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[TGS 2016]Razerの新スイッチ「メカ・メンブレン」とは一体ナニモノなのか。搭載キーボード「Razer Ornata」にインテルブースで触れてみた
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印刷2016/09/17 00:00

テストレポート

[TGS 2016]Razerの新スイッチ「メカ・メンブレン」とは一体ナニモノなのか。搭載キーボード「Razer Ornata」にインテルブースで触れてみた

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 北米時間2016年9月3日に発表されたRazerの新しいゲーマー向けキーボード「Razer Ornata Chroma」(以下,Ornata Chroma)が,東京ゲームショウ2016のインテルブース内,ゲーム体験コーナーに置かれていた。

Razer Ornata Chromaと,標準添付のパームレスト
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パームレストは奥行き70mmほどと大型。ラバークッションが貼られており質感は上々だ。マグネットによりカチリと固定できるギミック付きである。キーボードの高さを吸収してくれるため,取り付けるとタイプしやすい
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 Ornata Chroma(オルナータクローマ)は,Razerが「Mecha-Membrane」(メカ・メンブレン)と呼ぶ新しいスイッチを採用する製品だ。
 キーキャップを外し,見てみると分かるのだが,キースイッチはいわゆる「プランジャー付きメンブレン」で,プランジャー支柱の内壁部分1か所に,クリック感をもたらすための金属が付いた仕様となっている。

キーキャップを外すと,本体正面向かって奥側の支柱内壁部に金属を確認できる。ちなみにOrnata Chroma,Chroma機能に対応するLEDバックライトがけっこう綺麗なのだが,それは,ラバードーム下の中央部にLEDに取り付けてあるからということのようだ
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 キーキャップは低背で,体感的には3〜4mm程度のストローク設定となっており,一般的なメンブレンキーボードと比べて気持ち短めな印象だ。おそらくはこれにより,素早い操作を可能にしようというのだろう。

 では,Ornata ChromaのMecha-Membraneスイッチと低背キーキャップは,操作性にどのような影響を与えているのか。米田 聡氏(メンブレン派)と4Gamerの佐々山薫郁(静電容量派)の2名が別のタイミングで試したところ,それぞれ少しずつ異なる印象を抱いたので,順に紹介したい。
 ちなみにこのサンプルは,アジアに2台しかないものの1つだそうで,「マークマンへの挨拶に来た」と4Gamerブースを訪れていたRazerの中の人によると,製品版に限りなく近いレベルの試作品とのことである。


米田 聡氏(普段使いキーボード:Happy Hacking Keyboard Lite KB-9975)によるファーストインプレッション

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 最大の特徴であるMecha-Membraneスイッチだが,やや軽めのバネ圧で,「カチカチ」という派手な音を伴うものとなっていた。Ornata Chromaの接続されている試遊台は,インテルブース内にある人型マシン体験コーナーにほど近いこともあって,周囲はかなりやかましいのだが,それでも「派手な音がする」と体感できるくらいなので,音は相当に大きいという理解でいいだろう。

Mecha-Membraneスイッチの挙動イメージ
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 もちろん,音とともにしっかりしたクリック感を伴う。ちょっと触ってみた印象は,「Cherry MX Blue」メカニカルキースイッチのようだ。ただ,最後まで押し込んだときの「ふにゃっ」とした感触はメンブレンスイッチのそれであり,メンブレンとメカニカル,両方の特徴を備えるというRazerの言い分は正確だと言えるだろう。
 もっとも,それを新感覚と呼べるかというと,議論の余地がありそうだが。

 気になるのは「キーがオンになるアクチュエーションポイントとクリック感の位置が揃っているかどうか」だが,ブースで触った限りではおおよそ揃っているようだった。ただ,もう少し緻密なテストが必要かなとも思う。


佐々山薫郁(普段使いキーボード:REALFORCE 91UDK-G)によるファーストインプレッション

こちらはワイヤード版Razer ManO'War。Ornata Chromaの傍らに置いてあり,試せるようになっていた
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 Ornata Chromaがつながっていた試遊台は「Overwatch」のチュートリアルをプレイできるだけだったので,それと,少し文字入力をしただけの印象であること,そして,筆者はそもそもメカニカルキースイッチのクリック感をあまり好ましく思っていないこと。以上の2点を先にお断りしたい。
 そのうえで書いていくが,最初に気になったのは,東京ゲームショウ2016の,しかもブース内という,「一緒にデモ展示されていたワイヤード版『Razer ManO'War』の音質評価を行えないレベルのうるさい環境」であるにも関わらず,容易に,プランジャー内部の金属がもたらすカチッという音を聞き取れたことだ。ちょっとびっくりするレベルの音量である。

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 また,「大きな音のする位置が,アクチュエーションポイントと微妙にイコールではない」印象は,最後まで拭えなかった。何の違和感もないことがあったと思うと,音がしただけで入力はまだ入ってなかったりと,安定しないのだ。本来,メカニカルキースイッチのクリック音というのは,アクチュエーションポイントを知らせる目安のはずなのだが……。
 後日,製品版をきちんとした環境で試してみたいとは思うけれども,試作機の時点では,メンブレンスイッチならではの誤差が,操作上(というか,どちらかといえば聴感上)の違和感を生んでいるように思われる。

 なお,スイッチの話ではなくなってしまうが,パームレストには非常によい印象を持った。このまま単品販売してほしいくらいだ。

●Razer Ornata Chromaの主なスペック(※海外発表時点)
  • 接続インタフェース:USB
  • 基本キー数:英語104キー
  • キーピッチ:未公開(※実機で見た限りおそらく19mm)
  • キーストローク:未公開
  • 押下特性:未公開
  • ロールオーバー:10キーロールオーバー
  • 複数キー同時押し対応:10キー
  • キー耐久性:未公開
  • ポーリングレート(レポートレート):未公開
  • マクロ機能:対応(※「Razer Synapse」による)
  • バックライト:あり(※約1677万色)
  • サイズ:463(W)×154(D)×31(H)mm(※パームレスト含まず)
  • 重量:約950g(※パームレスト,ケーブルを含むかどうかは未公開)
  • ケーブル長:未公開
  • 対応OS:Windows 10・8.x・7
  • 発売予定時期:北米直販は発表日に発売開始,日本での直販は2016年9月23日出荷開始
  • 価格:99.99ドル(税別)
  • 保証期間:未公開

本文とは関係ないが,インテルブースには,「Skull Canyon」という開発コードネームで知られる超小型「NUC6i7KYK」と,外付けグラフィックスボックス「Razer Core」によるデモ展示もあった
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RazerのOrnata Chroma製品情報ページ(英語)

Razer,「メカニカルタッチなメンブレン」スイッチ採用のゲーマー向けキーボード「Ornata」を世界市場で発表


4GamerのTGS 2016特設ページ


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    Razer

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