデバイス設定」をクリックすると,そこでポップアップするウインドウから無効化できるのだが,これはひたすら不便であり,正直,いかがなものかと思う。

Razer Synapse 2.0の下部メニューからRazer Bladeを選択のうえ,「トラックパッド」以下の「オープンデバイス設定」をクリック(左)。すると「マウスのプロパティ」が開くので,「タッチパッド」タブ以下の[無効]ボタンを押せば,タッチパッドは無効化できる。再度有効化したい場合は[有効]ボタンを押せばいい
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 解決策として真っ先に思い浮かぶのはキーボードショートカットの追加だが,あるいは,「マウスが接続されたのを認識したら,自動的にタッチパッドを無効化する」という対応でもいいだろう(※現状ではこれもできない)。いずれの解決策を実現するにせよBIOS(=UEFI)のアップデートが必要だが,一部の競合他社がすでに導入しているように,Razer Synapse 2.0ないしは3.0から,OSやBIOSのアップデートを一元的に行えるようにする機能を実装してもらえると,さらに使い勝手がよくなるのではなかろうか。
 それならRazer Synapseのアップデートに合わせて機能追加や改善も行えるようになるはずなので,Razerにはぜひ検討してほしいところだ。

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 なお,気になるキーボードの使用感だが,一般的なノートPCと比べて若干の抵抗感があり,そこからさらに押し込もうとするとグッと押し込まれて入力が入る仕様になっているため,ノートPCによくある「パカパカ感」はほとんどなく,Nキーロールオーバー仕様も相まって,悪くない打鍵感が得られる。
 もちろん,Blade Pro 2017が採用するメカニカルキースイッチ「Razer Ultra-Low-Profile Mechanical Switch」と比べてしまうと「あちらが良すぎるため,相対的な評価はかなり下がる」印象が否めないが,4K版Blade 2017だけを使うなら,そう違和感を覚えることもないのではなかろうか。

Microsoftが公開しているWebアプリケーション「Keyboard Ghosting Demonstration」で同時押しの数を確認したところ。キートップが薄く,これ以上は手のひらだけで押すのが難しいのだが,少なくとも10キー以上の同時押しに対応しているので,「まったく問題ない」と述べていいだろう。なお,ここで筆者は右[Shift]キーを押していない。どうやら左右[Shift]キーは同じキーとして認識されるようで,厳密には「ゴーストが出ている」と言えるかも
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ゲーマー向けノートPCとしては有線LAN非サポートが致命的


 仕様面の細かな話はしないと冒頭でお断りしているが,ゲームをプレイしていて気になったことは例外的に触れておきたい。
 1つはネットワーク周りで,14型Razer Bladeは有線LAN接続用のポートが存在していない。そのため,有線LANで接続したければUSB―LAN変換アダプターを購入して,3つしかない貴重な――マウスをつなげばさらに1個減る――USB 3.1 Gen.1ポートを使うしかないのだ。

上段は本体左側面,下段は本体右側面のインタフェース群。HDMIはType Aであるのに,有線LANポートはない。なお,左側面の写真で一番左に見えるのはACアダプター接続端子である
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本体前面(上)と背面(下)にインタフェースはない
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 「薄型モバイルノートPC」なら,この仕様でもいいと思う。ビジネスでモバイルノートを使っているユーザーだと,「USBはType-Cしか使わない」なんて人もいるくらいだ。ただ,14型Razer Bladeは「the world’s leading lifestyle brand for gamers.」(世界をリードする,ゲーマーのためのライフスタイルブランド)を標榜するメーカーの製品である。折りたたみ式でも何でも,ゲーマーのライフスタイルを考えるなら,標準で有線LANポートを用意するのは義務ではなかろうか。最低でも,Type-Cポート用のハブ的なオプションを用意すべきだと思う。
 ハードコアなゲーマーほど有線LANを信頼しているなんてことを,Razerが知らないわけはないだろう。ないがしろにしていい部分ではないはずだ。

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 もう1つは筐体で,これは「いつものこと」なのだが,つや消しのマット加工が施された筐体はいかにもRazer的で格好いいものの,しばらく使っていると,ディスプレイの展開時など,手で触れたときに皮脂がガッツリと本体に付着する。それでなくとも,ただキーボードを叩いているだけでテカってきて,微妙な気持ちにさせられてしまう。もちろん,専用のクロスなどを持ち歩いて,マメに拭けばいいのだろうが,皮脂汚れへの対策はもう少しあってもいいのではなかろうか。


明らかな欠点はあれど,持ち運べるゲームPCとしての完成度が高い4K版Blade 2017


 ベンチマークテストなしに,ゲームにおける使い勝手のみにほぼ特化したレビューとなったが,まとめよう。良いところと残念なところ,人によって評価が割れるであろうところは,おおむね以下のとおりとなる。

良いところ
  • デビュー当時とは隔世の感がある,優れた筐体冷却能力
  • 小型筐体でありながら,フルHDでのゲームプレイならまず問題のない3D性能
  • 筐体サイズを考えると打鍵感が悪くなく,10キー以上の同時押しに対応するキーボード

残念なところ
  • ゲーム用途では百害あって一利なしのグレア液晶加工
  • 有線LANポート非搭載
  • 面倒極まりないタッチパッド無効化手順

人によって評価が割れるであろうところ
  • ゲーム用途では積極的にメリットを見出せない4K解像度
  • 垂直リフレッシュレート60Hz
  • G-SYNC非対応

製品ボックス
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 とにかく理解に苦しむのは液晶パネルの光沢加工と,どう考えてもゲームプレイに必要な有線LANポートを持たないことだが,大きな欠点はそれくらい。サイズと冷却能力,実現できている性能を考えるに,「持ち運べるゲームPC」としての完成度はとても高いと言っていいように思う。
 例によって価格は決して安価ではなく,その点は人を選ぶものの,得られるメリットを考えるに,決して割高ということはないだろう。

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Razerの2017年版Razer Blade販売ページ

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