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    印刷2007/10/24 15:47

    連載

    ゲーマーのための読書案内
    UFOと宇宙人が運ぶ「奇蹟」 第18回:『なぜ人はエイリアンに誘拐されたと思うのか』→UFOモチーフ全般

     

    image

    『なぜ人はエイリアンに誘拐されたと思うのか』
    著者:スーザン・A・クランシー
    訳者:林 雅代
    版元:早川書房
    発行:2006年8月
    価格:651円(税込)
    ISBN:978-4150503130

     

     剣と魔法のファンタジーと並んで,UFOと宇宙人はゲームのイマジネーションを広げてくれる大きな材料だ。「Quake」シリーズにおけるStroggのようなおぞましい人体改造設定から,「The Sims」のなかのユーモラスな隣人としての登場まで,その描写(というか使われ方)はさまざまである。

     さて,そんな話題と絡めつつ,今回紹介するのはハーバード大学の心理学者スーザン・A・クランシーが書いた『なぜ人はエイリアンに誘拐されたと思うのか』だ。宇宙人に誘拐され,なんらかの医学的な実験をされた――いわゆるアブダクションを受けた――と信じる人を対象に,そうした個性的なアイデアを肯定する理由を調査した本なのである。
     意識があるのに体が動かせないという体験をした,体に妙な形のアザがある,催眠術で過去の遭遇体験の記憶を取り戻したなど,人が宇宙人との接触を信じるようになる契機はさまざまだ。しかし,いわゆる金縛りは医学的に説明できるし,体のアザにいたっては根拠としていかにも薄弱である。それにもかかわらず,自分が宇宙人に誘拐されたことがあると信じる人は,アメリカに少なからず存在する。

     そんな人々とのコミュニケーションを通して,筆者はまず「アブダクション体験者」が,ごく普通の身なりや趣味の持ち主で,ごく普通の生活を送っていることを述べる。ただ,「よりシンプルな仮説で説明できるなら,遠回りな想定は普通排除する」という科学の原則を,身につけていないだけなのだと。
     そして,彼らがアブダクションを信じる理由として感情面を重視し,自分の奇妙な体験を説明するのに,より科学的な――つまりは平板で無味乾燥な――説明を受け入れるよりも,宇宙人にさらわれたと「信じたい」のであることを強調する。

     そして映画やテレビ番組,本が作り出した宇宙人との遭遇譚が増えるにつれて,アブダクションの告白者が増えていったという統計結果に触れ,「アブダクション体験」にメディアが与えた影響について論じる。アブダクションのあらすじがどれも似ているにもかかわらず,聞き取った細部がまるで一致しない以上,アブダクション体験擁護派が言うような「同じ体験を多くの人がしている」のではなく,同じ物語に影響を受けた人が,自分の体験に当てはめた多くのアレンジ版を作った結果と判断するわけだ。

     だが世の中にはアブダクションの鮮明な記憶を持つという人もいて,そうした人々はもちろん,その記憶を強固な拠りどころとして,宇宙人との遭遇を主張する。ここからが本書の面白いところで,人間の脳の記憶機能に関する最新の研究に依拠しつつ,人がいかに架空の記憶を作り出しやすいかを説明していく。
     かいつまんで言うと,人の記憶とは思い出すたびに再構成されているものであって,単に「頭に思い浮かべたこと」と「記憶」との違いは,関連するディテールの多寡でしかない,ということだ。ありもしなかったことの細部を意図的に想像し続けていくと,やがてそれは記憶になってしまう。著者はそれを実際に行われた心理学の実験結果に基づいて論証する。催眠術で「回復された記憶」の多くは,こうして「作り出された」記憶であるという。

     そして,ここまでならいたって科学的な考察に留まるのだが,多くの「アブダクション体験者」と交流した著者は,より高次の(?)考察を加える。その緒(いとぐち)は,アブダクションが恐怖体験の記憶であるとともに,体験して良かった,その体験なしに現在の自分はないという,印象的なものとして,当事者に意識されていることである。
     そして,キリスト教世界で1562年にあったとされる,天使に燃えさかる槍で体を何度も貫かれたという「聖テレサの法悦」の奇蹟の記述と,見慣れない金属の針で体を探られたという,ある意味典型的な「アブダクション体験者」からの聞き取り結果を比べる。
     要するにアブダクションとは,科学と宇宙の時代における,神や天使との邂逅体験であって,その物的根拠を問うよりも,心理的な意味に着目すべきだというわけだ。

     この本の序章にあるとおり,著者はもともと催眠術で「回復された」幼少時の虐待記憶を研究対象としていた。それ以前のトラウマ説の興隆と社会問題化に対する批判として,アメリカでは1994年前後に「偽りの記憶」説が提起される(ちなみに日本ではこの時期トラウマ/アダルトチルドレンが大流行だったので,いま一つピンと来ないわけだが)。催眠術による「記憶回復」の信頼性に大きな疑問が投げかけられたタイミングでの取り組みだったのだが,「幼児虐待者を擁護するのか!」という世論の圧力で,不幸にも研究は頓挫した。
     その代わりに,もう少し明確な「偽りの記憶」としてアブダクションを題材としたわけだが,物事の見方に深みと優しさを滲ませつつ,社会の代わりに神様を解剖するその筆致は,やや唐突な感じがするものの,見事である。我々ゲーマーも大いに,宇宙人に楽しませてもらうべきなのだ。

     

    「そうであるか」より「そうありたいか」がキーポイントです

    うーん,けだし宗教的真実。

     

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    ■■Guevarista(4Gamer編集部)■■
    無駄な読書の量ではおそらく編集部でも最高レベルの4Gamerスタッフ。どう見てもゲームと絡みそうにない理屈っぽい本を読む一方で,文学作品には疎いため,この記事で手がけるジャンルは,ルポルタージュやドキュメントなど,もっぱら現実社会のあり方に根ざした書籍となりそうである。
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