プレイレポート
ケンシロウやラオウに変身!「北斗の拳ONLINE HEROES」の連続アップデート第3弾の内容を先行プレイ
ガンホー・オンライン・エンターテイメント(以下,ガンホー)が運営する世紀末バトル「北斗の拳ONLINE HEROES」で,3月下旬から5月下旬にかけて,リニューアルを兼ねた大型アップデートが進行中だ(関連記事)。このアップデートは4回に分けられており,本日(4月23日)にはその第3弾が実施されるのだ。
今回はアップデート第3弾の実施に先駆け,ガンホー本社で開発スタッフにその内容を直接聞きながらプレイさせてもらったので,そこで得られた情報を紹介していこう。MMOの常識にとらわれないユニークな試みが多く見受けられるので,若かりし頃に原作漫画やアニメにハマったという人は,ぜひ最後まで目を通してもらいたい。
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誰もが北斗の拳の有名キャラになれる!「ヒーローシステム」
対象となるキャラクターは,「ケンシロウ,ラオウ,シン,レイ,トキ,アミバ,ジャギ,ユダ,マミヤ」の9人だ。
シングルプレイがメインとなるゲームならいざしらず,大勢のプレイヤーが遊ぶMMORPGで,特定の有名キャラクターを操作できる――そんなことをどうやって(演出として)実現できるのだろうか? と思ってしまうのだが,本作ではこの命題に対し,「豪傑達の魂がプレイヤーに降臨」という落としどころを用意している。
そんな,誰でもヒーローになれる夢のシステムなのだが,変身対象者に選ばれるには,二つの条件が用意されている。
条件の一つは,一定時間以上ログインしているアクティブアカウントであること。そしてもう一つは,首都エリアのサザンクロスで,ヒーローになるための“序章クエスト”をクリアしていることだ。
これらは実際には,使われていない“死にアカウント”をフィルターにかけているだけで,アクティブに遊んでいるプレイヤーなら自然にクリアできる条件である。新規に始めても,1〜2日で達成できるとのことだ。またヒーローの序章クエストも,「なぜプレイヤーキャラクターがヒーローになれるのか」という問いに対する,ストーリーの裏付けという意味合いが強くなっている。
以上の条件を満たすことで,魂が降臨するプレイヤーキャラクターがランダムで選ばれ,対象のプレイヤーには1週間前にあらかじめ通知される。変身対象のプレイヤーキャラクターは,1週間後の20:00になると,メッセージと共に光に包まれ,ヒーローの魂が降臨(つまりヒーローに変身)するわけだ。ヒーローへの変身は翌日の20:00までの丸一日有効で,その間は基本的には何を行なってもよい。
原作であれほどの強さを誇っている豪傑達。魂が宿ったプレイヤーキャラクターは,パラメーターはもちろん,奥義やモーションを含めて,ヒーローの力を手に入れることがきる。そのパラメーターを確認してみると一般的な人間を超えた凄まじい強さだ。一般的なMMORPGで考えれば,GMキャラクターやボスモンスターレベルである。もちろん原作に登場したヒーロー専用の奥義が数多く登場し,それらの大半が特殊なモーションやカメラアングルで演出され,原作アニメの雰囲気を見事に再現しているのだ。
開発スタッフによると,モデリングやモーションの開発にはかなり苦労しているとのことで,版権元と何度もやりとりを交わした末にようやく実装にこぎつけたという。ケンシロウやトキのモデリングは3〜4回も作り直しているのだ。また同じキャラクターでも,過去に敵として登場した時と,今回ヒーローとして登場する時とでは表情や「眉毛」の太さなど,非常に細かな部分を微妙に変えているという。
ヒーローの際に獲得した経験値は,本来のマイキャラに引き継がれるので,これもプレイヤーには嬉しいポイントだ。
一般のクエストは行なえないものの(ケンシロウがビギナークエストを行なうのもヘンだし),ダンジョンクエストは可能なので,その強さを生かし,ここぞとばかりにコアプレイを満喫する,という方向性は比較的すんなりとイメージできるだろう。
しかし,本作はそういった“普通の”MMOの遊び方とは一線を画している。開発スタッフが今回特に強調していたのが,ロールプレイ的な観点でも楽しんでほしいということだ。例えば,ヒーロー中のキャラクターがチャットを行なうと,その言葉は強制的に全体チャット扱いになる。これを利用し世界に唯一の存在として,存分に「なりきりプレイ」が可能なのだ。
トキとラオウ(になっているプレイヤー)が対峙し,兄弟対決を再現する……そんな夢のシチュエーションを演出してみたくなりそうだ。さらに,本作ではバトルの様子を第三者が見物できるので,ヒーロープレイヤー以外でも大きく盛り上がることは間違いない。北斗の四兄弟による,夢のパーティプレイを編成して街を練り歩くというのも楽しそうである。彼らに見合う敵がゲーム内に存在するのかどうかは別だが。
逆に悪役のロールプレイとしては,道行くプレイヤーキャラクターに片っ端から喧嘩を売りまくるというのも楽しそうだ。そういえば,過去にジャギがインゲームイベントに登場した際の,専用の奥義に「俺の名前を言ってみろ」というものがあった。この奥義を使われた相手は,強制的にチャット入力モードとなり,それから3秒以内に「ジャギ」とタイピングできないと即死してしまうのである。ジャギの専用奥義にはほかにも「クレイジータイム」があり,こちらは大爆発を引き起こし見物客さえ巻き添えにしてしまうというものだ。こんな無茶極まりない展開でもプレイヤーに好評というのが,本作の特徴といってもいいかもしれない。
ヒーローシステムに関しては,開発スタッフが「やった! 今日は俺がゲームの主役だ」くらいの気持ちで遊んでほしい,とアツく語っていたのが印象的であった。そしてもう一方のヒーローになれなかった人にとっても,「ヒーローになれないからつまらない」ではなく,自分から積極的にヒーローと関わってみる,という新しい視点でのプレイを楽しんでほしいとのことだ。
戦闘システムが一新「劇的ワンキーバトル」に
では,ボタンを連打していれば勝てるのかというと,そうでもない。まず奥義に関しては,ボタンを押してから発動させるまでの間に,キャストタイムが生じる。また,強力な奥義になればなるほどキャストタイムも長くなるため,無闇に使っても反撃されたり,バックダッシュで逃げられてしまうのがオチだ。そうさせないために,例えば通常攻撃でダウンさせたり,気絶させたりしてから強力な奥義を叩き込むといったテクニックが必要になるのだ。
劇的ワンキーバトルになったとはいえ,ちゃんと「激烈マウスバトル」の名残も一部残っている。現在開発中となるが,奥義のキャスト中にマウスジェスチャを行なうことで,追加効果として攻撃力がアップし,より有利に戦闘が繰り広げられるようになるのだ。
ここで,劇的ワンキーバトルのポイントをまとめると,奥義を出すところまでは誰でも簡単にできるが,追加効果が実装され,そこから先を狙うようになると,マウスジェスチャによるテクニカルさが少しずつ必要になってくるというわけだ。
このリニューアルの狙いとしては,あまりネットゲームに詳しくない人がプレイしても,ガチャプレイで原作の北斗の拳らしさを味わいやすいように,というコンセプトが根底にあるようだ。以前,本作をプレイしたものの,マウスジェスチャが難しくて,なかなか北斗の拳らしく派手な奥義が楽しめず,遠ざかってしまったような人は,これを機に再開してみるとよいだろう。
ヒーローが自分の代わりに戦ってくれる「一指(ひとさし)奥義」
なお,一指奥義は課金アイテムとなっている。「一指奥義くじ」というガチャ系アイテムで,現在は約20種類が用意されており,ハズレはない(一指奥義が100%手に入る)とのことだ。
世紀末をたくましく生き抜くための「クライムシステム」
今回の一連のアップデートでは,ヒーローに大きくスポットが当てられているが,本作ではもう一方の存在も欠かすことができない。世紀末をたくましく生き延びるアウトロー達も,今回のアップデートで恩恵を受けることができる。それが「クライムシステム」だ。読んで字の如く,悪行の限りを尽くせるシステムである。
クライムシステムの具体的な内容は,「樽や箱などを蹴って壊す」「バイクを盗んで走り回る」といったことが可能となるものだ。
なんとなく……悪行のスケールが小さいような気がしないでもない。ちなみにバイクは拾い物なので調子が悪く,しばらく走行していると爆発してしまうのは既報のとおり。もっとも,ダメージを受けるわけではないのだが,なんとも北斗の拳らしい(?),面白い演出になっている。
バイクは目的地までの途中で爆発する可能性はあるものの,移動が早くなるというメリットがある。しかし,そのほかはいずれもキャラクターにとっての実質的な利益はほとんどゼロ。どちらかというと,「北斗の拳ONLINE HEROES」の世界で悪役を演じながら,スッキリとストレス解消が行えそうな要素なのかもしれない。
以上のように,本稿ではアップデート第3弾の内容を重点的に紹介してきたが,それ以外にも数多くの導入項目がある。それらのアップデート全体を通じていえるのは,ライトプレイヤー層にとっても爽快感が手軽に味わえるように調整されていることだ。目玉のヒーローシステムに関しても,たとえ自分がヒーローになれずとも,第三者として接することも可能なので,さまざまな展開,遊びが期待できそうである。
仮にオンラインゲームにそれほど詳しくなくても,北斗の拳世代の読者なら,この機会に一度本作に触れてみると良いだろう。
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