テストレポート
[TGS 2016]Razerの新スイッチ「メカ・メンブレン」とは一体ナニモノなのか。搭載キーボード「Razer Ornata」にインテルブースで触れてみた
Ornata Chroma(オルナータクローマ)は,Razerが「Mecha-Membrane」(メカ・メンブレン)と呼ぶ新しいスイッチを採用する製品だ。
キーキャップを外し,見てみると分かるのだが,キースイッチはいわゆる「プランジャー付きメンブレン」で,プランジャー支柱の内壁部分1か所に,クリック感をもたらすための金属が付いた仕様となっている。
では,Ornata ChromaのMecha-Membraneスイッチと低背キーキャップは,操作性にどのような影響を与えているのか。米田 聡氏(メンブレン派)と4Gamerの佐々山薫郁(静電容量派)の2名が別のタイミングで試したところ,それぞれ少しずつ異なる印象を抱いたので,順に紹介したい。
ちなみにこのサンプルは,アジアに2台しかないものの1つだそうで,「マークマンへの挨拶に来た」と4Gamerブースを訪れていたRazerの中の人によると,製品版に限りなく近いレベルの試作品とのことである。
米田 聡氏(普段使いキーボード:Happy Hacking Keyboard Lite KB-9975)によるファーストインプレッション
もっとも,それを新感覚と呼べるかというと,議論の余地がありそうだが。
気になるのは「キーがオンになるアクチュエーションポイントとクリック感の位置が揃っているかどうか」だが,ブースで触った限りではおおよそ揃っているようだった。ただ,もう少し緻密なテストが必要かなとも思う。
佐々山薫郁(普段使いキーボード:REALFORCE 91UDK-G)によるファーストインプレッション
そのうえで書いていくが,最初に気になったのは,東京ゲームショウ2016の,しかもブース内という,「一緒にデモ展示されていたワイヤード版『Razer ManO'War』の音質評価を行えないレベルのうるさい環境」であるにも関わらず,容易に,プランジャー内部の金属がもたらすカチッという音を聞き取れたことだ。ちょっとびっくりするレベルの音量である。
後日,製品版をきちんとした環境で試してみたいとは思うけれども,試作機の時点では,メンブレンスイッチならではの誤差が,操作上(というか,どちらかといえば聴感上)の違和感を生んでいるように思われる。
なお,スイッチの話ではなくなってしまうが,パームレストには非常によい印象を持った。このまま単品販売してほしいくらいだ。
●Razer Ornata Chromaの主なスペック(※海外発表時点)
- 接続インタフェース:USB
- 基本キー数:英語104キー
- キーピッチ:未公開(※実機で見た限りおそらく19mm)
- キーストローク:未公開
- 押下特性:未公開
- ロールオーバー:10キーロールオーバー
- 複数キー同時押し対応:10キー
- キー耐久性:未公開
- ポーリングレート(レポートレート):未公開
- マクロ機能:対応(※「Razer Synapse」による)
- バックライト:あり(※約1677万色)
- サイズ:463(W)×154(D)×31(H)mm(※パームレスト含まず)
- 重量:約950g(※パームレスト,ケーブルを含むかどうかは未公開)
- ケーブル長:未公開
- 対応OS:Windows 10・8.x・7
- 発売予定時期:北米直販は発表日に発売開始,日本での直販は2016年9月23日出荷開始
- 価格:99.99ドル(税別)
- 保証期間:未公開
RazerのOrnata Chroma製品情報ページ(英語)
Razer,「メカニカルタッチなメンブレン」スイッチ採用のゲーマー向けキーボード「Ornata」を世界市場で発表
4GamerのTGS 2016特設ページ
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