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GIGABYTE製グラフィックスカード用の新型冷却技術がCeBIT 2009で公開に。P55におけるSLIサポートの続報も
GIGABYTEでは,VRM周りに十分なスペースを確保することで,GPUの発熱とVRM部の発熱を,それぞれ効率よく処理できるようになっているとし,「GeForce 9600 GT」搭載グラフィックスカードで検証したところ,リファレンスデザインと比べて冷却効率が25%向上できたとアピールしている。
一方のUDV(Ultra Durable VGA)は,GIGABYTE独自のマザーボード品質規格「Ultra Durable 3」(関連記事)で要件となっている,2オンスの銅箔層を用いた基板をグラフィックスカードでも採用したもの。これにより,リファレンスカードと比べて,
- GPUの温度は5〜10%下げられる
- カード上電源回路のスイッチングロスを10〜30%低減できる
- オーバークロック性能を10〜30%向上させられる
ようになったという。
下に示したスライドは,GIGABYTEが技術説明会で示したテスト結果だ。GeForce 9600 GT搭載製品で比較したとき,ASUSTeK ComputerやMSI製品と比べて,GPUやグラフィックスメモリチップ,VRM周りの冷却能力に優れ,かつ,オーバークロック耐性の向上にもUVDは効果を発揮するとのことだ。
Chen氏によれば,GIGABYTEは,Silent-CellとUDVを採用したグラフィックスカードを順次市場投入していく構えだ。ちなみにその製品リストには,下に示したとおり,未発表の「GeForce GTS 240」搭載製品も含まれている。
「ライセンス料さえ払えば,nForce 200非搭載でも
P55マザーボードでSLIをサポートできる」
マザーボード関連で目を引く新製品は公開されなかったが,GIGABYTEでは,銅をはじめとした素材調達コストの低下を受けて,今後はハイエンドモデルだけでなく,ミドルクラスモデルでも,前述のUltra Durable 3品質規格に対応していく意向が示されている。
なお,同社ブースには,ATXフォームファクタの「Intel P55 Express」(以下,P55)チップセット搭載マザーボード「GA-IBP」が展示されていた。
本製品の拡張スロット構成はPCI Expres x16 ×3,,PCI Express x1 ×2,PCI×2で,GIGABYTEによれば,NVIDIA SLI(以下,SLI)をサポートするという。
実際,会場でブースを構える複数のマザーボード関係者は,「ライセンス料さえ払えば,nForce 200を搭載していないP55マザーボードでも,SLIに対応できる」と認識している。しかし「土壇場で路線変更があるのもNVIDIAの常だ。製品版でもSLIをサポートできるかどうかは,フタを開けてみるまで分からない」と漏らす関係者もいた。
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