ムービー
Bill Roper氏の解説付き「Hellgate」直撮りプレイムービーをUp
なお,ムービー中に何度か静止するフレームがあるが,これはエンコードミスではなく,処理速度の落ち込みやデータのローディングの影響により,プレイデモそのものが静止しているためなので,この点ご了承いただきたい。
さて,Roper氏がHellgate:Londonにおいて,ものすごいこだわりを見せているのが「自動生成」というキーワードだ。Diabloでもそうだったが,Hellgate:Londonでも,毎回,ゲームプレイのたびにダンジョン,そして敵の配置や敵の攻撃アルゴリズムなどが自動かつランダムに生成されるという。
ただし,「いかにも乱数で生成した」というレベルでは,プレイにのめり込めるだけのデキにならない。それだけに,生成エンジンの質に関しては相当の研究が行われているようで,現在では一流のレベル(マップ)デザイナーが作り込んだかのような,複雑なマップ構造や意地悪なトラップ,敵配置を実現できているのだとか。
ちなみに,今回行われたデモプレイは,実際に制作途中のバージョンをGeForce 7800 GTX搭載PC上で動作させてたものであり,マップも,プレイ時に初めてランダム生成されたものである。自動生成されたマップとはとても思えないだろう。
この「手作り感」に最も貢献しているのは,ランダムマップと同時に自動生成される「ライトマップ」だ。ライトマップとは,簡単に言うと,光の分布をテクスチャ化したもの。シーン内で行われる静的な陰影を事前計算してテクスチャ化しておけば,実際のレンダリング時にはこれを適用するだけですむという,いわば陰影処理のプリレンダーみたいなものだ。
Hellgate:Londonでは,まずマップをランダム生成して,そこに生成されたさまざまな建造物と静的な光源について,相互反射までを考慮した複雑な陰影処理をゲーム開始前に実行。そして,その処理結果をライトマップとして生成しているのだそうだ。ライトマップに限らず,こうしたグラフィックス素材の生成はグラフィックスチップが高性能であればあるほど高速に処理される。この点についてRoper氏は「GeForce 7800 GTXを用いたことにより,ゲームが快適にプレイできるようになっただけでなく,ゲーム開始時間までの待ち時間も短縮された。これは予想外の効果だった」とビデオの中で語っている。
ゲームそのものは一見FPSスタイルで,ムービーでは一部三人称視点に切り替わっているが,Roper氏はHellgate:Londonを「オンライン"RPG"」と強調する。「キャラクターの成長,外観のカスタマイズ,アイテムの組み合わせによる新武器の開発など,RPGの面白さは余すことなく詰め込んだ」とか。
ビジュアルは「Quake」「Unreal」といった歴代のFPSを彷彿とさせるが,ムービー中に何度か出てくる,装備の変更ウィンドウを見ると,なるほど,Diabloの遺伝子を正統に受け継いだRPGという雰囲気は確かにある。
発売は2006年頃とのこと。パブリッシャはナムコの米国法人,Namco Hometekが担当する。(トライゼット 西川善司)
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