企画記事
男色ディーノの野球特訓(ムービー付き)。「プロ野球列伝 レジェンドナイン」へのリベンジを果たせるか?
古くは「ベースボール」に始まり,「燃えろ!!プロ野球」「スーパーリアルベースボール」「プロ野球 ファミリースタジアム」「がんばれペナントレース」「究極ハリキリスタジアム」「激闘!!スタジアム」「甲子園」「なんてったって!!ベースボール」「ホームランナイター」「ソフトボール天国」。最近だと「実況パワフルプロ野球」「プロ野球スピリッツ」などなど,私はどんな野球ゲイムでもそこそこうまく,強かった。最強ではなかったにせよ,10戦やったら7〜8勝くらいできる程度の強さは持っていたわ。
だから,野球ゲイムはどちらかと言うと得意分野だと思い込んでいた。……あのゲイムをプレイするまでは。
「オンラインプロ野球 魔球魔球」。
私を「野球ゲイムそこそこ強いシンドローム」から解放したゲイム。
それは,私にとって難しすぎた。
黒く,大きく,そして大雑把過ぎた。
それはまるで鉄塊だった。
っていうか,キーボードでプレイする野球ゲイムは初めてで,入門モードは14対3で負けた。WBCで日本が韓国にコールド勝ちをしたとき,マスコミはこぞって「歴史的大勝」と報道していたけど,私はあのとき,韓国の人達がどういう気持ちでいたか少なからず分かる気がする。これすなわち「こんなはずじゃない……」。
なぜ,娯楽であるはずのゲイムでこんなに切ない気持ちにさせられねばならんのだ? 思いどおりに選手が動いてくれない。シミュレーションゲイムだったらそれもまた一興だろうさ。でも,これはプレイヤーが選手を直接操るタイプの野球ゲイムですぜ親方。ならば,思いどおりに動いてほしい。
取れない場所に打たれて得点されるのは仕方がない。でも,取れるはずの打球が取れないこのストレス。そもそもタイトルがおかしいよ。魔球魔球て。なぜ繰り返す? 「HUNTER×HUNTER」的な? いーや違うね。「奇奇怪怪」と言ってることは一緒だ! わしゃ認めん! 認めんぞ!
……分かってるわ。どうせ私が言っていることなんて,負け犬の遠吠えってやつなんでしょ。でも,初めてなのよ。こんな屈辱を味わったのは。入門編で心をヘシ折られたことなんて,ゲイムライフ史上初めてのこと。
中一の英語でマイケルとユミが「Is this a pen?(これはペンですか?)」「No. This is a pencil(いいえ,これは鉛筆です)」というゆるい会話をしていたけども,ここでつまずいたがために英語に対する苦手意識が生涯消えなくなってしまう,あんな感覚。魔球魔球に関しては,私はもうペンと鉛筆の区別もつかなくなっている落第生なの。
大体アレだ,よくよく考えたら今までが出来すぎていたのかも知れないわね。野球経験がないのに,野球ゲイムが強かったなんてどだい失礼な話なのよ。私は小中高とサッカー部だったけど,サッカーの一つもやったことない人に「ウイイレ」で負けたら凄く悔しいもん。だから,野球ができない私が魔球魔球をやろうとすることが間違ってたのよ。
……ん? 待てよ? ということは,だ。逆に,私が今から野球を始めたらどうなるの? 私がウイイレでそこそこ強いのは,サッカーをやっていたから。
じゃあなんだ? 今から私が野球を始めれば,魔球魔球が上手くなるって計算になるではないか! そうか! そうだったのか! 私に足りないものは,野球だったんだ! 待ってろ魔球魔球! 今から私は野球上手になって,再び貴様の前に戻ってやるわい! そうと決まったら特訓だわ! PCの前なんかにいる場合じゃない!
そんなわけで,130kmの球をホームランぶっこんできたわ(お前じゃないだろって? そ,そんなことなわよ!)。130kmっつったら,まあアマチュアではそこそこのスピードと言えなくはないでしょうよ。県大会ベスト16レベルくらい? サッカーでは私もそれくらいのレベルだから,言い方を変えれば私のサッカーレベルに野球レベルも追いついた,と。これで心おきなくプレイできようもんだわ。
運命のチュートリアル。ひととおり打撃,投球,守備を終えて,ついに3回までの実戦形式。魔球魔球のときにはここで敗北し,心が折れたという最大の難関ね。
……アレ? 打てないよ? …アレ? 2点取られたよ? ひょっとして……私は何も変わっていないのか? それとも,魔球魔球あらためレジェンドナインが私の進化を超え,より強力になって戻ってきたのか?
2回の表の攻撃で,2アウトまで追い込まれる。三者凡退は避けねばならん。3種類あるスイング方法のうち,ダウンスイングにして打球を転がしてみよう。アレ? ヒット打てたよ。もう一度ダウンスイングに。2ベースで1点返す。次の打者はサードゴロ。チェンジ。1-2。
そして,守備でも気づく。そんなに全力投球しなくても,わりと抑えられるということに。ついでに,今までは方向キーで野手を動かしていたが,何も押さないとオートで守ってくれることも発見。少し気負いがとれたせいか,相手打線を三者凡退に切ってとることに成功。
続く最終回,覚えたてのダウンスイングと,ちょっと冒険して使ってみたアッパースイングによる長短打の連続でスコアを6-2にひっくり返すことに成功。その裏も敵を三者凡退に切って落とした。
振り返ってみれば,試合をしながらいろいろと気付いたことを試していくうちに逆転勝利を収めるという,チュートリアルとしては極めて理想的な試合展開だったようね。
そして私は,シングルプレイモードを中心に遊びながら,重要なことに気付く。
なんか,レジェンド的な現役を引退した名選手まで出てきてない? こんなのいなかったわよね? カードで表現された新旧の選手を集めていくことで,私だけの世代を超えたドリームチームが作れるってことじゃない。つまり,ニューリーダーとナウリーダーを一つのチームにできるってことよ! 私のチームでは世代闘争なんて起こさせないわ!
それに,キャラクターのデザインはそのままなのに,独特なモーションの選手がきちんと再現されていて,それっぽく見えるようになっている気もするわね。
……やるじゃない。
それより何より,全体的に遊びやすくなってるような気もするのよね。そりゃ今回も最初は難しいわよ。キーボードでアクションするんだから(パッド対応してるんだからパッドでプレイしたらいいじゃん!って声は無視)。
でも! 慣れればさほど難しくない。魔球魔球のときはなんだか,キーボードでの操作になかなか慣れなくて,野球の醍醐味である「投げる,打つ,取る」をストレートに行えなかった印象なんだけど,今回はかなり慣れやすくなってる気がする。難しくないとは言わないわ。キーボードでプレイするんだもん(だからパッドで,とかそういうのは無視だってば)。
これはやっぱり,私の特訓が功を奏したということなのかしら。でも,もしかしたら私の心が折れている間に,アップデートを重ねて全般的にブラッシュアップされた……ってことのような気もしなくもないわ。なんか,前に遊んだときよりロビー画面が見やすくなってる気がするし。
……ってあれ? もしもそうだとしたら,私の野球特訓って何だったわけ? 無駄? 無駄なの? でも「龍が如く」的に言うと,経験値は入ったと思うのよ,あれはあれで。だから無駄じゃない……と思いたいところね。
他人とのコミュニケーションはあんまり得意じゃないから,オンラインゲームってどっちかっていうと苦手な部類なんだけど,ゲームが遊びやすくなったり,データが追加されたりっていうのが定期的にあるっていうのは,魅力的なポイントだと思うわ。まあ,オンラインゲーム慣れしている人にとっては,これが当たり前のことなんでしょうけど。
さて,トラウマを解消できたことだし,引き続きプレイしてみようかしらね。主にシングルプレイで。
「プロ野球列伝 レジェンドナイン」公式サイト
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