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「スペシャルフォース 日本代表決定戦 2011」でついに日本代表クラン決定。11月の世界大会出場を決めたのは,やはり大本命のあのクラン!
この大会は,2011年11月5日〜6日にかけてインドネシアで行われる「スペシャルフォース世界大会 in インドネシア」に参加する,日本代表クランを選抜するためのもの。また,この大会で上位入賞するなど好成績を収めたクランには,韓国・釜山で2011年12月8日〜11日まで開催される「World Cyber Games 2011」への出場権が与えられる。
日本代表決定戦には,今年1月から3度にわたって行われたオンライン大会(合計448クランが出場)を勝ち抜いた4つの強豪クランが招待された。エントリーしたのは以下のクランとなる。
UHS Athlete |
STD Gaming |
Emotive Moment |
vouLas |
大会開始前にはステージに「SPECIAL FORCE」の総合プロデューサー,石川 光氏が登壇。参加したクランや予選の様子について聞かれた石川氏は,「去年よりも白熱した状況になっていて,今年は激しい戦いが繰り広げられることが予測されます」と話す。また,たくさんのプレイヤーが予選にエントリーしたことについて,「本日の日本代表決定戦を見て,ぜひ来年の大会へのモチベーションにつなげてもらえればと思います」とコメントした。
続いて登場したFPS実況解説者のYUKISHIRO氏は,プレイヤーの様子について聞かれ,「毎年プレイヤーのレベルが上がっていて,『世界に勝てるんじゃないか?』と思うほどです」とコメント。さらに大会の見るべきポイントについては,「上級者の腕前をぜひ見てほしいですね」と語っていた。
また大会開催を前に,YUKISHIRO氏は「世界大会がかかっているイベントなので,緊張せずに全力を出しきってもらえればと思います」と選手にエールを送っていた。
世界大会への出場権はどのクランが勝ち取るのか
白熱の準決勝・決勝戦をレポート
対戦のレポートに入る前に,まず今大会の組み合わせを紹介しよう。
・準決勝第1試合
STD Gaming vs. vouLas
・準決勝第2試合
UHS Athlete vs. Emotive Moment
ルールに関しては,5対5のチームマッチで,アサルター4名のほかスナイパーを必ず1名入れることがチーム編成の条件となる。ゲームは前後半7ラウンドで計14ラウンド行い,先に8ラウンドを取った側が勝ち。3試合のうち2試合を先取したチームが勝利となる。なお,第7ラウンド終了時点で攻守が交代となるほか,第14ラウンド終了時にスコアが同じ場合は,攻守入れ替えなしでサドンデスが行われる。
また,攻守の選択は事前に決められていたが,決勝戦のみクランマスター同士によるじゃんけんで,勝者に選択権が与えられることとなった。
●準決勝第1試合
STD Gaming vs. vouLas
準決勝第1試合はSTD GamingとvouLasという組み合わせとなった。1stマッチで使用されたマップは「トレイン」で,ここは投擲物が届きやすい,電車の車輪やコンテナの隙間からほかのプレイヤーが見える,といった特徴があるという。
攻め側が有利ということだったが,ゲームが始まってみると,守備側のvouLasが見事な連携を見せ,なんと前半を7対0とし,パーフェクトゲームを達成。前半,何もさせてもらえなかったSTD Gamingは圧倒的に不利な状況ながら,それでもなんとか1ラウンド返すものの,反撃はここまで。vouLasは続く第9ラウンドを勝利し,1stマッチを制した。
続く2ndマッチでは「神経ガス研究所」を使用。こちらは他のマップと違い,爆弾モードではなく「奪取モード」のマップとなる。広い野外と狭い屋内という2パターンで構成されているが,直線が多くスナイパーが活躍しやすいそうだ。なお,バランスとしては守り側が有利な傾向にあるという。
1stマッチでは苦杯を喫したSTD Gamingであったが,ここにきて調子が戻ってきたのか,第5ラウンド終了時点で,1対4と大きな差をつけた。このままワンサイドゲームになるのかと思われたが,vouLasも意地を見せ2ラウンドを連取し,3対4というスコアで後半へ折り返す。
続く第8ラウンドからは,取っては取り返すのシーソーゲームが展開され,両者一歩も譲らない。結局ゲームはフルラウンドまでもつれ込み,スコアは7対7と並ぶ。ここでルールに従いサドンデスが行われたが,vouLasが激戦を制し,決勝戦に駒を進めた。
●準決勝第2試合
UHS Athlete vs. Emotive Moment
準決勝第2試合は,「SPECIAL FORCE」公認のプロゲーマー SpyGea選手とYuti選手を擁する,最有力優勝候補のUHS Athleteと,数多くの大会に出場してきた経験を持つクラン,Emotive Momentによって争われた。
今回使用されたマップは「トレイン」「サテライト」「デザートキャンプ」の3つ。1stマッチではトレインが選ばれたが,ゲームが始まるとUHS Athleteの実力が遺憾なく発揮される。マップにおけるポイントの押さえ方が優れており,正確な場所にグレネードを投げて的確にダメージを与えたり,たとえ人数差があってもそれをひっくり返したりなど,下馬評通りの活躍を見せ,8対1と圧勝。
2ndマッチはサテライトでの戦いとなった。こちらはマップの大半が屋内で,攻め側にとってはルートが少なく,かつ通路間も狭いため守備側に作戦を予測されやすいという特徴がある。攻める際は立ち回りが重要になるそうだ。
このマッチに勝てば決勝進出となるUHS Athleteからの攻めでスタートとなった。前半は取ったら取り返すのシーソーゲームとなり,手に汗握る戦いが繰り広げられた。前半終了時のスコアは3対4とEmotive Momentが1ラウンドリード。ここから,先ほどとは打って変わってEmotive Momentに追い風が吹き,その後は一気に3ラウンドを先取。スコアは3対7とマッチポイントを迎える。
UHS AthleteもプロゲーマーのSpyGea選手,Yuti選手が底力を見せて2ラウンド返すものの,反撃はここまで。5対8でEmotive Momentが勝利し,勝負は3rdマッチに委ねられた。
3rdマッチのマップはデザートキャンプが使用された。こちらは砂漠地帯で非常に見渡しやすいという特徴があり,とくに広範囲を見渡せる「テラス」というポジションを確保できれば,有利になるという。また,攻守ともに投擲武器の正確性も問われるそうだ。
ゲームはEmotive Momentが先攻となったが,2ndマッチと同様シーソーゲームの展開に。しかし,後半に入りUHS Athleteが調子を取り戻してきて,第8〜10ラウンドを立て続けに取りマッチポイントを獲得。第11ラウンドではYuti選手が1on1の戦いに競り勝ち,大方の予想どおり決勝進出を果たした。
●決勝戦
UHS Athlete vs. vouLas
決勝戦はUHS Athlete vs. vouLasという,奇しくも今年のゴールデンウィークに開催されたオフライン大会,「スペシャルフォース ゴールデンカップ2011」のときと同じカードになった。決戦を前にコメントを求められたvouLasのクランマスター Rak!e(ラキー)選手は「ここまで来たので,すべて出しきって帰れなくなるくらいに頑張ります」と語る。対するUHS Athleteのクランマスター Yuti選手は「vouLasはとても強いクランだけど,最高の仲間とともに優勝したいと思います」と語り,両者ともやる気十分といったところ。
1stマッチはデザートキャンプとなり,UHS Athleteが先攻。UHS Athleteの選手がはしごを登っている最中の敵を狙撃して倒したり,vouLasが派手な撃ち合いで相手を一気に倒していったりなど,多くの見せ場があった。前半を終えたところで3対4とvouLasが一歩リードしていたが,後半戦もその勢いで第9,10ラウンドを連取し,マッチポイントに着実に近づいていく。しかし,UHS Atleteも連携にまとまりが見え始め,本来の力を取り戻して第11〜14ラウンドを立て続けに制して土壇場からの大逆転劇を見せ,会場を大いに沸かせた。
続く2ndマッチはサテライトで対戦が行われた。UHS Athleteはこれに勝てば優勝となり,世界大会への挑戦権を獲得。逆に追い詰められた形のvouLasは,いかに3rdマッチへ持ち込むかが課題となった。
ゲームはvouLasの先攻で始まったものの,UHS Athleteの固い守りを崩すことができず,苦戦している様子。逆に勢いのあるUHS AthleteはYuti選手が3人抜きを見せたり,作戦どおりの連携を見事に決めて一気にゲームを終えたりと絶好調。前半は5対2でUHS Athleteがリードして折り返し,精神面でもかなり有利な状況のまま後半に移る。
後半に入ってもUHS Athleteの調子は落ちない。Yuti選手が囮となって敵を引きつけたかと思うと,ほかの4人が爆弾を仕掛け,そこに集まってきた敵プレイヤーを一気に陥れるなど,しっかり連携が取られていて絶好調。vouLasも善戦するもののあと一歩及ばず,最終的なスコアは8対2でUHS Athleteが勝利。SPECIAL FORCE日本代表クランとして世界に挑戦することとなった。
優勝したUHS AthleteのYuti選手は「最高の舞台で,最高の仲間と一緒に優勝できたのはすごく嬉しいです。僕自身は4年連続で『SPECIAL FORCE』の世界大会へ出場となるので,今年こそは日本に『優勝』という文字を持ち帰りたいです」と世界大会への意気込みを語った。
決勝戦を終えての感想を求められた石川氏は,「幾度となく世界を経験しているUHS Athleteが何枚も上手でしたね。でもvouLasの方々も非常に声が出ていて流れに乗っていて,素晴らしいプレイだったと思います」と両者を讃えた。
大会を終えた後に行われた表彰式では,優勝したUHS Athleteに賞金30万円,準優勝のvouLusには賞金10万円が手渡された。来場者から温かい拍手が送られ,イベントは無事終了した。
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