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Microsoft,ゲーマー向けマウス「SideWinder」を国内初公開
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印刷2007/09/14 15:05

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Microsoft,ゲーマー向けマウス「SideWinder」を国内初公開

SideWinder Mouse
画像集#018のサムネイル/Microsoft,ゲーマー向けマウス「SideWinder」を国内初公開
 Microsoftの日本法人であるマイクロソフトは,2007年秋以降に発売予定のPC向け周辺機器を紹介する「ハードウェア製品 新製品プレビュー」を開催。先に米国で発表されていたゲーマー向けマウスで,同社のゲーマー向け周辺機器ブランド復活の狼煙となる「Microsoft SideWinder Mouse」(以下SideWinder Mouse)を国内で初めて公開した。本稿では実機の写真を中心に,注目の新製品について判明した内容をお届けしていきたい。

別の角度から。本体後方に赤色LEDが埋め込まれているあたりは,いかにもMicrosoft製マウスらしい
画像集#019のサムネイル/Microsoft,ゲーマー向けマウス「SideWinder」を国内初公開 画像集#020のサムネイル/Microsoft,ゲーマー向けマウス「SideWinder」を国内初公開

予想以上に使いやすいかも?

Microsoft Habuの上位に置かれるプレミアム製品


 SideWinder Mouseについては,北米発表時に第一報をお届けしているので,新情報に期待したいところなのだが,今回の新製品プレビューは「北米での発表内容を日本でも」という位置づけ。基本的に,スペック情報のアップデートはほとんどないが,あらためて確認しておこう。SideWinder Mouseは,(現時点で)以下のようなスペックを持つ製品だ。

  • レーザーセンサー搭載のワイヤードマウス
  • ボタンは計10個。スクロールホイールはチルトせず
  • 解像度は400/800/2000dpi。いつでも解像度設定を変更可能で,マウスに用意された液晶パネルで解像度設定を確認できる
  • フレームレートは7080fps
  • トラッキングスピード45ips(ips:inches per second,マウスを1秒間に最大何インチ動かしたときまで操作に追従できるかを示した値)
  • ポーリングレート500Hz
  • 錘(おもり)と替えのソールが用意され,重量や滑り方を変更可能
  • 使わない錘とソールをしまっておくカートリッジは,ケーブルアンカー(=ケーブルスタビライザー)として利用可能
  • キーボードコマンドをドライバレスで登録できるマクロ機能搭載
  • サイズは75.7(W)×128.8(D)mm。重量は未公開

画像集#021のサムネイル/Microsoft,ゲーマー向けマウス「SideWinder」を国内初公開
 正直なところ,その“メカメカしい”デザインを初めて見たときから,SideWinder Mouseには「やり過ぎでは?」という印象を持っていたのだが,実機はその印象をいい意味で裏切ってくれた。手のひらで包み込むような持ち方をすると,かなりしっくりくるのだ。とくに,外観的な特徴でもある,縦に並んだ円柱状のサイドボタンは,見事なまでにぴったりと親指のところに収まった。実際,SideWinder Mouseは,手のひらで包み込むような持ち方を想定しているという。
 ざっと動かしてみたところの印象だと,上サイドボタンの使い勝手は下よりも落ちそう,(筆者のように)三本指でメインボタンとスクロールホイールを使うプレイスタイルだとマウスをやや持ち上げにくいかもしれないなどと,気になる部分がないわけではないのだが,全体としては自然なホールド感がある

解像度設定は,スクロールホイールの近くに用意された3連のボタンで切り替える仕様。スクロールホイールに近いほうから2000/800/400dpiとなり,ボタンを押すと,液晶パネルに選択した解像度設定が数秒間表示される
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 底面を見てみると,レーザーセンサーは本体の中央よりもやや前寄りに置かれ,それを5個のマウスソールが囲むような形になっている。マウスソールは爪を軽く引っかけるだけで簡単に取り外せるようになっていて,錘(おもり)&ソール入れとなるカートリッジに入っているソールと付け替えられる。色はテフロンの含有量を示しており,白が100%,灰が50%,黒が0%とのこと。含有量によって滑り方が異なるので,ユーザーは好みのものを取り付けられるというわけだ。
本体底面とマウスソール。ちなみに,数分試してみた限り,いわゆるリフトオフディスタンス(マウスを持ち上げたとき,センサーが反応しなくなる距離)は目測だが4〜8mmの間くらいだった
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歴史的経緯からして期待しているゲーマーはあまり多くないと思われる錘だが,5g×1と10g×3が用意される。むしろ注目したいのは,錘&ソール入れがずっしりと重いこと。ケーブルを挟み込むと,ケーブルスタビライザーとして機能するというわけだ
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Microsoftの担当者に聞く

SideWinder Mouseの位置づけ


SideWinderを手に解説するKelly Kimura氏(Product Line Manager, Hardware Group, Entertainment & Device Division, Microsoft)
画像集#029のサムネイル/Microsoft,ゲーマー向けマウス「SideWinder」を国内初公開
 今回の新製品プレビューのため来日したMicrosoftのエンターテインメント&デバイス事業部 ハードウェア グループ プロダクト ライン マネージャのKelly Kimura(ケリー・キムラ)氏は,「自分好みに微調整して,競合相手よりも有利にゲームを進めたい。あるいは何時間にわたって使っても疲れないマウスが欲しい。これがシリアスゲーマーのニーズだ」と,SideWinder Mouseの開発に至った経緯を説明した。
 Microsoftが呼ぶシリアスゲーマーとは,積極的かつ真剣にゲームをプレイする層で,プロゲーマーでもカジュアルゲーマーでもない,最も耳を傾けるべきゲーマーの意見を集めたとのこと。データはXbox 360やGames for Windowsの事業部と共有しているそうで,Kimura氏はデータの精度に自信を窺わせる。
 そんなKimura氏にいくつか質問をぶつけてみた。

サイドボタンの奥(写真では左側)に用意されているのが,マクロ登録用のボタンで,押すと赤く点滅し,かつ液晶パネルには矢印とマウスのマークが表示される。ただ,現時点で登録方法はよく分からず
画像集#030のサムネイル/Microsoft,ゲーマー向けマウス「SideWinder」を国内初公開
4Gamer:
 新しいPCゲーム用周辺機器を,新しいブランドでなく,SideWinderで展開するに至った理由を教えてください。一度“終わった”ブランドを再び始めた意図は?

Kelly Kimura氏:
 SideWinderは非常に人気がある,強いブランドです。また,かつてPCゲーム用の周辺機器を止めましたが,あのとき止めたのはビジネスであって,ブランドを止めたわけではありません。MicrosoftがPCゲーム用ハードウェアをやるなら,SideWinderでしょう

4Gamer:
 Razerとの共同開発製品である「Microsoft Habu」(以下,Habu)との,位置づけがどう違うのかを教えてください。どちらが上位モデルになりますか?

会場でSideWinder Mouseの近くに置かれていたHabuと比較してみた。外観はかなり異なる
画像集#031のサムネイル/Microsoft,ゲーマー向けマウス「SideWinder」を国内初公開
画像集#032のサムネイル/Microsoft,ゲーマー向けマウス「SideWinder」を国内初公開
Kelly Kimura氏:
 Microsoftでは,どのような形で製品を市場に展開するか,常に考えています。Razerとパートナーシップを組んでHabuを開発したのは,その流れのなかで,適切に判断されたからです。
 一方,SideWinder Mouseは弊社が独自に開発した製品で,それに誇りを持っています。社内で一から開発したものを,“ゲームライン”におけるプレミアムな製品として位置づけていますので,SideWinder Mouseのほうが,Habuよりも上に置かれることとなります。

4Gamer:
 SideWinder Mouseは,手のひらで包み込むような持ち方を想定しているとのことですが,指でつまむような持ち方は想定しませんでしたか?

Kelly Kimura氏:
 手のひらで包み込むように持つ形が,最もマウスを安定してホールドできるのです。親指から手のひらを挟んで,小指までのライン。ここでしっかりとホールドできると,マウスが手の一部分になる。この点を重視しました。

Microsoftのハードウェア市場参入25周年ということで,懐かしの周辺機器が展示されていた。そのなかにはSideWinderブランドのゲームパッドも
画像集#033のサムネイル/Microsoft,ゲーマー向けマウス「SideWinder」を国内初公開
4Gamer:
 現在,Xbox 360用としてリリースされているMicrosoft製ハードウェアの多くが,PCでも利用できます。一方,SideWinderと聞くと,どうしてもゲームパッドやステアリングコントローラを期待してしまいますが,SideWinderブランドで,マウス以外の製品を展開していく予定はあるのでしょうか?

Kelly Kimura氏:
 率直に申し上げて,決まっていません。ただご指摘のように,Xbox 360用のデバイスが存在し,それがPCで使えますから,もしやるのなら,競合しないよう配慮する必要があると思います。

4Gamer:
 最後の質問です。“逆”はあるのでしょうか? SideWinder MouseはXbox 360で使えるのですか?

Kelly Kimura氏:
(笑) 今のところ,その予定はありません。


 現在のところ,発売時期は「2007年秋」で,国内での価格も明らかになっていない(※北米では2007年10月に79.95ドルで発売予定)が,こうして実機が公開された以上は,そう遠くない将来に発売されると見ていいのではなかろうか。
 SideWinderという単語にどうしても反応してしまう古参ゲーマーはもちろん,純粋にSideWinder Mouseが気になっている人も,今後しばらくは,日本法人であるマイクロソフトの動向を注意深く追っておいたほうがよさそうだ。
  • 関連タイトル:

    SideWinder

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