「Intel P35 Express」搭載マザーボード「GA-P35T-DQ6」
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4Gamerでは,これまで「Gigabyte United」をめぐる騒動について何度かレポートしてきたが,
GIGABYTE TECHNOLOGYとASUSTeK Computerの合弁解消後,「あれからどうなったのか」気になる人は少なくないと思う。今回4Gamerでは,COMPUTEX TAIPEI 2007の会場で,
GIGABYTEグループ全体のスポークスマンであるTony Liao氏(Associate Vice President, Marketing Division in Gigabyte United,Spokesman for Gigabyte Group)に,一連の騒動の顛末について,話を聞くことができたので,簡単にまとめたい。
グラフィックスカードは今後,GIGABYTE TECHNOLOGYが開発し,Gigabyte Unitedが販売することになる
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Liao氏によると,ASUSTeK Computerとの合弁が解消されたGigabyte Unitedは,GIGABYTE TECHNOLOGYの完全子会社として機能するという。ここまでは,4Gamerで既報のとおりだ。
ただし,Gigabyte Unitedへ移管されたマザーボード開発チームとグラフィックスカード開発チームのうち,後者はGIGABYTE TECHNOLOGY本社へ戻るという。「もちろん,充実したマザーボードのラインナップを実現するため,GIGABYTE TECHNOLOGY本体の開発チームを動かす場合はある」(Liao氏)そうで,結果として,以下のような役割分担が行われるようである。
- Gigabyte United マザーボードの開発と,マザーボードとグラフィックスカードの販売&マーケティング
- GIGABYTE TECHNOLOGY 一部マザーボードの開発,グラフィックスカードの開発
ちなみに現在GIGABYTEグループは,製品ごとに開発&販売を行なう子会社を増やしており,Gigabyte United以外にも,携帯電話やノートPC,電源ユニットそれぞれを扱う会社が設立されている。今後,
GIGABYTE TECHNOLOGY本体はホールディングカンパニーとして機能し,より効率的なマーケティングと製品開発を進めていきたいという。
COMPUTEX TAIPEI 2007の後,多くの社員が次の会社に異動することもあり,GIGABYTEグループの将来を不安視する声は業界内でもよく聞こえてくる。しかし,開発リソースの効率的な分配によって,GIGABYTEグループが新しい姿に生まれ変わろうとしていることだけは確かなようだ。この変化は日本国内の体制にも影響を及ぼすようだが,不必要に慌てるのではなく,冷静に見守るべきだろう。(ライター:本間 文)