プレイレポート
「Age of Conan」プレイレポートその1:そもそもAoCとはどんなゲームなのかをあらためて解説
「Age of Conan: Hyborian Adventures」とは?
「Age of Conan: Hyborian Adventures」 4Gamer記事一覧
やたらに高い山の山頂まで登らされて退治したミニボス(普通のMMORPGでいうところのNamedクラス,か)。Conanの世界観に妙にマッチしたMobが多く,遊んでいてもなんら違和感は感じない |
クエストを受ける(もしくは終わらせる)ときには,画面のようなシネマティックっぽいカメラに変わるのだが,背景が全部リアルタイムなのが,細かいところだけど面白い。誰か違う人が来れば画面にちゃんと映る |
コナンシリーズにおいては,その野蛮で荒々しい背景世界が重要な魅力の一つであるため,AoCでも開発の早い段階から,ゲーム内にゴアな表現が盛り込まれることが発表されていた。実際に本作では,人間の首を切り飛ばしたり,鮮血が吹き出したりといったシーンが見られるようになっており,最終的にESRBレーティングはM(マチュア,17歳以上が対象)となった。
つまり本作の近接戦闘では,武器を効果的に,力強く振り回して戦い,傷つけば血が噴き出し,首が転がる場合もあるわけだ。これらの要素が組み合わさることで実現する新鮮でバイオレントな戦闘感覚は,バーバリックな世界設定とも相まって,本作の大きな特徴となっている。
さらに,ほかのゲームと本作を隔てる特別な要素としては,ギルドシティが作れることと,そこに対する攻城戦PvPが行えることも挙げられる。シティはパブリックな冒険エリアに町が作れるのではなく,特定のインスタンスに建築することになる。これらはエンドゲームコンテンツなので,サービス開始からまもない現段階では詳しいことは分からない。
リアリスティックなグラフィックスが
刺激的なゲーム体験を約束する
スクリーンショットを見ても分かるように,アートの方向性は極めてリアリスティックだ。グラフィックに関しては,「World of Warcraft」のようなカートゥーンライクなアプローチで開発が進められているライバル作品「Warhammer Online: Age of Reckoning」の画面とは,若干毛色が違うものだということが理解できるだろう。
AoCは,DirectX 10対応のMMORPGということでも話題を集めていたが,残念ながらリリース時点でのDirectX 10対応は見送られた。対応バージョンがお目見えするのは2008年夏,ドイツでGames Convention 2008が開催される時期になるという。
コナンの世界「Hyboria」と
冒険の舞台となる三つの国家
ヒューマン,エルフ,ドワーフのように,よくあるタイプの種族ではないので今ひとつ個性が把握しにくい……と思っていたのだが,実際にプレイすると,それぞれがどんな人々なのか,次第にイメージが明確になっていく。各人種には,それぞれモデルとなっている,現実世界の文明があることに気が付くからだ。
Aquiloniaは“古代ローマ”をイメージした文明だ。気候は温暖で,町人たちはゆったりしたローブなどを着ている。衛兵は鶏冠のような飾りのついた金属製のヘルメットや,アーマーなどを着込み,円形のシールドを持っている。建物の壁面は白い。主要都市であるOld Trantiaには,太い円形の柱で支えられた大きな白亜の建造物が立ち並んでいる。
Cimmeriaは“北欧のバイキング”の文化をモデルとして創造された地域だ。3国の中では最も北方に位置し,ゾーンには雪の積もった高地がある。戦士達は動物の皮で作った腰巻きやケープを身につけており,その下の鎧はレザー製だ。頭には鋲の打ち込まれた兜をかぶっている。建物は多くが木造。印象的なフィヨルドの谷間にある主要都市Conarch Villageは,都市というよりは村という印象である。
Stygiaは“古代エジプト”をイメージしてデザインされている。国土は南方,おそらくは赤道付近にある雰囲気で,乾燥していて暑い。Khemiは赤茶色の岩や石材で作られた町で,風通しの良さそうな衣服を身につけた人々の肌は浅黒い。砂礫に覆われたゾーンを流れる川のほとりにはヤシ科の植物が生えており,その下にはワニがたむろしている。ゾーンにはもちろん巨大なピラミッドがあり,その内部はダンジョンになっている。
もちろん,現実世界の各文明が存在した時期には何百年もの隔たりがあるが,そんなことにはこだわらず,面白そうなものをどんどん取り上げて一つの世界にまとめて放り込んでしまっているところには,大衆の娯楽であるヒロイック・ファンタジーというものの性格が如実に現れているようで,なかなか興味深い。
三つの人種の間にキャラクター性能の差はないが,選べるクラスは異なる。とくに魔法使い(Mage)がStygiaにしか存在せず,そしてStygianは重戦士(Fighter)になれない,という部分が特徴的だ(関連記事は「こちら」)。
特大のスターティングゾーン「Tortage」
ゲームを初めて遊ぶすべてのプレイヤーキャラクターは,Tortageという名前の島からスタートする。Tortageは入門者用のプレイフィールドではあるが,ほかの作品のそれよりもかなり規模が大きく,多くのコンテンツが詰め込まれており,新規キャラクターはかなり長い時間をこの地域で過ごす。この地域にあるゾーンは一つではなく,冒険の基点となる町を含んだメインゾーンのほか,いくつものダンジョン,フィールド,ソロインスタンスなどを含んでいる。現時点での本作のレベルキャップは80だが,プレイヤーはこの島で,だいたいレベル20程度までキャラクターを成長させることになる。
クエストはほとんどがソロでこなせるものだ。ときどきグループを組まないとクリアするのが難しいクエストもあるが,そういったものはクエストジャーナル上で区別できるようになっている。そしてグループ推奨のクエストは,絶対にクリアしなければならないものではない。ソロ用のクエストをこなしていくだけで,経験値は十分に得られる。
「夜」のパートでは,連続したストーリーを持つ長編ソロクエストを進めていくことになる。この長編クエストでは一定の区切りごとに,進めるために必要な最低レベルが定められている。だから自然とプレイヤーは,「夜」の長編が進められなくなったら「昼」のパブリックエリアでクエストを進めてレベルを上げ,必要なレベルに達したらまた「夜」に移動して……というように,「夜」と「昼」を何度も行き来しつつキャラクターを育てていくことになる。
「昼」ではほかのプレイヤー達との共用スペースである町も,「夜」には自分一人の冒険のステージになったりする。「夜」にはパブリックなエリアでは実現できないような,スクリプトを多用したダイナミックなクエストも多く,とても面白い。
「夜」の長編クエストはレベル20くらいまで楽しめる。そしてこれを最後まで終わらせると,自分の人種の国の主要都市まで送り届けてもらえる。つまりスターティングエリアであるTortageは卒業となり,ようやく本作の真の冒険の舞台ともいえるハイボリアの,メインランドを自由に旅することができるようになるわけだ。
- 関連タイトル:
Age of Conan: Unchained
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