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ウルティマ オンライン新拡張パック発表#2:詳細編 | - 2004/03/05 14:24 |
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その大まかな内容は第一報「こちら」でお伝えしたとおりだが,正直これだけでは情報が少なすぎて,イメージが湧きにくいだろう。このあと個別取材――1時間を複数のメディアで分けたので,実質10分程度だったが――の機会を得られたので,UOライブ開発チームプロデューサーのアンソニー・カストロ氏に,もう少し突っ込んだことを聞いてみた。 第一報で書ききれなかったことと,カストロ氏から聞いた話を織り交ぜて,本作をもう少し詳しく説明しよう。 発表会が始まると,カストロ氏は「まず注意してほしいのは,本作はまだデザイン中で,今日お話しすることは最終的な仕様にはならない可能性があるということです」と切り出した。いきなり消極的な話だと思ったら,それもそのはずで,タイトルも決まっていない状態だし,画面素材も1点もないというのだ。 とはいえ,次の言葉は(予想していたこととはいえ)我々日本メディア陣を喜ばせるものだった。「次のエキスパンションのテーマは,日本です」。 現在UOの課金会員は全世界で約22万5000人いて,なんとその4割以上が日本人である。当然UO開発スタッフも日本人の意見を非常に尊重していて,この新拡張パックも,アメリカおよび日本のコミュニティからの意見を参考にして作っているとのこと。 またアンソニー氏自身が2003年に日本に来たときに得たインスピレーションも盛り込んであるという。そのインスピレーションとは,一つは「こちら」で紹介した"ウルティマ オンライン コスチューム・デザイン・コンテスト"から得たものとのことだが,もしかしたら同じ記事中で紹介している桐島ローランド氏の意見「日本の城のような建物も作れるようになるといいですね」も,そのインスピレーションの一つかもしれない。 そんなわけで,日本というテーマが決まり,第一報でお知らせしたような追加要素が(大まかに)決まった。もう一度列挙しておこう。 ・日本をテーマにした新マップの追加 ・テーマに沿った新アイテム,新モンスターの追加 ・新職業「侍」「忍者」の追加 ・「ハウス・デザイン・ツール」用の和風タイル ・PvPシステムの拡張 またこれ以外にも,2Dクライアント用の装備品グラフィックスも追加するとのことだった。 日本がテーマといっても,もちろん現代日本のことではない。UOの世界観(中世)に合わせて,日本の中世,つまり戦国時代をテーマにしているようだ。「アジアンテイストは過去のウルティマシリーズにも登場しているので,日本をテーマにしても問題ないでしょう?」(カストロ氏)。 追加要素を順番に見ていこう。まずは新マップ。まだ名前も,どのような場所になるのかも決まっていないという。ただエレクトロニック・アーツ(EAジャパン)の正田氏は,日本だし,おそらく"島"になるだろうと話してくれた。 この新マップには,新モンスターと,新しい冒険が用意されるという。カストロ氏に新モンスターについて具体的に聞いてみたところ,「I don't know.」といったお返事。ゲームデザインとしてもまだまだ初期の段階なので,なんとも言えないらしい。ただ中世日本をテーマにしているので,「それにあった"mythological"(神話的な)モンスターをつれてこようかな」なんてコメントも。鬼や河童などが登場するのだろうか。 もう一つの"新しい冒険"というのはなんとも抽象的な言葉だが,これについても具体的な話は聞けなかった。正邪の大陸の「DOOM」のようなダンジョンが用意されているのかどうかも,ノーコメント。ただマップ全体の難度が,中〜上級者向けであることは聞くことができた。もちろん侍か忍者用に新しくキャラクターを作った人のために,低レベル用エリアも用意されているとのことだ。 なお以前「新拡張パックで追加されるマップには家は建たない」という発表もあったが,今回これに関しては明確な肯定も否定もなく,「新マップのメインは冒険にあるので,ハウジングエリアを入れない可能性は十分ある」という発言にとどまった(筆者はここで,1年前のインタビュー「こちら」の「"苦労すれば家が手に入る"くらいがちょうどいい」発言を思い出した)。 新アイテムには,やはり日本的なものが登場するようだ。カストロ氏は英語で, ・大刀(Dai-Katana) ・野太刀(No-Dachi) ・脇差し(Wakizashi) ・鎧(Yoroi) ・着物(Kimono) なんて風にいくつか挙げていたが,要は戦国時代っぽいアイテムが追加されるのだろう。 新要素の中でとくに気になるのが,二つの新職業。UOはスキルベースのシステムを採用しているため,厳密にはクラスというより関連するスキルや装備,クエストの追加で,「正邪の大陸」でのパラディン&ネクロマンサーのような扱いと考えればよさそうだ。 カストロ氏の話では,追加クラスを選ぶにあたって,アメリカと日本でアンケートを行ったという。日本では,侍と忍者がそれぞれ1位と2位という結果。これは当然だろう。そしてアメリカでは……なんと1位侍,2位シャドウナイト,3位忍者という結果に! シャドウナイトを抑えて侍が1位とは,映画「ラストサムライ」の影響もあるのだろうが,日本人としては嬉しい限りである。 さて,これまた具体的な話を聞いても「I don't know.」とのこと。それでもなんとか聞き出せたのは,侍は"武士道"というスキルを,忍者は"忍術"というスキルを得意とするらしいこと。また当然それぞれにふさわしい階級が用意されるとのことで,侍なら"足軽"から始まり,最後は"将軍"まで上り詰めるという。忍者の階級は,やはり"下忍"から始まるのだろうか。 あとカストロ氏は「忍者だけが使用できる乗り物として"カエル"を考えているんだけど,どう?(笑)」なんて話して笑いをとっていたが……どこまで本心なのかは分からない(個人的にはぜひ採用してほしいアイデアだが)。 最後に新PvPシステムについて。やはり具体的な話は「I don't know.」としながらも,その方向性については,二つのポイントがあると説明してくれた。 一つめのポイントは,実際の戦闘システムに関する改善。システム,武器,スキルなどいろいろな方向から,より魅力的なPvPシステムにしていくとのこと。 二つめは,PvPの「why」「reason」といった部分。つまり「なぜほかのキャラクターと戦闘するのか」という理由付けを行い,単なるPK(Player Kill)行為にも目的意識を持たせるという。 正直あまりにも抽象的すぎて現時点ではなんともいえないが,カストロ氏を信じて,続報を待つとしよう。 このあと,「質疑応答編」を掲載予定。こちらもお楽しみに。(Iwahama) →「ウルティマ オンライン」の当サイト内の記事一覧は,「こちら」 |
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