我々の前に固く閉ざされたTake 2のミーティングルーム（イメージ写真）

　大手パブリッシャの一角であるTAKE 2 Interactiveが，どういうわけかオープンブースを一切設置せず，ミーティングルームフロアのクローズドブースのみの出展を行っていた。
　なんとしても取材を実施したかった我々forGamerスタッフは，受付で必死の交渉を開始したものの，けんもほろろの完全拒否。どうやら今回は，報道陣の取材は一切受けず，ビジネスパートナーに対してのみの出展を行う方針だったようだ。
　仕方なく「ではせめてプレスキットが欲しい」と伝えたところ，受付の左に立っていた男性からは「No！」，右に立っていた女性からは「Yes」と同時に言われる始末。かろうじて，その親切で美人で素敵で聡明で女神のような右の女性がプレスキットを渡してくれたので，この中から新作を紹介していこう。最初の5本がGatheringブランド，「Army Men：Sarge's War」はGlobal Starブランド，「Grand Theft Auto：SanAndreas」は，言わずと知れたRockstarGamesブランドだ。なお，ここに表記されている発売予定日はすべて欧米でのものだ。

■Hidden ＆ Dangerous 2：Sabre Squadron
　第二次世界大戦における，SASの作戦行動がテーマのミリタリーアクション「Hidden ＆ Dangerous 2」。この作品の初の追加パックとなるのが，「Hidden ＆ Dangerous 2：Sabre Squadron」。この追加パックでは九つのシングル用新ミッション，三つのマルチプレイ用ミッション，5種類の新たな武器（Panzershreck，Flare Gun，MAS MLE 36，Parabellum with silencer，G43 rifle）が追加される。またAIの改善が図られ，各々が置かれた相対的な状況に対して，より柔軟かつ現実的かつ正確な対応が可能となる。2004年秋発売予定。

■Kohan II：King of War
　欧米で大変高い評価を獲得しているファンタジーRTSのシリーズ第2弾。6種族の中から一つを選択し，他種族と争っていく。各種族ごとに5種類の政体があり，これらは進化や開発に影響を及ぼしていく。25のミッションからなる，キャラクター主体のキャンペーンモードを収録。学習能力を持った，非常に手ごわいAIとの対戦を楽しめる。2004年9月発売予定。
　本作に関しては，［E3 2004＃087］「こちら」に詳しく紹介されているので，ぜひチェックしよう。
→記事一覧は，「こちら」

■Close Combat：First to Fight
　米海兵隊のチームリーダーとなり，4人の部隊を率いてさまざまなミッションに挑む現代戦FPS。Destineer Studioが独自に生み出した3Dエンジンで開発され，実際の米海兵隊が訓練用シミュレータとして使用することを目的に開発されている。舞台は中東の市街地で，敵は現実に基づいた戦術で対応してくる。2004年秋発売予定。
　本作はAtomic Games / Destineer Studioの名作ストラテジー，「Close Combat」シリーズの関連作であるようだが，具体的な共通点は不明。なお，RTS最新作「Close Combat: Red Phoenix」は，同社から2005年前期に発売を予定している。

「Kohan II：King of War」
Copyright 1998-2004 TimeGate Studios, Inc. All rights reserved.

「Close Combat：First to Fight」
(c)2004 Destineer Studios. All rights reserved.

左から「Kohan II：King of War」「Close Combat：First to Fight」

■Conflict：Vietnam
　SCI Gamesの「Conflict」シリーズ第3弾は，ベトナム戦争がテーマ。1968年テト攻勢時，食料も弾薬も残り少ないまま敵陣後方で孤立してしまった，4人の新人アメリカ兵の戦いを描く。ジャングル，村，寺院，地下トンネルなど14のミッションを収録。スナイパー，メディック，デモリション，リーダーシップなど9種類のスキルを各人が持ち，能力を。アサルトライフル，50口径機関銃，迫撃砲など当時の武器が20種類以上登場するほか，ナパームの空爆要請も可能だ。2004年秋発売予定。

■Serious Sam 2
　超有名アドレナリン全開FPS「シリアス・サム」の最新作。今回は開始からわずか数分で，世界中のあらゆるFPSを超えるアドレナリンを噴出することになるだろう。"Serious 2"エンジンで開発された本作は，前作の100倍複雑なグラフィックス描写と物理演算が可能。30以上のレベル，35種類以上の敵，そして自分および敵が搭乗可能な"乗り物"が新たに登場する。PCとXbox間での対戦が可能。2004年冬発売予定。
→記事一覧は，「こちら」

■Army Men：Sarge's War
　オモチャの兵隊同士が戦うコミカルミリタリー「Army Men」。以前はストラテジーとして発売されたが，このたびFPSとして復活。長らく争ってきた"Green軍"と"Tan軍"の間で，現在は危うい平和が保たれてきた。だが着々と力を蓄えつつあるMalice大佐の脅威に気づいた軍曹（主人公のようだ）は，たった一人でMalice大佐に立ち向かうことを決意する。敵のボディパーツを再利用するといった，オモチャならではの要素がユニーク。2004年6月22日発売予定。

■Grand Theft Auto：SanAndreas
　世界中でバカ売れの怪物タイトル「GTA」シリーズの最新作。旧GTAに登場した次なる都市，"SanAndreas"が舞台となる。PC版も出るとは思うのだが，残念ながらプレイステーション2版以外のプラットフォームは今のところ未定。今年のE3で何か新しい情報が発表されるかと思ったのだが，つまり昨年秋の発表時のまま。クローズドブース内では，きっと夢のようなバイオレンスが繰り広げられていたに違いない……。

　いずれも，今年のE3の話題作と目されていたタイトルばかりなのに，実に残念無念。これだけのビッグタイトルを抱え込んだまま，一般に向けてほとんど何も公開しないというのは，よほど余裕ありあまっているのか，報道者が嫌いなのか……。来年はなんとかしてもらいたいところだ。（Kawamura）

「Grand Theft Auto：SanAndreas」
(c)2004 Rockstar Games. All rights reserved.

Grand Theft Auto：SanAndreas（PS2版）