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[E3 2005#143]Haloエンジン使用のゾンビゲーム「Stubbs the Zombie」
「Stubbs the Zombie」は,1930年代にペンシルバニアの田舎町にやってきたしがないセールスマン,"スタッブス"ことエドワード・スタッブルフィールドが主人公となる。ゲームが始まると同時に,事件に遭遇して死んでしまうスタッブスだが,身元引受人のないまま地中深く眠っていたところを,突然叩き起こされてしまう。'50年代も終わる頃,アンドリュー・マンデーという億万長者が,地域ごと買い取ってレジャーランド風の新興住宅地"パンチボール"を建設し始めたのだ。こうして怒れるゾンビとなったスタッブスは,薄れた記憶を頼りながらも,安眠を邪魔された復讐のために(もしくは,とにもかくにも空腹を満たすために)パンチボールの人間を襲いだすわけである。
こうしてゾンビ"スタッブス"が誕生し,町を狂気のどん底に陥れることになる。片足を引きずり,腐乱した体も頼りないこの主人公には,当然のごとく武器やアイテムを保有するスロットは用意されていない。その代わりと言ってはなんだが,ゾンビ映画に出てくるような骨むき出しの腕で人間をひっかいたり,頭から人間をかじったり,果ては木材で固定されたドアや窓を突き破って立て篭もる人間を捕まえたりと,"いっぱしのゾンビ"(?)の活動は,すべてできる。
また,スタッブス自身は銃を所持できないものの,銃を持った人間を背後から束縛し,銃を握ったままの腕をコントロールして発砲できる。スタッブス自身の腕だけをもぎ取って放てば,呼び戻すまで,指を使って動き回る"感熱性小型兵器"として利用できる。さらには,人間の食いすぎで体に溜まったガスを放屁する"radial fart attack"という攻撃や,トラクターの操縦を覚えて悪しき人間達をひきまくることも可能。なおE3会場にはXbox版の展示しかなかったが,遊んでみれば「Halo」の操作と同じ要領になっていた。
しかしスタッブスの最強の武器は,ゾンビを増殖させる能力である。彼の餌食になった人間達は,ゾンビとして再生される。そしてそのゾンビ達も人間を襲ってゾンビ化させるので,ねずみ算の要領でゾンビがどんどんと増殖していくのだ。しかもスタッブスは,口笛でゾンビ達をコントロールできる。強力なガードマンを襲うときには,口笛で複数のゾンビを呼び出して,集団で片付けてしまえばよいのだ。
Wideload Games社社長アレックス・セロピアン(Alex Seropian)氏は,元々Bungie Games社の創設メンバーの一人だったという理由からか,Stubbs the ZombieはHaloグラフィックスエンジンを使用。「Halo 2」ではないので,少し前世代的なグラフィックスに見える点は致し方ないだろうが,遠方を緑色のもやで覆うなどして,ゾンビゲームとしての雰囲気をよく出している。
なお本作は,シングルプレイヤー専用ゲームで,これまでMacintosh用ソフトの開発会社として知られているAspyr社から,2005年秋頃のリリース予定になっている。ゲームや映画では"永遠のヤラれ役"でしかないゾンビになり切ってみるのも楽しいだろう。(奥谷海人)
- 関連タイトル:
Stubbs the Zombie in Rebel Without a Pulse
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