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[韓国ゲーム事情#593]料理モチーフのオンラインゲームが開発中
料理モチーフのオンラインゲームが開発中(2006/9/4)
Text by Kim Dong Wook特派員
オンラインゲーム市場を舞台とする争いが激化するにつれ,各デベロッパ達も,より鮮度の高いタイトルを生み出すべく,ゲームジャンルの多様な融合に挑戦し始めている。
そんな中,韓国の新生デベロッパ AP STUDIOは,料理をテーマとした対戦型オンラインゲーム「YoriZori Restaurant」(YoriZoriは,韓国語であちらこちらという意味)の開発を行っており,すでに多くのゲーマーから注目を集めている。本作は,ジャンルの偏重が目立ちつつあるオンラインゲーム市場に新風を吹き込み,市場の活性化に貢献することになるかもしれない,興味深いタイトルである。
YoriZori Restaurantでは,フィールド上に点在するするさまざまな材料を入手し,それらを釜に入れて調理することで,相手と勝負する。対戦形式としては個人戦とチーム戦があり,料理対決に勝利するには,料理の材料を集める手際の良さだけでなく,チームワークや戦略性も求められる。
同作のユニークなところは,料理をテーマとした対戦ゲームということで競争要素をアピールしつつも,既存の対人ゲームのように,暴力による物事の解決を盛り込んでいない点だろう。同作では,制限時間内で限定されたフィールドを探検し,さまざまな材料を組み合わせて,相手よりも先に料理を完成させることが勝利につながる。
これは,暴力的な要素を敬遠しがちな女性プレイヤーや,「オンラインゲームをプレイする子」を持つ親に対して,非常に好印象を与える仕様なのではないだろうか。
もちろん,YoriZori Restaurantは,単なる対戦ゲームに終わってはいない。ゲームの軸は料理対決にあるが,その周辺には,アバター性豊かなレストラン経営システムが配置されているのだ。
プレイヤーは,ゲーム内に用意されているキャラクター/インテリア/レシピ/アイテムショップを通じて,キャラクターのカスタマイズパーツや,対戦時に有効なパワーアップアイテム,レストランの運営に欠かせないインテリアやレシピなどを購入できる。レストランにはほかのプレイヤーキャラクターが訪れることもあるので,コミュニティ性に関しても隙のない作りだ。
YoriZori Restaurantは,2006年下半期中に,最初のクローズドβテストが行われる予定となっている。AP STUDIOによると,国内外を問わず,同社の目標(世界中で運営し,いずれはe-Sports化)に向かって共に歩んでいけるようなパブリッシングパートナーを探しているとのこと。実際にプレイできるのはもう少し先の話になりそうだが,料理というテーマがどう調理されているのか,非常に気になるところである。
- 関連タイトル:
YoriZori Restaurant
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