プレイレポート
「ファンタジーアース ゼロ」プレイレポート:8月29日のアップデートで導入された「エクリプス」「ゴブリンフォーク」に注目
エクリプスの登場で変化する戦争のスタイル
FEZの戦略を大きく変えるのに一役買ったのが,今回導入された新建築物「エクリプス」である。エクリプスは従来からある「オベリスク」同様,戦場で自軍の支配領域を広げるための建築物だが,最大の特徴は“敵軍の支配領域を無視して建築可能”というところにある。幾多の戦争を経験してきたベテランプレイヤーにはいまさらながらの解説となってしまうが,FEZの戦争で勝利するために,支配領域の拡大はとても重要なポイントになる。戦争の勝利条件を一言でいえば,制限時間内に敵軍の本拠地にダメージを与え,そのHPを0にすること。その手段の一つが,戦場マップ内における自軍の支配領域の面積に比例して与えられる,継続ダメージなのだ。
極端な話,従来は両軍のプレイヤーキャラクターによる戦闘がまったく行われなくても,支配領域さえ相手より多く確保していれば,戦争には勝ててしまった。実際のゲーム内でも,ほぼ互角だった戦争の勝敗がわずかな支配領域の差で着いてしまうことも多々あり,プレイヤー間では「領域負け」という言葉も生み出されていた。
ところが,支配領域に関係なく建築できてしまうエクリプスの登場により,「領域負け」に至るまでの過程はより複雑化し,戦略性もより深みを増した。戦争中の建築/召喚を行う際に必須となる触媒「クリスタル」の必要数が,オベリスクより4個も少ない11個ということもあって,エクリプスは戦争開始直後に素早く領域を確保するための,重要な建築物なのである。
もちろん,エクリプスも所かまわず建築すればいいというものではない。周囲の状況を考えずに乱立させれば,敵軍プレイヤーキャラクターに真っ先に狙われてしまう。エクリプスの建築数は最大10個となっているので,マップ内に点在する限られた資源「クリスタル」の確保が,これまで以上に重要な意味を持つようになったといえよう。
画面左上のミニマップで現在の状況がチェックできる。従来の戦争で領域を拡大するには,まず敵のオベリスクを破壊してから自軍のオベリスクを建築する必要があったため,人数差やレベル差があると非常に困難だった |
両軍のエクリプスが至近距離で建築されている。建築物を破壊されると本拠地へのダメージが大きい。お互いこの場を制圧し自軍のエクリプスを守るために,周辺エリアは激戦区となる |
リニューアルされた「ゴブリンフォーク」
しかし8月29日のアップデートで,「エスセティア大陸」の戦場「ゴブリンフォーク」の地形が大胆に変更された。公式リリースでは“起伏に富んだ上級者向けのマップ”とされる,新ゴブリンフォークでの戦争の様子をお伝えしよう。
X型のフィールドデザインは旧マップと変わらないが,新マップは中央に配置された丸い小島が特徴。中央から四隅へ伸びるルートには崖があり,一度降りてしまうと復帰に手こずる。
この新マップで勝利するためのポイントは,中央の小島を制圧できるかどうか,この一点にかかっている。小高い丘となっているこの地形を利用すると,スカウトやソーサラーの持つ遠距離攻撃スキルが有効活用でき,レベルキャップに到達したウォーリアすら,うかつには近づけない。あとは中央を拠点にじわりじわりと,相手の本拠地へ支配領域を伸ばしていけば,圧倒的勝利が収められる。逆を言えば,中央を制圧された時点で逆転勝利が非常に難しくなる,ということだ。
FEZは低レベルなキャラクターで戦争に参加しても何かしら役割があり,RvRをテーマにすえたほかのタイトルに比べて気兼ねなく参加できるのが長所なのだが,新ゴブリンフォークに限っては,できる限り高レベルのキャラクターで参加したほうがよさそうだ。
上級者向けマップということで,複雑な地形や,トリッキーなクリスタルの配置を予想していたのだが,実際に戦争を体験してみたところ,プレイヤースキルという意味での上級者ではなく,レベル/装備共に劣らぬ高レベルプレイヤー同士が,よりスピーディな展開を楽しむためのマップだと感じた。
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