［AGDC 2007］PhysXカードのオーナーには「Unreal Tournament 3」で竜巻マップの特典

　Epic Gamesのミドルウェア「Unreal Engine 3」が公式採用している物理エンジンといえば，Ageiaの「PhysX」である。PhysXアクセラレータカードはゲームプレイに必須のアイテムではないためか，発売されてからも大きな人気を呼んでいるというわけでもない。
　しかし，ハイスペックなゲーム用PCでは購入時にオプションで組み込めることも多く，その一つがDellが欧米で大きく展開するコアゲーマー向けの「XPS」デスクトップシリーズだ。AGDCでも地元のよしみからかDellが小さなブースを出しており，展示されていたのが「XPS 720 H2C」という，価格5389〜6889ドル（約62〜80万円）のハイエンドPCだった。

　このXPS 720 H2Cのデモとしてプレイ可能な状態だったのが，「Unreal Tournament 3」の「Tornado」マップである。Tornadoマップは，PhysXカード所有者のみに配布されるというエクスクルーシブ・マップで，最近ムービーがリリースされたばかり。UTファンなら，すでにご存じのことだろう。
　このTornadoマップは，ほぼ四角と思われる敷地にある，工場か発電施設のような場所が舞台になっており，巨大な1本の竜巻が天に向かって伸びている。この竜巻はランダムに移動し，周囲の大型コンテナなどが途中まで吸い込まれては落下してくる。もちろんプレイヤーキャラクターが落ちてくるコンテナにぶつかればダメージを受けるし，この竜巻に吸い込まれれば即死してしまう。竜巻の近くでロケットなどの物理系攻撃を繰り出すと，竜巻の威力でロケットの進路が変化したり，竜巻に吸い込まれたりするのも面白い。

Dellのブースで「Unreal Tournament 3」のPhysX専用マップ「tornado」を動かしていたXPS 720 H2C。ダメージを受けるたびにフロント部分の赤いライトがピカピカ光っていた

　2007年5月にリリースされたXPS 720 H2Cは，Intel Core 2 Extreme QX6700/2.66GHzとCorsair 800MHz DOMINATOR EPPメモリを基本にしたモデルで，Dell独自開発のセラミック冷却システムを搭載している。もともとXPS M1710で開発されたLightFX Technologyにも対応し，所有者は表から裏にまで配置されたネオンを16色の中から自由に調整できる。ゲームでダメージを受けるたびにフロント部分が赤く点滅するような，細かい調節も可能なようだ。PsyXカードは159ドル（約1万8000円）のオプショナルパーツだが，Ageiaのプレミアムサービスとして「CellFactor: Revolution」ほか三つのPhysX対応ゲームを入手できるのがお得だ。